今回はありすが主役です
私の初めてのプロデューサーは、どこか冷たくて、儚げな雰囲気を持つ人でした。
ありす「橘といいます。よろしくお願いします」
P「履歴書で確認している。名前はありすで良かったな?」
ありす「名前はあまり好きではないので、橘と呼んでください」
P「……ああ、すまなかった。これからは橘と呼ぶことにする」
ありす「よろしくお願いします」
こうして、私たちのアイドルとしての活動がスタートしました。
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プロデュース初日
P「橘、今日は午前にルーキートレーナーさんにレッスンをいれてもらってる。昼からは宣材写真を撮りに行くからそれまでに準備は終えておけ」
橘「はい、わかりました」
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トレーニングルーム
ありす「はあっ………はあっ………」
初めてのダンストレーニングでしたが、とてもきつかったです。学校の運動会練習よりきつかったかもしれません。
ルキトレ「お疲れ様、初めてにしてはなかなかよかったわよ」
ありす「あ、ありがとう……ございます」
ルキトレ「でも、体力が少し問題かしらね。走り込みとかやって持久力をつけるようにしましょうね」
ありす「は、はいわかりました」
やはり、まだまだ半人前だと痛感させられました
ルキトレ「じゃあ、午後から宣材写真の撮影があるらしいから、シャワー浴びてらっしゃい」
ありす「はい………あれ?私宣材写真撮りに行くなんて言いましたか?」
言った覚えはないんですが……
ルキトレ「ああ、プロデューサーに『午後から宣材写真撮りに行くからシャワーでも浴びせて汗流させてもらえると助かります。』ってお願いされてたからね」
ありす「……なるほど」
ルキトレ「ほら、時間も迫ってるからいってらっしゃい」
私は、プロデューサーがよくわからなかった。
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移動中
ありす「……あの」
P「なんだ?」
ありす「ありがとう……ございます、気を使っていただいて」
P「……ああ」
プロデューサーはこっちも見ずに返答しました。
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スタジオ
カメラマン「はい、もうちょい視線を柔らかく」
ありす「こ、こうですか?」
カメラマン「うーん、まだ表情が固いなー……」
P「……カメラマンさん、少しお時間をよろしいでしょうか?」
カメラマン「え?あ、はい」
プロデューサーはカメラマンさんと二言三言話すと了解を得たのかこっちにきた。
P「橘」
ありす「はい?」
P「ついてこい」
そう言うとプロデューサーは私を連れてスタジオを出た。
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休憩室
P「飲みたいものを言え、おごってやる」
ありす「え、でも」
P「早く言え、あまり待たせるのはよくない」
ありす「じゃあ……オレンジジュースを」
Pは自販機のボタンを押してジュースを購入して私に手渡した。
P「ほら、飲め」
ありす「ありがとうございます」
Pが渡してくれたジュースをこくりと飲むと、オレンジの甘酸っぱい味が口に広がった。
ありす「あ、おいしい」
自販機でジュースを買ってもらったのはいつぶりだろう。そんなことを考えいたときだった
パシャッ
突然フラッシュがたかれた。フラッシュの方向を見ると物陰からカメラマンさんが私をとっていた
ありす「え?」
P「どうでした?」
いつの間にか半歩下がっていたプロデューサーはカメラマンさんに向かって成果を聞いた
カメラマン「はい、素晴らしいです!!こんな感じの自然な何気ない笑顔が欲しかったんですよ!!」
P「ではOKということで」
カメラマン「はい、ありがとうございました!!」
P「いえ、こちらこそ」
ありす「え?え?」
私はまだ状況が理解できていなかった。
P「橘」
ありす「はい?」
P「かたひじを張るのも結構だが、それに疲れや他の要因が重なると人間というのは自分のコントロールがうまくできなくなることがある。今のお前がまさにそれだ」
ありす「……えっと」
P「それを多少なりともまともな方へ導くのがプロデューサーの仕事だ。だが、最後に重要になるのは橘自信の素質と実力だ」
P「少なくとも、自然な笑顔ができれば橘は魅力があるということが分かったはずだが?」
ありす「……あ」
P「今日の仕事はもう終わりだ。家まで送る」
ありす「はい……あの」
P「ん?」
ありす「ジュース……ありがとうございました」
P「……ああ」
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それから、私達はどんどん忙しくなっていった。レッスン、雑誌のモデル、インタビュー、ミニライブ、サイン会、グラビア、そして、CDデビュー。
プロデューサーはとても忙しかったはずだが、一切その疲れた様子を晒さず、私に接してくれました。
私が疲れているとき、一番に気づいてくれたのはプロデューサーさんでした。
P「橘、あしたはインタビューと雑誌のモデル、レッスンが入っている。が、日程を伸ばして明後日にしてある。明日は休め」
ありす「な、なぜですか!?私まだ頑張れます!!」
P「昨日、一昨日移動中ずっと車の中で寝てた上にしばらく起きなかったやつの言い分に説得力はない。いいから休め」
ありす「む~」
しかし、いざ休みをもらってみるといつも休みの日は9時くらいには起きれる私が、11時に起きるということもあり、疲れていたことを実感させられました。
私の初のライブが成功を納めたとき、プロデューサーの表情はあんまり変わりませんでしたが、ご褒美をくれました。
P「橘」
ありす「はい?」
P「初ライブ成功おめでとう、おれはもう帰るが、事務所の冷蔵庫の中に成功報酬をいれてある。いるなら持って帰れ」
そう言ったプロデューサーが帰ったあと、事務所の冷蔵庫を開けてみると、一日20個しか買えない私の大好物のシュークリームが5個も入ってました。
すごく美味しくて、すごく暖かい気持ちになりました。
私が失敗した時、怒らずに話をしっかり聞いてくれたのもプロデューサーさんでした。
ありす「プロデューサー……今日はすいませんでした」
P「…………」
今日の撮影で、緊張したせいか同じところでセリフを間違えて、そのせいでプロデューサーが監督に怒られてしまいました。プロデューサーは私に文句を言うでもなく、ただただ「私の指導不足です。本当に申し訳ありません」と謝ってました。
ありす「私は、自分ではたくさん練習した気になっていい気になってました。でも、今日のことで自分がどれだけ未熟か思い知らされました」
P「……橘」
ありす「………はい」
P「そこまで自分の欠点が分かっているなら、次に向けてやることは分かっているな?」
ありす「……え?」
P「分かってないのか?」
ありす「いえ、そうじゃなくて………怒らないんですか?」
P「……少なくとも、橘は今日どこが自分に足りなかったかを自覚している。橘ならそこが分かっているなら自分で治していけるはずだとおれは思っている」
ありす「………あ」
P「ただ、躓くことや倒れそうになったときはたすけてやる。それがプロデューサーの役割だ」
ありす「……プロデューサー」
P「なんだ?」
ありす「これからも……よろしくお願いします!!」
P「……ああ」
忙しい毎日だったけど、すごく充実していました。ただ、ある一点を除いては
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P「橘、明日は特に予定もないからオフだ。ゆっくり休め」
ありす「……あの」
P「なんだ?」
ありす「……いいえ、なんでもありません」
P「そうか」
ありす「失礼します」
そう言ってありすは事務所を出ていった。
有香「プロデューサー」
P「ん?」
この娘は中野有香、オーディションに受かってうちのプロダクションに来た一人だ。今、なぜか怒っているようだが。
有香「先に言っておきます。すいません!!」
ビュッ!!
パシッ
P「うん、それなりに速いな」
有香「な!?」
いきなり正拳突きをしてきたのでとりあえず手のひらで中野の拳を壊さないように優しく受け止めた
P「で、何かな?」
有香「……離していただけますか」
P「ああ」
手を離して拳を解放した。
有香「プロデューサーは……分かってないんですか!?」
P「なにをだ?」
有香「ありすちゃんのことです!!」
P「橘?なにかあったのはなんとなく分かるが……」
有香「なら!!なぜ何も言ってあげないのですか!!」
P「今回のことに関しては恐らく手は出さない方が賢明だろう。それに先行しすぎるとバカを見かねん」
有香「しかし!!」
P「それに俺はプロデューサーだ。君たちをトップまで押し上げる義務がある。不誠実なことはできない」
有香「…………」
P「それとも、あれか?君はオレが全能の神かなにかと勘違いしてるのか?」
ちひろ「プロデューサーさん!」
有香「……いえ、私が悪かったです。すいません」
そう言って中野は事務所を出ていった。
ちひろ「言い過ぎですよ!」
P「言い過ぎなくらい言っておかなければ聞かないこともあります」
オレは立ち上がって事務所を出た。営業に行かなければならない。
ちひろ「……本当に……バカです」
残されたちひろさんがぼやいた
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駅前
ありす「……はあ」
今日も言えなかった
ありす「……ありすって呼んでくれて……良いのに」
未央「あれ?ありすちゃん?」
ありす「あ、未央さん」
未央「奇遇だね~、こんなところで会うなんて、どうしたの?」
この人は本田未央さん、同じ事務所の今すごく大人気のグループ『ニュージェネレーションズ』のメンバーで明るく見てて楽しい人だ。
ありす「……未央さん」
未央「なに~?」
ありす「少し、時間をもらっても、いいですか?」
未央「いいよ~、暇してたし」
誰かに話して、胸のもやもやを取り払いたかった
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駅前のカフェ
未央「ふんふん、なるほどね~」
ありす「どうすれば……いいんでしょうか」
未央「ありすちゃん!」
ありす「は、はい!?」
未央「それはズバリ、恋だね!!」
ありす「こ、ここ、恋!?」
恋。男性が特定の女性に、あるいは女性が特定の男性に心を奪われること。
未央「いや~プロデューサーも罪な男だよね~、こんなかわゆい子の心を奪うなんて」
ありす「いやいやいやいや!!恋なんて……」
未央「してないの?」
ありす「……………」
一瞬冷静になって考えてみる。
前に読んだ『恋かどうかの診断書』125ページ目
「相手を見ると心拍数が上がる」不本意ながら、あがってる
同ページ「相手のことを思うと胸が苦しくなる。でも、不快ではない」しょっちゅう苦しくなるし、不快ではない
同ページ「相手のことをつい目で追ってしまう」……追ってる。
まだあったはずだが、確か3つ以上当てはまると
ありす「…………してます」
私の顔は、多分真っ赤になってただろう
未央「じゃあ、やることは一つだね!!」
ありす「え?」
未央「告白です!!」
ありす「ええっ!!」
未央「大丈夫、世の中の男性のほとんどはロリコンだっていうし!!」
ありす「いや、それは偏見が……」
カランカランイラッシャイマセ-アイスコーヒーヲカシコマリマシタ
未央「あ、プロデューサーだ」
ありす「っ!!」
P「しかし、オレは引退した身で………そりゃそうですが………(英語)」
未央「電話中だね。私たちに気づかずこっち来てる。そんな大切な電話なのかな?………もしかして………彼女?」
ありす「え?」
未央「盗聴の必要があるね」
ありす「……………」
私たちはこっそり席を移動してプロデューサーの声が聞こえる位置まで移動しました。コーヒーを飲んでるプロデューサーは真剣な顔をして電話の応対をしています。
P「……はい、しかしなぜオレが?………確かに結果は出しましたが………………中国が?マスコミは?……………分かりました。で、ポストは?………大佐ですか。悪くないですね。では、2日後の明朝、成田にて(英語)」ピッ
P「面倒なことになったな……とりあえず事務所戻るか。引き継ぎしないとな。一日で行けるか?」
Pはコーヒーを一気にあおると足早に会計を済ませ店を出て行きました。英語で成田以外まったく聞き取れませんでしたが……いったい何の話だったんでしょう?未央さんも首を傾げていました。
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P「今日を持ってこの事務所をやめることになった」
昨日の電話の答えが今日分かりました。最悪の形で
未央「ちょ、ちょっとどういうこと!?」
美世「説明してよプロデューサー!!」
ありす「…………」
ちひろ「……プロデューサーさん」
P「今日の新聞の一面は見たか?」
未央「え?えっと、確か中国がどうのこうのとか」
美世「中国が南沙諸島に軍用施設を建設した、だっけ?」
P「そうだ。未央、お前はもうちょっと新聞を読め」
未央「う、うるさいな~」
P「で、話の続きだが、それを受けてアメリカは軍備拡張と人材召集をすることになった」
美世「それがPさんとどういう関係が?」
P「簡潔に言うと、大佐として復帰することになった」
未央「え?プロデューサー軍人だったの?」
P「ちょっと前に抜けたんだがな……」
ちひろ「優秀だった人材を昇格付きで軍に誘うのは向こうでは割とある話ですよ」
美世「プロデューサー優秀だったの?」
P「同期より階級が高かっただけだ、それよりもう行くよ。荷物まとめなくちゃならないし。ああ、オレの後任は見つからなかったからしばらくはちひろさんに任せてあるから」
ちひろ「鬼、悪魔、P!!」
P「なんとでもおっしゃってください。じゃあみんな、海の向こうから成功を祈っておくよ。さよなら」
そう言って、プロデューサーは事務所のドアを開けて出ていきました。
私は、一言も言葉をかけることが出来ませんでした。ただの、一言も
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AM 02:00
ありす「…………」
眠れません。原因は分かってます。プロデューサーのせいです。
頭の中で言いたかった言葉が渦巻いてます。
私たちのプロデュースはどうするんですか?
私たちのこと嫌いになったんですか?
今度ご褒美くれるって言ってたじゃないですか?
今度のライブ見ててくれるって言ってたじゃないですか!!
どうしてあたしをひとりにするんですか?
なんで…………なんで…………
ありす「あたしを……置いていくんですかぁ……」
もう、涙は止まりませんでした。
ありす「ひっく………ひっく……い、いやだよぉ…………プロデューサー………置いて……いかないでよぉ」
コンコン
その時、窓を叩く音が聞こえました。
ありす「ひっく……ひっく……え?……誰ですか。」
ここは二階のはずですが。
未央「ありすちゃん起きてる?ここ開けて、未央だよ」
ありす「未央さん!?」
あわてて涙をふき窓を開けると、縄はしごにぶら下がってる未央さんがいました。
ありす「どうしたんですか!?そんな怪盗キッドみたいな縄はしごまで作って」
未央「時間ないから簡潔に言うね?プロデューサーの見送りに行くけど、一緒に来る?」
私は気がついたら靴を履き替えて玄関を飛び出していました。もちろん書き置きは残しましたよ
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成田空港
未央「し、死ぬかと思った……」ゼエゼエ
有香「景色が一瞬で線になるのは初めて見ました」カタカタ
美世「いやぁごめんね♪急がなきゃって思ったらつい」テヘペロ
ありす「そんなことより、早くプロデューサーを探さないと……」キョロキョロ
有香「……なんであんなに元気なんでしょう」
未央「……愛の力だよ……きっと」
その後、電話の内容から恐らく特別発着場にいると推察した私達四人はそこに向かいました。プロデューサーは、受付で審査を受けていました。いつものスーツではなく、軍服姿のプロデューサーでしたが。
ありす「プロデューサー!!」
未央「プロデューサー!!」
美世「プロデューサーくん!!」
有香「プロデューサー!!」
警備員「なんだね君たちは?」
プロデューサーに近づこうとした私達を、警備員らしき人が制止させました。
P「……………」
ありす「あ、あの、私達、えっと」
P「……中尉、オレの知り合いだ。先に行って離陸の準備をしておけ」
中尉「は?しかし……」
P「三回目は言わないぞ?行け」
中尉「り、了解!!」
中尉と呼ばれた警備員はそそくさと搭乗ゲートをくぐって飛行機の中へと消えて行きました。
P「……何しに来た?」
ありす「………あ………えっと」
P「…………」
未央「じゃ、ありすちゃん頑張ってね♪」
ありす「え!?」
美世「あ!!あたし車のメンテナンスしてくるね!!」
有香「僭越ながら私も!!」
ありす「え!?え!?」
未央「あ、ありすちゃんは私達を代表してお別れ言ってきてね♪」
美世「もし言ってこなかったらここに置いてくからね♪」
退路を絶たれました。
ありす「……………」
P「……橘」
ありす「は、はい!?」
P「俺からの最後の仕事だ。自分の言葉で、自分の言いたいことを言え」
ありす「…………あ」
P「焦らなくていい、最後まで聞いてやる」
ありす「……………」
最後のという言葉で、今まで考えてた言葉が全部ぐちゃぐちゃになってしまいました。
ありす(……プロデューサーが……いなくなっちゃう……私の前から)
あの飛行機に乗ってしまったらもうプロデューサーの言葉を聞くことも、プロデューサーに話しかけることも出来なくなってしまう
ありす(……そんなの)
ありす「……いやです」
P「ありす?」
ありす「……行かないで………大好きなプロデューサーが……いなくなっちゃうなんて……絶対……絶対いやです!!」
もう涙は止まりませんでした。言葉も次々溢れて流れ出てきます
ありす「……ひぐっ………行っちゃいやです!!……ひっぐ…置いていっちゃ……やです………」
ありす「ずっと……ひうっ……ずっと一緒にいてください……」
ありす「……もっと頑張ります………レッスンだって……ぐすっ……お仕事だって……」
ありす「だから………一緒にいてください………」
もう、後に続く言葉は出てきませんでした。ただただ、涙が流れ落ちて行きます
P「……橘」
プロデューサーはポケットからハンカチを取り出すと無言で涙を拭き取ってくれました。
ありす「……プロデューサー?」
P「橘の思いは痛いくらいに伝わった……あんまりかまってやれない上に無愛想なおれにはもったいないくらい嬉しく思った」
ありす「……じゃあ!?」
P「けど、ごめんな。今の俺じゃ橘を受け入れられない」
ありす「……あ」
やっぱり……私の思いは………
P「だから橘、これをとっておけ」
そう言ってプロデューサーは胸についていた金色のバッチをもぎ取って何かの紙に包むと私に差し出しました。
P「今の橘はまだ広い世界を知らない。だからいっぱい勉強して、俺のもとに追い付いてこい。オレがもし生きてたのなら、もし橘の思いがまだおれにむいてるなら、その時はまた会おう」
そう言ってプロデューサーは立ち上がると荷物を背負って搭乗ゲートへと歩いて行きます。
ありす「あ、あの!!」
P「なんだ?」
プロデューサーが振り返ってくれました。
ありす「最後に……名前で呼んでくれませんか?」
プロデューサーはふわりと微笑むと
「また会おう、ありす」
と言って、機内へと消えて行きました。
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帰宅中車内
未央「……あ~あ」
美世「どうしたの未央?」
未央「いや~あたしね、実はプロデューサーのこと実は結構好きだったんだ」
ありす「え!?」
未央「でもさ、ありすちゃん見ててこの子には勝てないなって思っちゃってさ。惜しいことしたな~」
ありす「……ごめんなさい、無神経な相談して」
未央「いやいや、あたしありすちゃんのこと応援したくなっちゃったからいいんだけどさ……」
有香「プロデューサーはもう機上の人です」
未央「後悔先立たずってホントにあるんだね~」
美世「あ、そういえばありすちゃん何かもらったみたいだけど、なにもらったの?」
ありす「あ、これですか?これはですね」
ありすは包みを開けるとバッチを取り出した
ありす「もし俺を追うつもりならとっておけって渡されました。私の宝物です」
未央「あれ?なんか紙にも書いてない?」
ありす「え?」
その紙には、こう書いてありました。
軍規〇〇条
少佐以上の階級を持つものは常に1人以上そばに衛生兵を置くこと
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何年か時が流れたアメリカ
ありす「今日から大佐専属の衛生兵となりましたアリス・タチバナです。よろしくお願いします」
P「大佐のPだ。あんまり怪我はしないが、君のことは頼りにしている。これからよろしく頼む………ありす」
ありす「はい、よろしくお願いします………プロデューサー」
ありすはプロデューサーに近づくとぎゅっと抱き締めた。
ありす「プロデューサー……私頑張りました……貴方にふさわしい人になれましたか?」
P「ああ、こんなに頑張ってくれてすごく嬉しいよ」
ありす「なら、ご褒美がほしいです」
P「頭でも撫でるか?」
プロデューサーが頭を撫でてくれました。すごく嬉しいです。けど
ありす「それよりも……キスが……プロデューサーのキスが欲しいです」
P「……分かった」
プロデューサーはありすのあごを軽くあげると、優しく唇を重ねた。
そのキスは、多分世界中でどこの誰よりも幸せなキスだった
終わり
ためてたやつをやっと書き上げました2作目です。今回はありすに焦点を当ててかきました。ありすの可愛さがかけてたら幸いですが、キャラが崩壊してたらごめんなさい
あ、感想とかくれると喜びます。