狩人は迷宮に立つ   作:かるて卍

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ミノタウロスと剣姫

 

 

 

 

……んぅ?一体何があったんだ?急に頭痛に襲われてそれで……

 

未だ覚醒しきっていない意識の中周りを見渡す。あたりはまるで洞窟のようになっており少なくとも今まで見たことがない光景だった。

 

「砂原の地下洞窟か?いやこんなところは見たことがない……一体どうなってんだ?」

 

周囲を見渡すと柱の所に見知った箱がちょこんと鎮座していた。あれは間違いない、俺がずっと使ってきた武器箱だ。思わず起き上がり駆け寄った。

 

「これも一緒にある……中身は?」

 

箱を開け、中身をのぞき込むとそこには以前使っていた武器は一部しか残っておらずそれらはつい最近使っていた物だった。

 

太刀、片手剣、双剣、ハンマー、スラッシュアックス、ランス、弓がそれぞれ一つずつ入っていた。

 

昔使っていたものはもう殆ど残ってないな……しかし状況が分からない。一体全体ここは何処なんだろうか?

 

とその瞬間、

 

「ブモォォォォ!」

 

牛のような雄叫びが洞窟内に木霊した。

 

「なんだ!?」

 

雄叫びを聞き、反射的に太刀を持って構える。

 

すると洞窟の奥から牛頭の大男のような少なくとも人ではない生き物が姿を表した。

 

「あれは……モンスター……なのか?」

 

しかし月華の問に答える間もなく牛頭のモンスターはこちらにめがけて突進してきた。

 

 

sideミノタウロス

牛頭半人のモンスター、ミノタウロスは冒険者達から逃げる途中1人の和装の冒険者を見つけた。しかしミノタウロスにはそんなこと気にしている余裕もなかった。ミノタウロスはその冒険者を吹き飛ばそうと突進を開始した。そしてその冒険者に向かって拳を振り上げる。

 

 

 

しかしミノタウロスは最後の最後まで理解することが出来なかった。目の前にいたはずの冒険者の姿はどこにも無くあるのは己の胸から出ている刃。ミノタウロスは悲鳴を上げる間もなくその首を斬り飛ばされた。

 

side月華

 

ふむ……急に襲ってきたから何事かと思ったが相当焦っていたのかなにかから逃げていたのか……とりあえず返り討ちにした。しかしこのようなモンスターは見たことがない。ギルドのモンスター一覧にもあんなモンスターは記憶にない。新種か?それに自分が何故こんなところにいるのかすら分からない。誰かに運び込まれたのか、しかし誰が何のために?

 

そうやって思考にふける月華に一人近づいてくる影があった。

 

 

side???

 

私は私達の取り逃がしたミノタウロスの群れを追って上層まで来ていた。今は大体5層のあたりだろうか?とりあえず早く倒さなければ上層にいる冒険者にどれだけの被害が出るか分からない。ミノタウロスはLv2の中でも最強クラスのモンスター。上層の冒険者ではどうあっても太刀打ちすることが出来るものではない。

 

「ブモォォォォ!」

 

ミノタウロスの雄叫びだ。近くにいる。倒さないと。

 

すると雄叫びを上げながら1人の冒険者に向かって突進していくミノタウロスの姿が。これでは間に合わない、危ないと叫ぼうとした次の瞬間。

 

ミノタウロスの後ろにさっきの冒険者が回り込みちょうど急所の心臓部に刀を突き刺していた。

 

「え……」

 

つい声が漏れる。

 

そしてその少年は刀を抜き取り体を半回転させながら鮮やかにミノタウロスの首を切り落とした。

 

「すごい……」

 

思わず私は呟いていた。なぜならその少年の手際が見惚れる程に鮮やかだった。まるで一つの流れのようにやってのけた。

 

私は彼に話を聞こうと思い彼の元に歩を進めた。

 

side月華

 

とりあえずここを出て情報を集めないとな……圧倒的に情報量が少なすぎる。

 

「ねえ君。」

 

物思いにふけっていると不意に後ろから声をかけられた。何事かと振り返るとそこには銀の装甲を纏った美少女がこちらを見ていた。

 

「さっきのミノタウロスの首落としたあれ、凄かったね。君は誰?」

 

その少女は問いかけてきた。

 

「俺の名前は護堂月華だ。そういうあんたは?」

 

「私の名前はアイズ・ヴァレンシュタイン。それで君の……」

 

「ブモォォォォ!」

 

先程のモンスターと同じ雄叫びだ。まだ他にもあれがいるのかと思うと

 

「ごめん、少しここで待ってて。直ぐに終わらせてくるから。」

 

そう言ってアイズ・ヴァレンシュタインと名乗った少女は目にも留まらぬ速さで駆け出していった。

 

「何今の、速すぎだろ……人が出せる速度じゃないだろ少なくとも。」

 

と呆れるように呟く。

 

「あ、ここが何処なのか聞くの忘れてた……とりあえず追うかね。」

 

訳が分からないがあの少女が今の唯一の手がかりだ。逃すわけには行かない。確かあっちに行ったな。

 

こうして俺はアイズ・ヴァレンシュタインと初めての邂逅を果たした。

 

 




今テスト週間なので恒常的に挙げれるかどうかは分かりませんがモチベが続く限り頑張ります。

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