狩人は迷宮に立つ   作:かるて卍

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遅れてしまって申し訳ない。これからもこんな感じだと思います。なにせ受験生なもんで^^;




信念なき力に意味は無し

負けると思ってなかった戦いで負けた。負けた理由は言い訳臭いが…

 

ーー圧倒的な対人戦の経験のなさ。

 

それが冒険者となった俺の最大の弱点と言ってもいいだろう。俺は元々ハンターであり、殺しあってきたのは大概モンスターだ。人と戦った事なんて殆ど無いに等しい。正直フィンクラスの冒険者に襲われては勝てる気がしない。

 

この世界のファミリアにも色んな所があるらしく、商業系、医療系、食品系、探索系、などなど。その中には危険視されているようなファミリアもあるらしく、冒険者が襲われることもあるそうだ。敵対してるファミリア同士の対立なんかもあるらしい。

 

゙コンコン゙

 

む、誰か来たようだ。

 

そこには先ほど戦ったアイズの姿があった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「どうしたアイズ?なんか用か?」

 

「うん……ちょっと相談があって……」

 

俺に相談?なんで俺なんだろうか。

 

「なんで俺なんだ?俺よりも強いやつなんて他にいるだろうに。」

 

「ねぇ……月華君は何でそんなに強いの?君はレベル4なのにレベル5の私についてきた。私は知りたい……君の強さの理由を。」

 

そこからアイズは語り始めた。最近ステイタスが伸び悩んでいること、何年もレベル5をやってるのに未だにレベルアップ出来ない事、自分の限界を突きつけられているように感じること。

 

俺はその姿に既視感を覚えた。まるでいつかの力だけを追い求めていた自分のように……そうか、きっとこいつは……

 

「アイズはさ……なんでそんなに強くなりたいの?」

 

「分からない……でも強くならなきゃ……誰にも負けないくらい強く。」

 

ーーああ、確信した。こいつは嘗ての俺だ。ただ闇雲に力を追い求め、周りが見えなくなっていき、最終的に停滞してしまっていた嘗ての俺だ。

 

「分からない……か。じゃあお前はずっとそのままだよ。」

 

「……ッ!……何でか聞いてもいい?」

 

「信念なき力に何の意味も無い。ただ闇雲に力を追い求めても虚しいだけだ……目的の無い力はただの暴力だ。何も目的が無いのに力を手に入れて最強になって……その後は?その後はどうなる?」

 

「……」

 

アイズは黙り込んでいる。

 

「富でも、名声でも、仲間の為でも、何でもいい。何か目的を持て。理想の無い力に……意味は無い。」

 

俺はそう言い放つ。

 

「じゃあ月華君は?何のために強くなるの?」

 

「俺は……護るため。俺も昔はお前と同じだった。ただただ力を付け、強くなったつもりでいた。でもそれじゃあダメだったんだよ。俺はいつしか摩耗していった。何のために強くなるのか分からずただモンスターを殺していった。……そんでな、ある時モンスターを倒した時たまたまそこに村人がいたんだよ。それで助かった、ありがとう、って。それだけで何かが救われた気がした。そうか、俺は……今まで何の目的も持たなかったんだって気づいたのさ。」

 

俺は一息ついてアイズを見る。まだ分からないと言った表情。

 

「すぐに分かるもんじゃない。これは自分が見つけなければならない事だ。人に言われて出来るもんじゃないさ。」

 

「そっか……ありがとう。私頑張ってみる。」

 

そう言ってアイズは微笑んだ。それはまるで天使のような笑顔だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺はアイズへの説教?を終え、今は適当にぶらぶらファミリア内を探索している。なんせ構造が何も分からない上にこの建物、アホみたいに広いのだ。危うく迷子になってしまいそう……

 

「ん?ここどこだ?」

 

月華は現在進行形で迷子になっていた。

 

「んーとりあえず歩き回れば誰かに会うだろう。そん時に聞こ。」

 

「オイ、そこのお前。」

 

不意に声をかけられ振り向くとそこには不機嫌そうな顔をしたケモ耳系男子

が立っていた。

 

「……わんこ?」

 

「誰がわんこだ!叩き潰すぞ雑魚が!」

 

ちょっとあのモフモフの耳に触りたい気もするがなんとかして抑える。

 

「うるせえ誰が雑魚だ!……んで何の用だよ。」

 

「お前……さっきアイズと戦ってたやつか?」

 

「そうだが。」

 

わんこ……青年は尋ねるが俺はそっけなく返す。

 

「あんま調子に乗るなよ。」

 

「はぁ?」

 

そう言って青年は去っていった。

 

「何だったんだ一体……」

 

彼がこの【ロキファミリア】の幹部だと知るのはまだ先の事だ。

 

 

 

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