毎日が夏休み、冬休み、春休み、それに加えて秋休みまで付属している俺達は、まあ、なんというか、夏休みだろうが、何だろうが、普通の日常を謳歌していた。
「なあ、親友」
「どうしたんだよ、親友」
「おまえの特典ってバルじゃん、どうしてバルを選んだわけ?」
「ああ、絶賛パチンコ屋でパチンコを打っているであろうバルバロイのことか」
武蔵が質問してきたバルのこと、正直、バルのことについては何一つ話していなかった。正直、武蔵もバルは俺の特典で、一緒に住んでいて、ここ数年でパチンコ依存症になった頭の悪い、だが、高性能なロボットとしか思っていなかったのだろう。
「そうだな、バルを特典に選んだ理由は......死ぬ数日前にアーマードコアfaしてたから。そして、後ろ盾が欲しかったんだよ」
「後ろ盾?」
「ああ、だって、基本的に暴力で事件を解決する世界だし、どんなに極悪な手を使ってでもヒロインと意味深な関係になろうとしていたから、自分の背中を守ってくれる存在が一人欲しかった。容姿とかは、お願いしたら改変してくれたわけだし」
「そうか、輝夫は後ろ盾を手に入れて大暴れする為にバルを選んだのか」
武蔵は長年の疑問が消えてなくなった、という表情になる。
だが、こういう話をされてしまうと、やはり、武蔵の特典のことも気になってしまう。
「武蔵の特典のデバイスって、どのくらい高性能なの?」
「ん? そうだな......まあ、そこはかとなく強いし、魔法も沢山入ってるし、ミッドチルダとベルカのガッチャンコ式だし、うん、普通に強いよ。うん」
「貰った理由とかは?」
「リリカルなのはの世界なら、デバイスがあれば、まあ、生き残れるだろうと思って。あと、踏み台行動に至ったのは、魔力量が信じられないくらい多かったから、なんというか、愛、暴力、セックスを手に入れようとして」
「本当に、俺達って似てるよな」
「女の趣味以外は基本的に似通ってるな」
似通った二人、だからこそ、こんな風に鞘に収まったのだろう。
だが、最初の頃は結構、殺し合ってたよな。一秒でも早く息の根を止めようと必死だった。
今更だが、俺の実力の五割を作ったのは武蔵と言っても過言ではないレベルだ。
「そう言えばさぁ、俺達ってどの辺りから仲良くなったのかね?」
「そら、プレシア・テスタロッサ事件で、ある程度の交友は持ったからな。正直、修一郎様を頼るよりは、殺し合ってた武蔵に頼った方が確実かな、と、思ってたし」
「でもさぁ、アリシアを生き返らせるのに、俺、必要だった?」
「いや、実際のところはアリシアを生き返らせるのに俺とバル以外の力は不要だった。でも、プレシアの罪を無くす、という観点から見てみると、ロストロギアを持ってる少年だけではアピール不足。だが、魔力量SSSの怪物魔導師がいたらどうなる? インパクトを考えると、まあ、妥当なラインだった」
「俺って、餌だったの?」
「酷く言えばそうだが、良く言うとおまえ以外に代わりは存在しなかった」
正直、管理局に切れるカードがあまりにも少な過ぎて、どうにか協力者を掻き集めていた段階だったんだ。協力者は、まあ、フェイトの姉と母親を助けるというカードを切れば、それなりに集まったと思うが、プレシアの罪を掻き消す。彼女が犯した罪を裁かないでどうにかするという、大義名分のない何かを手に入れるとなると、協力者は激減する。だが、その大義名分のない何かを積極的に肯定してくれる存在が一人だけ存在した。それが枚方武蔵。そして、彼一人でも十分に切り札、ジョーカーになりえた。
正直、アリシアとフェイトがプレシアを出してくれとお願いしてきた時は、若干戸惑った。一応は彼女のことを犯罪者だと理解してただろうに、助けてくださいとお願いされた。最初こそ突っぱねたが、まだまだ幼い子供が親の顔を一ヶ月に二回しか見に行けない。そして、母親は犯罪者、そういう立場でいる状態を哀れに思った。まあ、正直、一番の理由は姉妹の涙とプレシアの母親の顔を見たから。それに付け加えて、管理局からの御命令は下衆野郎を殺すことと、そいつが売りさばいている麻薬の出所を発見すること、これは俺と武蔵にとってはとてもイージーな仕事でしかなかった。
「で、事件が終わって俺達は鞘に収まったわけだな」
「ああ、その後は基本不干渉気味に騎士達と関わって、何故だかお姫様に懐かれたもんな」
「まあ、俺達が小狸を助けるためならリンカーコアの魔力を抜き取っていいって言ったからな。それを境に騎士達とはある程度の交友関係が作られた。でも、主の方は友達の知らない友達に若干の不信感、妹分のヴィータが異様に懐いている。あんまり良い顔は出来なかったんだろ。俺は腐ったミカン、武蔵は影が薄い超弩級戦艦となっています」
「妥当なラインだと言えば、妥当だな」
「俺達も八神のことを小狸とか呼んでるし、まあ、妥当だろ」
その後はヒロインを諦めてダラダラと生活してたらアリシアに慕われて、俺達が聖祥大付属に残れと言っても無理やって市立の中学に入ったり、色々あった。
昔のことを振り返っていると、なんと言いますか、うん、そこはかとなく壮絶だな。
「今では管理局に法外な料金を提示して仕事を引き受ける傭兵」
「任務達成率は100%」
「なんというか、結構壮大だな」
「そうだよな」
最初の任務はアビーを殺害する任務だった。武蔵の方はテロリストの殲滅。
その後は互いにコンビを組んで任務に出陣した。
「二回目の活動は......そうそう、反管理局派に寝返った魔導師の暗殺だったよな?」
「慎重な奴で、手下からも慕われてたのか、情報が少なかったよな。でも、見つけて殺した」
「ああ、やっぱり発信機は万能だ。ミッドチルダの方がGPSがよく発展してたのが決め手だったよな。手下もバカだから発信機付けられたこと理解してなかったもん」
「その魔導師はどっちが殺したんだっけ?」
「基本的に下っ端を武蔵に頼んでたから、確か俺が殺したような気がする」
「管理局もエグイ仕事を十数歳のガキに頼んだもんだな」
三回目の出陣は......そうそう、管理世界のどこかの砂漠に現われた魔獣の討伐だった。
特徴は魔法が効かなくて、動きが速くて、見た目は像のように大きい狼だった。管理局でのコードネームはフェンリルだったか? 俺達は殺すまでワンワンと勝手に呼んでたが。
「三回目の出撃は金がかかった。ヤクザから大量の銃火器を購入して、一億円くらい使ったからな」
「ああ、多分、あの日以上にヘビーマシンガンを乱射する日は来ないと思う」
報酬が前払いだったのが幸いだった。金がなければナイフとか、棍棒で戦うことになっていたかもしれないし。
「四回目以降は基本的にテロリストの殲滅だったな、二人で一つのテロ組織を壊滅させたこともある」
「最近は、テロリスト多過ぎ!? 管理局の恨まれかたが半端ないな、とか、思ってます」
「俺も思ってた」
それなりの数をこなして、今現在に至っている。
「......なあ、俺達の特典って、あんまり意味を成してないな」
「......そうだな、俺のデバイスも殆ど支給品のデバイスと同じくらいの魔法しか使わないし」
「「うん、選択肢をミスったかも」」
今日も輝夫と武蔵は元気です。
【二人の特典】
たいして意味をなしていない。
【作者から】
誤字脱字が多くてすいません。ダラダラと勢いだけで書いている節があります。
投稿ペース
-
一秒でも早く書いて♡
-
ネタの品質を重視してじっくり!
-
冨樫先生みたいでええよ~
-
絵上手いから挿絵積極的に