踏み台だった野郎共の後日談。   作:蒼井魚

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29:マッスル

 最近のむさしきゅんはぼっくんにすっごく冷たいです。

 ミカ、ホノカ、リン、ミク、マミという女性達が今現在のむさしきゅんのセックスフレンドです。ぼっくんは思いました、彼はこの世界の素晴らしさを一身に受けて自分だけが気持ちよくなっているということに……。

 もうそろそろ処刑しないと心が折れそうな気がしますが、大親友を殺すことが自分に出来るかと聞かれたらムリとしか言いようがありません。ですから体を動かしてストレスと性欲をシャットダウンしています。

 

「68……69……70……」

 

 家の庭には簡易的なトレーニンググッズが揃っています。懸垂用の鉄棒、腹筋が出来るベンチ、腕立て伏せをする用の突起物、ランニングは夜九時頃に出ることが多いです。むさしきゅんも毎日ここでトレーニングしているのですが、最近は腰を高速で動かすトレーニングに夢中になっているためにおサボりさんです。殺していいですかね?

 

「くっそー……どうにか社会的に武蔵を殺せねぇかな……」

 

 懸垂百回を終了させて背伸びをする。

 腹筋が出来るベンチに移ろうとすると大きめの石を持った八神がリビングのガラスを割ろうとしているのが見えた。家主の目の前でガラスを叩き割ろうとか腐った根性してやがるぜ……。

 

「――ッ!? は、はだかやん」

「九月でもあちーんだよ、トレーニングの邪魔だから帰れ帰れ!」

 

 上半身裸でトレーニングをしているからか、顔を両手のひらで隠しているが指の隙間からガン見していることがわかる。別に減るようなものでもないし構いはしないのだが、小恥ずかしさが少しだけある。

 左腕のG-SHOCKを確認してみると学校が終わって一時間くらいだろうか? この感じだと、あと四人は確実にゾロゾロとやってくるな……。

 

「輝夫いた……ッ!?」

「どうしたの……ッ!?」

「フェイトかおまっか……ッ!?」

「よく鍛えてるわねぇ……」

 

 はい、テスタロッサ姉妹とお嬢様コンビのご到着。いつものことだから気にも止めませんよ、俺はストレスを運動で発散するのです。君達からのストレスも含まれているんですよ? 十円ハゲになったらどうしてくれるんですか……。

 

「今日の分のトレーニングが残ってるから適当に寛いどけよ……そこの窓開いてるから……」

 

 腹筋ができるベンチに足を絡ませて腹筋300回を開始する。小さい頃に筋肉を付けすぎると身長が伸びないと言われているが、もう俺は170cmあるので身長とかどうでもいい。逆に体重が増えないのが辛い。今現在は68kgと平均値よりは上だが、出来れば80kgくらいになりたい。細マッチョとかゴミだろ、時代逆行かもしれないが、俺はゴリマッチョ派だ。

 

「……触っていい?」

「なんで腹筋運動の邪魔をしようとするんですかね?」

「……男の人の腹筋って触ってみたいの」

 

 月村が顔を真赤にさせながら俺の腹を撫でる。そんなのお構いなしに腹筋運動を続けるが不意に月村の顔を見てみるとヨダレをダラダラと滝のように流している。これは姉の系譜か? 高町の兄ちゃんと付き合ってる姉の影響で筋肉大好きっ子なのか!?

 

「ええい、くすぐったいからやめい! 冷蔵庫に麦茶とかあるからそれ飲んで寛げって……」

「わたしもいいかな……」

「なんでやめろと言う人間の言葉を聞かないのですかね君達は……」

 

 フェイトたんまで俺のシックスパックをサワサワしはじめた。この子達は完璧に病気の類だね、俺が女の子だったとしてもトレーニング中の汗臭い男なんかに触りたくないもん! 男は臭い生き物なのに!!

 

「もうしらん……勝手にしろ……」

 

 どんなにやめてくださいと懇願してもムリなことを悟った。腹筋は部屋でやることにしよう。

 腹筋運動のできるベンチから避難して壁際でスクワット100回を開始する。流石にスクワットを邪魔できる猛者はこの中にはいないだろう。

 

「36……37……何してるの?」

「腕も太くなってると思って」

「バニングスさん……俺はトレーニング中だって言ってるでしょ……」

「左腕もーらい!」

「あ、ずるーい!」

 

 右腕にバニングス、左腕にアリシア、背中には八神という三人を抱えてのトレーニングが開始される。こいつらはただのバラストだ。俺の筋力的負荷を高めるための重りでしかない……。

 

「フェイトちゃん……どこか取り付く場所あるかな……?」

「足?」

「スクワットしてる人間の足にへばり付くとか脳みそ沸騰してるのかよ?」

 

 ツッコミを入れたところでスクワット100回に到達する。最後の仕上げの腕立て伏せ、これは流石に絡んでこないだろう……。

 バラスト三人を振りほどいて腕立て伏せを開始する。すると回数を重ねるごとに背中にかかる負荷が上がっていく……俺はイナバ物置じゃねぇぞ……。

 

「なんで俺の背中に乗ってるんですかね? 波乗りも空を飛ぶも覚えてませんよ俺は……」

「二人乗っても腕立てできるんだ……すごいね……」

「フェイトたん……最近悪ノリしてない……?」

「こういう椅子が家にほしいなぁ」

「俺は椅子じゃねぇからな月村」

 

 この子達は俺のことを玩具にしていることに気づかないのでしょうか? こっちは体を鍛えてる真っ最中なのに遊べ遊べと言わんばかりに絡んでくるし……。

 腕立て伏せ78回で力尽きる。流石に女の子でも二人背中に乗せての腕立てとか三桁むりだわ……。

 

「もう帰ってよ……お風呂入りたいから……」

「あ、わたしもお風呂入りたいんよ、汗かいたし」

「うんうん!」

「自分の家で入れ!?」

 

 この子達が俺のことを嫌っていたと言っても信じてもらえませんよね?




 二十九話、つまりは肉なので筋トレ話しを書いたんですが、28話が思い浮かばないので先に29話を書きました。28話が出来次第挿入します。

 あ! 挿入ってエロいよね……!

『追記』

 28話仕上がりました。

投稿ペース

  • 一秒でも早く書いて♡
  • ネタの品質を重視してじっくり!
  • 冨樫先生みたいでええよ~
  • 絵上手いから挿絵積極的に
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