③ 三田くんの復学とボクの幼稚園
あの日からなにかとバタバタになりボクの住民票が作られ新居に引っ越す事になり
あの時の運転士の紀藤さんを引き抜いて美田ママこと慶子さんの専属ドライバーになってもらい実はバツイチで娘を実家に預けてあると言う話を聞いたから中古の二世帯住宅を買い取ってもう一世帯に住んでもらっている
そして昼夜を問わず忙しい慶子ママは紀藤さんと共に夜家を開けることも少なくないからそんな日は三人一緒に過ごしている
そんな私たちが一緒に歩いてるのを見て仲の良い姉妹と思われていたそうだ
そして夏休みは終わりを迎え美田くんは元々通っていた学校に復帰してボクと美香ちゃんは付属の幼稚園に通う事に…
はぁっ?なんで幼稚園?
確かに美香ちゃんよりも背は低いけどね?
そう思ったけど来年の春の卒園式と入学式が楽しみだからと押しきられたボクは押しに弱いんだよね…
まぁ、美香ちゃんも喜んでるからそれで由としよう
人の醜い悪意はいつだってすぐそこにある
美田の名を名乗るボクには勿論手出ししてこない代わりに美香ちゃんをターゲットにしてきたけどそんなものボクが許さない
そう、ボクの意趣返しの自衛結界が見逃さない
だから犯人のイタズラ、嫌がらせは仕掛けた本人に跳ね返る
イタズラの被害を直接被るのは主に先生で質の悪いモノは本人達の親達に受けてもらいこってり油を絞られる目に合わせた
そしておバカ達の一人が池に落ちた
間の悪いことに先生が近くに居ない時にだったからボクが助けてやったけど
その事が問題になってバカ親達が騒いで引率の先生達を責め始めたからキレたボクはおバカ達の断罪をした
「そもそも先生達が目を離したんじゃない、アンタらが先生の目を盗んで池に近付いたんだよな?
何でだよ?まぁ言えるわけ無いか…どうせ誰かにイタズラでもしようって思ったんだろ?
アンタ等が先生に怒られてるところをしょっちゅう見るからね
それと、先生責める前にする事あるんじゃないの?」
救助の際にびしょ濡れになった制服を脱いで体操服に着替えてるボクを見て言葉に詰まる母親達に
「先生達に油断がなかったとは言わないけど普通あんなとこいかないしボクも変だって思ったから慌てて追いかけたし悪い予感がしていたから美香ちゃんに先生を呼びにいかせたんだだからねっ!」
そう捲し立てたら遅れて現れた誰かのパパらしき人が呆れたように
「全く…この中でもっとも論理的な会話をしているのはそのお嬢さんじゃないかね?
まぁ、さすが美田のの大奥様の目に留まっただけの事はあるのだが…」
そう言ってボクに向かって頭を下げると
「跳ねっ返りな娘だけと大切な娘だ…家の娘を助けてくれてありがとう」
その真っ直ぐな感謝の言葉に
「ま、まぁおんなしクラスのお友達だからね…」
思わず出れたボクと不満顔でボクの右腕にしがみつく美香ちゃんと左腕にしがみつく園田さん(溺れた子)が互いに牽制しあってる
そしてその様子を見て完全に毒気を抜かれた母親達もあらあらといった目で見ている中
「そうか家の娘の花梨とも仲良くしてやってくれないか?君ならちゃんと悪いことは悪いといってくれる友達になってくれそうだからね」
そう言って右手を差し出してくれたからその手を取ると
「せっかく出会えたんだから仲良くならなきゃね」
と、答えたのでその先の大人の話し合いは誰が悪いじゃなく二度とこんな事故が起きないための建設的な話し合いになったらしい
まぁそんな感じで今じゃボクは幼稚園の最大派閥の王ですよ、女王(美香ちゃん)を脇に付き従えた絶対君主的存在…
「あぁ~そこ変なもの混ぜないっ!砂糖とお塩ちゃんと確認した?…」
王は今日も修羅の道を歩み続ける
…もうやだ、園で先生に言われてるよね?『人の話しはちゃんと聞きましょうねっ♪』
『良いからお前らボクの説明ちゃんと聞けよっ!』
マジにキレそう…
全く…これだから根拠の無い自信家は嫌いなんだよね
せっかくの貴重な休日が丸々一日無駄につぶれちゃったじゃん?
こう見えても僕たちは習い事や修行(ボクと三田くんは一応瞑想行)で久しぶりのフリーだったのに…
次は絶対に断る…ハズだったのにボクの取り巻きと化した園田花梨とその取り巻き達が
「美田さんの独り占めは許さないっ!」
そう息巻いてやってくるから気の休まる暇がない
「モテる女は辛いわねっ♪」
慶子ママにそう言われてしまった
(はぁ~っ、勘弁してよ…)