歌舞伎町のよろず屋さん 作:誰そ彼
そしてパトカーに乗せられ、両脇をがっつり強面の男に囲まれ、ようやく状況を理解した。
はい、不審者は私の方でした...。
屯所に着いたら、まぁ、色々聞かれた。
「お嬢さん、名前は?」
「桐島 縁(キリシマ エニシ)、23歳」
「どこから来た?」
「東京です」
「トウキョウ?どこの田舎だ、そりゃ!聞いたことねぇぞ?」
「え!?東京知らないの!?首都だよ!?天皇様のいる所だよ!?」
「はぁ??天皇様って天子様の事か?そりゃー、オメー江戸だよ江戸!バカかテメーは!」
「江戸...?」
「おぉ、江戸だよ!ここも江戸の歌舞伎町だよ!何だオメー方向オンチか?」
何だ?アレか?小説で良くあるタイムスリップ系ですか!?なんかよく分からないけどとりあえず話を合わせておこう...
「ドウヤラソノヨウデス...」
「で、江戸の何処に住んでる?住所は?」
「実ハ、江戸ニ来タバカリデ入院シタノデマダ住所ヲ覚エテオリマセン...」
「はぁ、まあいい。で?その服は何だ?見たところ病院服じゃねーか。オメー脱走して来たんじゃねーだろな?」
あ!そういや私、病院服のまんまだわ。まずったな...。
「散歩二出タラ戻レナクナリマシテ...」
「23歳の迷子...」
「「......。」」
「はぁ...。で、何処の病院だ?」
ヤバい!何がヤバいってこの空気がヤバい!いやいや!23歳で迷子って思われるのもヤバいけど、病院の名前?そんなの知らないよ!えーと、えと、えと、有りそうな名前...!そうだ!漫画でみた気がするアレだ!ダメならその時!もう、どうにでもなぁ~れ!(投げやり)
「オ、大江戸病院デス...」
「大江戸病院か。何だ、オメーあんな大病院の場所も分かんねーのか?ホントに方向オンチなんだな。」
何だか凄く...、哀れみの眼差し受けてます。くそぅ!だが、実在してくれて良かった。ありがとう!大江戸病院!!
「で、何処が悪いんだ?頭か?精神病か?」
「違うわ!どう言う意味だ!失礼な!」
「じゃあ、何処だ?見た感じ怪我じゃ無さそうだが」
「あぁ、そのですね。心臓が産まれ付き良くなくてですね。それで入院しております?」
「何で疑問系なんだ?バカかオメーは。」
だってしょーがないじゃん?私が入院してたのは違う病院だし!
「まぁいい。入院してんなら身元確認取れんだろ。心臓が悪いならあんまり病院離れるのも良くねぇだろ。送って行ってやるよ」
や、優しい!でも今はその優しいが痛い!だって私、その病院じゃ無いから!連れて行かれたら超困る!でも、行かないとここから出れなさそうだし...。よし、隙を見て逃げよう!
「オ、オ願イシマス...」
「話もまとまったし、犯罪者では無さそうだから俺の名前を教えといてやるよ。土方だ、覚えとけ。」
「土方さん...。ありがとうございます。えーと、そろそろ検診の時間なので早目に送って貰えたら助かります。」
「バカか!そう言うのはもっと早く言えよ!」
「いやいや、眉間に拳銃突きつけて無理やり連れて来たのはあなたでしょ!」
「俺たちは江戸の平和を守る為に巡回してんだよ!不審者がいたら尋問するのが仕事なんだよ!もういい!車回すから用意しろ!」
そう言って、土方さんは出て行った。
よし、検診の時間作戦成功!病院の前で時間だからってダッシュで逃げたら大丈夫でしょ!
......玄関、何処だろ?
ウロウロしてたら怒りながら土方さんが迎えに来てくれました。マル
その後は病院に着いた所で無事に土方さんを撒くことに成功!やったね☆
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