今回パチュリーたちは出てきません。ご了承。
キリト、もとい桐ヶ谷 和人はシノン―浅田詩乃に呼ばれた場所へ向かってバイクを走らせていた。
BoBを終え、その後色々と騒ぎもありやっと落ち着いたところで詩乃に呼び出されたのだ。
「(あっちから呼んでくるのは珍しいな。)」
そう思いつつ走っていると、やっと目的の場所へ到着した。
目の前にはこじんまりとした建物が。その看板にはダイシーカフェ、と記されている。
「遅い。」
「そっそんなに遅刻してないだろ。時間ぴったし。」
ドアを開け中に入る。その途端ジロリと睨んでくる詩乃に和人は苦笑いをしながら答えた。彼女はカウンターに座っており、その隣におじゃまする。
「エギル。いつもの。」
「はいよ。」
注文を受けたここのマスター。 エギルことアンドリュー・ギルバート・ミルズが出したのはジンジャーエールだった。
彼は和人がSAOにいた時からの友人で現在も別のゲームや現実世界で頻繁に顔を合わせている。
「そういえば、お前あっちで随分いろいろやったらしいな。」
「別に変なことをした覚えは…あるけど…」
「シノンがずっと愚痴ってたぞ。」
「うっ…とっとにかく、今日はどうしたんだシノン。急に呼び出して。」
「話を逸らしたわね。まぁいいわ。実は今日私のところにパチュリーから手紙が来てたのよ。」
そう言って詩乃は封筒を取り出す。そこには Patchouli Knowledge、と英語で名前が書かれていた。だが、不思議なことに詩乃の住所は書かれていない。
「どうやって届けたんだろうな。住所も何も書かれて無いんだが。」
「魔法使いだって言ってたし。そういうのもできるんじゃない?だって私パチュリーに住所まで教えてないもの。名前は一応GGOのメッセージで送っといたけど。」
「万能なんだな。それで、なんて書いてあるんだ?」
「そっそれがね、名前はなんとか読めたんだけど…中身まで全部英語で読めないのよ。」
「英語か…エギル、お前読めないか?」
「そうだな、ちょっと貸してみろ。」
エギルは手紙を受け取ると、目を通し始めた。
「どうだ?」
「あぁ、大丈夫そうだ。ちょっと待ってろ、今翻訳する。」
そして、エギルは紙とペンを持ってくると日本語に直し始めた。
その間、和人と詩乃は例の魔法使いたちのことを話していた。
「英語だったってことは外国人なのかな?」
「どうだろうな。日本のGGOにログインするのは海外からじゃ無理なんだろ?ていうと国内に住んでる可能性のほうが高いんだが…」
「でもそれだったら手紙は日本語で書ける思うけど。」
「それもそうだよな~」
「おい二人共。できたぞ。」
「早かったな」
翻訳された文の書かれた紙を受け取る。そこにはこう書かれてあった。
『詩乃へ
久しぶりね。元気にしてるかしら?
BoBの時に言ったことなんだけど、今度うちの館に招待するわ。もちろん、キリトもつれてきてね。友人を連れてきても構わないわ
迎えをそっちに行かせるから、明後日の午前9時にあなたの家の前で待ってて。
それじゃあ、会えるのを楽しみにしてるわ。 』
内容を読んで顔を見合わせる。
「招待…か。」
「BoBの時のって言うと魔法を見せてくれるって話よね。それにしても、迎えが来るって誰なんだろ。」
「パチュリー本人が来るわけじゃなさそうだな。というと、アリスとかマリサが来るのか?」
「まっ、当日になればわかるんじゃない。ところで、友人を連れてってもいいってあるしみんなも呼びましょう。」
「そうだな。というわけでエギル。お前開いてるか?」
和人が言うと、エギルは申し訳なさそうに頭をかいた。
「あーすまんな。明後日はちょっと店の方に団体さんの予約が入っててな。」
「結構儲かってんだな。」
「まぁな。お前たちは楽しんでこい。」
「ん。了解。」
そのままその日は解散となり、明日友人たちに連絡を取ることにした。
次回はキリトたちを幻想入りさせる予定です。