バカとテストと召喚獣~仮面を被った男~   作:木原@ウィング

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結構な時間が開いてしまいました。
夏コミとかウルフェスとかその他諸々のイベントが有り、こっちの更新を忘れておりました。(そのくせ新小説書いていたとかアホじゃないのか?)


8話 駆けつける戦士は誰なのか?

吉井side

ガイアメモリには物凄い膨大な地球の記憶と強力な毒素がある。

それをメモリドライバー無しで使うと理性を無くしてしまう。今の島田さんが正しくその状態だ。

だから、何とかして、メモリを取り出さないと!!

 

島田「あはは!! そこぉ!!」

 

吉井「っし、しまった!」

 

僕が考えている間に出来た一瞬の隙を突いて、島田さんがその腕のブレードを振り下ろしてくる。

その時のブレードの動きが物凄くスローに見えた。

 

「吉井!! 伏せろ!!」

 

吉井「!?」

 

後ろから突然聞こえた声に驚きつつも言われたとおりに伏せる。

すると島田さんの身体から火花が飛び散る

 

島田「ぐぅ!? な、なに!?」

 

チェイス「大丈夫か、吉井!!」

 

吉井「チェイスさん!? なんで」

 

チェイス「説明はあとだ! 今はそいつを……」

 

吉井「待って! チェイスさん、その子は島田さんなんだ!!」

 

チェイス「なに!? 島田だと!!」

 

吉井「そうなんだ! だから手加減しているんだけど……」

 

チェイス「吉井!」

 

僕が顔を俯かせるとチェイスが僕の胸ぐらをつかんで顔を上げさせる。

 

吉井「ち、チェイス?」

 

チェイス「お前が優しいのは知っている。だが! 今の島田が手加減しても勝てる相手だと思っているのか!?」

 

吉井「それは……」

 

チェイス「……俺は、いや俺達はお前の優しさに救われたがお前のそれは危うい物でもある」

 

チェイス「だから、ここは俺に任せろ」

 

吉井「任せろって……僕も一緒に!」

 

チェイス「さっき、土屋から連絡が入った。坂本がCクラスの元に向かったとな」

 

吉井「え!? 雄二が」

 

チェイス「根本がガイアメモリを持っていることはもう知っているだろう。その為のBクラス包囲網を作るために向かったそうだ。だからお前は坂本を守れ!! 島田は俺が必ず救って見せる」

 

吉井「……分かった、ここは任せたよ? チェイスさん」

 

チェイス「任された」

 

僕はそれだけ言って急いでCクラスに走っていく。

頼む、雄二! 無事でいてくれよ!?

 

吉井side out

 

チェイスside

吉井はちゃんと向かったか。

さっきも言ったが、アイツは知り合いがこうなった時に自分の優しさのせいで自分を追い詰めてしまう。

それだけは有ってはいけない、だから俺達も戦うんだ。

 

島田「吉井ぃぃぃぃ!!!! どこに行ったぁぁぁぁぁ!!??」

 

チェイス「……本格的にガイアメモリに飲まれ始めたか」

 

不味い、早くガイアメモリを出さなければ。

 

チェイス「悪いが、さっさと決めさせてもらおう」

 

俺はそう言って腰にマッハドライバー炎を掲げる。

するとそこからベルトが自動で巻かれて準備が完了する

 

チェイス「変身!」

 

俺はそのままシグナルバイクをセットして変身を完了させる

 

    シグナルバイク!    ライダー!!   チェイサー!!

 

チェイス「仮面ライダーチェイサー! 行かせてもらう!!」

 

島田「邪魔だアァァァァぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

エッジドーパントの攻撃を軽々とかわし続けるチェイサー。

そして回避しながらもチェイサーは少しずつだが攻撃を当て始める。

 

チェイス「っふ! どうした、俺はここだ」

 

島田「邪魔をスルナァァァァァ!!」

 

チェイス「……ガイアメモリの毒で通常の思考回路が働いていないな」

 

島田「吉井ぃぃぃぃ!!!!」

 

チェイス「……今、楽にしてやる」

 

俺はそう言って手をかざす。

すると背後からライドチェイサーが走ってくる。

そしてライドチェイサーから一つの武器が射出されてくる。

俺はそれを掴むと同時に構えてエッジドーパントに向かって行く。

 

今、俺が持っているこの武器は「シンゴウアックス」

俺はこれで今までたくさんの敵を倒して来た。

そして、このシンゴウアックスには特殊な効果が有る。

これを使えば、今の島田を救う事は容易い。

俺はすぐにシンゴウアックスにシグナルバイクを装填する

 

     必殺!  マッテローヨ!!

 

チェイス「今、助けてやる!!」

 

島田「吉井ぃぃぃぃ!!!!」

 

    イッテイーヨ!!

 

エネルギーが満タンになった瞬間に、合図のアナウンスが入る。

そのアナウンスを聞いた俺はすぐに手元のボタンを押してそのまま振りかぶる。

シンゴウアックスを振り下ろすとそれに合わせて横断歩道の斬撃が飛ぶ。

その斬撃はそのまま島田が変身したエッジドーパントを正確に捕えた。

 

島田「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

そのまま島田は絶叫を上げながら爆発に巻き込まれた。

爆炎が晴れると中心には少し頬に傷が出来ているだけのほとんど無傷の島田が寝ころんでいた。

その近くには粉々になった「エッジ」のガイアメモリが転がっていた。

 

俺の持つ、シンゴウアックスの特殊な効果。それは人間に害を及ぼす物のみを破壊するものだ。

これは俺の武器を作ってくれた沢神りんなが取り付けてくれた効果だ。

 

チェイス「……さて、これはどうするか」

 

「どうするかって、運ぶしかないんじゃないかな?」

 

チェイス「そうだな……む?」

 

可笑しい、この場には俺は今一人しかいない筈だ

なのになぜ、俺のこの呟きに答える奴がいる?

 

「いや、チェイスさん。後ろ見よう?」

 

チェイス「ん? ……お前は」

 

工藤「やっほ~久しぶりチェイスさん」

 

チェイス「あぁ、久しぶりだな」

 

工藤「ふふっ、その力にシンゴウアックスも上手く使ってくれているみたいだね?」

 

チェイス「あぁ、クリムとりんなのお蔭だ。ありがとうと伝えておいてくれ」

 

工藤「うん、分かったよ」

 

チェイス「さて、それじゃあこの子を運ばないとな」

 

工藤「一応、ガイアメモリの汚染が無いか確かめたいから保健室に運んでくれる?」

 

チェイス「分かった。保健室だな」

 

俺は工藤に言われた通り、島田を保健室に運んで行った。

 

チェイスside out

 

吉井side

チェイスさんにあの場を任せた僕はそのまま雄二の向かったCクラスに走る。

でも、向かう途中に僕の携帯が震える。

 

吉井「っち、誰だよこんな時に!!」

 

僕は急いでCクラスに向かった雄二を護衛しないといけないのに。

僕はすぐに携帯を取って見てみる。

そこには差出人不明のメールが届いていた。

 

吉井「……なんだ、このメールは」

 

「あなたの戦国ドライバーは根本が持っているが、今は持っておらず根本のロッカーの中に保管されている」

 

このメールの主は何者だ? なんで僕の戦国ドライバーの在処も知っている?

僕にこれを教えてきたのは誰だ? Bクラスの誰かか?

まぁ、良い。それよりもこのメールが本当だったら根本のロッカーには僕の戦国ドライバーが有る!

そう思い、僕は先にBクラスに向かうことにした。

 

Bクラスに着くと、そこにはまだ下校時間になって少ししか経っていないのに誰も居なかった。

そこに少し疑問を持ったがすぐに切り替えて根本のロッカーを探す。

すぐに根本のロッカーは見つかったが、根本のロッカーには鍵が掛かっていた。

僕はそれを蹴り壊して中を確認する。

 

吉井「凄い、本当に有った」

 

そこにはメールの通りに僕の戦国ドライバーが入っていた。

これで不測の事態には僕が自ら戦える。

 

吉井(それにしても、あのメールの送り主は誰だったんだろう?)

 

気になる事が有ったけど雄二が心配な僕は走ってCクラスに向かう。

 

吉井が去ったBクラスの教室の窓際に一人の女子生徒が立って居た。

いつからそこに居たのかは分からないが、吉井はその女子生徒に気が付いていなかった。

 

「……ふふっ、元気そうで安心したよ吉井。頑張ってね、仮面ライダー」

 

それだけ言うとその女子生徒の身体がすぅっと消えてしまった。

まるで、初めからそこには誰も居なかったかの様に。

    そう、まるで「幽霊」の様に

 

 

Bクラスを出て暫く走るとCクラスに入ろうとする雄二たちを発見した。

僕はすぐに雄二たちに声をかけて入るのを止める

 

吉井「はぁはぁ!! 雄二!!」

 

雄二「ん? 明久か、どうした?」

 

肩で息をしている僕を見て雄二は不思議そうに首をかしげる。

そんな雄二を見て僕は少し安心する。

 

吉井「雄二、何でCクラスに?」

 

雄二「何でって……お前は知っているんじゃないか? Bクラスの根本の持っている物について」

 

吉井「まぁ、分かるよ。さっきもそれを相手にしていたからね」

 

雄二「……なに?」

 

吉井「ちょっと島田さんがね……」

 

雄二「島田、島田だと?」

 

吉井「うん……ガイアメモリで暴走してこっちを襲ってきたよ」

 

雄二「何でアイツが、俺達を襲うんだ!?」

 

吉井「分からない、でも……根本達と同じ奴からガイアメモリを受け取ったのかも」

 

雄二「そうなると、これは急いで根本達Bクラスをやらないとな」

 

吉井「うん、僕もそれに賛成だよ」

 

雄二「よっしゃあ、そうと決まればCクラスに協定を持ちかけよう」

 

雄二と僕は頷いてCクラスの扉を開ける。

 

雄二「Fクラス代表の坂本雄二だ。このクラスの代表は?」

 

教室の扉を開いて早々に雄二は大きな声を出して告げる。

Cクラスの教室には帰っている生徒が余りおらず、かなりの人数が残っていた。

……ん? いや、待った。 いくら何でも多すぎないか?

これが本当に「Cクラス」の人達だけなのか?

 

「私だけど、何か用かしら?」

 

そんな風に考えている僕達の前に出てきたのは黒髪のベリーショートにした気が強そうな女子だ。確か小山友香さんだったかな? バレー部のホープとか呼ばれているみたいだけど。

 

雄二「あぁ、今日はFクラス代表として……」

 

吉井「待った雄二!!」

 

嫌な予感がした僕は雄二の台詞を途中で止める。

その様子に驚いた雄二は僕を見る。

小山さんは……見るからに不機嫌そうに舌打ちをしてきた。

 

小山「で? Fクラスの代表として、何かしら?」

 

吉井「その前に、聞きたいことがあるんだけど良いかな?」

 

この嫌な感じ、間違いない。 何時もある時に感じている感じと同じだ。

つまり小山さんは……

 

吉井「そこに何でBクラス代表の根本がいるのかな?」

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

僕の質問にその場に居た殆どの人間が驚いたように声を上げた。

雄二は勿論驚いているし、Cクラスの人達も僕の発言に驚いている。

でも、小山さんは驚いていない、これはやっぱり……

 

吉井「確か、僕達FクラスとBクラスは四時までに決着が付かなかったら明日の午前九時に持ち越しし、その間の試験召喚戦争に関する一切の行動を禁止するって言う不可侵条約を結んだはずなんだけど?」

 

小山「不可侵条約ねぇ……。そう言っているけど、根本クン?」

 

根本「おいおい、何言っているんだ? 確かに結んだが、お前らの方が先に破っただろう?」

 

吉井「なっ!? 根本君! それは一体どういう……」

 

根本「まだ分からないか? これだから観察処分者は……」

 

根本がいきなり出てきて言った意味不明な一言によって、僕は驚愕の声を出す。

結んだが先に破ったのは僕達Fクラス? この状況はどう見てもBクラスの方が破っているじゃないか!! 何を言っているんだこの男は!?

 

根本「酷いじゃないかFクラスの皆さん。先に協定を破ったのはそっちなんだぜ? 試召戦争に関する行為を一切禁止したよな?」

 

吉井「何を言って……」

 

根本「さっき、4時過ぎにFクラスの島田が俺達Bクラスの生徒に突然暴行を働いたんだ。その時、あいつは召喚獣を変な化け物にして攻撃をしてきたんだ。さて、それでもお前たちは自分たちが不可侵条約を破っていないなんて言えるかな?」

 

根本の言葉を聞いて僕はあの時の時間を確認する。

……いや、あれはまだ4時を過ぎていない!!

じゃあ、こいつが言っていることは……

 

吉井「嘘をつくな!! 僕はさっきまで島田さんと一緒に居た! 彼女を止めたときはまだ4時になんてなっていなかった!!」

 

根本「っは! それをお前以外に誰が証明するんだ?」

 

吉井「それは……」

 

根本「ここまで来ると見苦しいな。さぁ、ここでさっさとくたばってくれ」

 

僕の発言も空しく、根本が告げると同時に、他のBクラス生徒達が動き出した。

 

「長谷川先生! Bクラス芳野よしのが召喚を……」

 

須川「させるか! Fクラス須川が受けて立つ! 試獣召喚(サモン)!」

 

『Fクラス  須川亮  数学  41点

       VS

 Bクラス 芳野孝之 数学 161点』

 

 

Bクラス芳野さんが雄二に対して攻撃を仕掛けようとした所を、間一髪で須川君が身代わりになってくれた。良い判断だ。もしここで代表の雄二がやられたらFクラスの敗北が決定しちゃうからね。

 

吉井「僕等は協定違反なんてしていない! これはCクラスとFクラスの……」

 

雄二「無駄だ明久! コイツ相手にそんな言い訳は通用しない! どうせ根本はお前の発言を『目撃者がいなければ信用に値しない』って言って白を切るに決まっている!」

 

根本「ま、そゆこと♪」

 

あのヤロウ! こうなる事が分かっていたくせに抜け抜けと……!

 

「ならば、証言すれば良いのだろう?」

 

その時、僕達の後ろから声をかけてくる人がいた。

全員が振り返るとそこには工藤さんに優子さん、それにチェイスさんが立って居た。

 

吉井「工藤さんに優子さん!? チェイスさんまで……」

 

優子「こんな姑息な手に出るなんてね」

 

工藤「BクラスにもCクラスにも失望しちゃったな」

 

チェイス「貴様等、自分たちが何をしているのか分かっているのか?」

 

三人は声に怒気を含ませながらクラスの中の人達を威圧する。

 

根本「……Aクラスの上位の人達にチェイス先生まで、一体どうしたんですか?」

 

そんな三人の威圧を受けても冷や汗も掻かないで根本は三人に近づく。

優子さんはそんな根本を不快そうな目で見つめていたけど

 

チェイス「とぼけるな、根本。貴様らの協定違反を報告に来ただけだ」

 

根本「ほぉ? 俺達の協定違反の報告? その証拠は有るんですか?」

 

チェイス「俺は島田が暴走した現場に居た」

 

根本「なに?」

 

ここに来て、根元の顔から余裕が少し消えた。

まぁ、チェイスさんが来たって言うのは知ら無さそうだったしね。

 

優子「まだ分からないの? アンタが言っていた条約違反の時間前に島田さんは暴走していたって言ってるの」

 

工藤「それを止めたのも吉井君とチェイスさんだからね。あ、証拠映像も有るよ?」

 

根本「ちっ!」

 

小山「……」

 

優子さんと工藤さんの二人からも証言と証拠映像を突きつけられて何も言えなくなる根本。そしてそれを見つめるだけの小山さん。

 

チェイス「お前たちには詳しく話を聞かせてもらう。生徒指導室まで来い」

 

根本「……分かりました」

 

小山「あたしもですか?」

 

チェイス「いや、今回はBクラスの奴らだけだ」

 

小山「そうですか、良かった」

 

それだけ言って小山さんは安心したのか連行される根元を見ようともしなかった。

 

優子「あら? 何を安心しているのかしら?」

 

小山「は?」

 

優子「今から私たちAクラスはあなた達Cクラスに宣戦布告します」

 

優子さんのその発言でCクラス内に衝撃が走った

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