やはり俺がおとしものを拾うのはまちがっている。   作:yoshikei

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わーい\(^^)/!
二話連続だー!


04

「おはよー」

「おはようございます」

 

 俺とイカロスは、リビングにはいり挨拶をした。

 

「お兄ちゃんお・は・・よ・・・」

 

 そこには小町がいたのだが、挨拶の途中で俺の方を向いて固まってしまっていた。

 俺も小町につられて、後ろをみる。

 すると、イカロスが

 

   浮いていた。

 

「キャーーーーー! お、お兄ちゃんそこから離れて! なんか変な人がいる!」

 

 小町は大声で叫ぶと、イカロスの方を指差し俺たちの反対側へと逃げた。

 

「落ち着け小町。こいつは人じゃない」

「へ?」

 

 俺はまず、小町を落ち着かせて、説得することにした。まあ、今さら出ていけと言うのも無粋だし、俺がマスターらしいし、一応は命を助けてもらったからな……。

 

「まず、人に翼が生えているわけがない」

「あ、ほんとだ」

「次にこの家には、人を浮かせるような仕掛けはない」

「確かに。って、それだと自分で飛んでるってこと!?」

「まあ、たぶんそうだろう。細かくではあるが、ふわふわしてるし、翼も動いてるからな」

「へぇ。そうなんだ。なんか、新しいお義姉ちゃん候補の予感♪」

 

 最後の方は小声で言われたため、聞き取れなかったが、どうやら怯えることはなくなったようだ。

 

「で、お兄ちゃん。どうしてそんなよく分からない人がこの家のなかにいるの?」

 

 小町はリビングにあるテーブルの椅子に座ると、そう聞いてきた。

 

「まあ、先にこいつを紹介させてくれ」

「わかった」

 

 俺も席につき、話をはじめた。

 

「こいつはイカロスだ。イカロス、自己紹介をしてくれ」

「わかりました」

 

 イカロスはそう言うと、今朝と同じように自己紹介を始める。

 

「私はマスターの愛玩用エンジェロイド。タイプαイカロス。シナプスの製品です」

「エンジェロイド? なにそれ?」

「まあ、ロボットみたいなものだよな?」

「はい、マスター。その認識でおおむね大丈夫です」

「どゆこと?」

 

 小町はこれだけ聞いてもわからないようだった。

 まあ、これでわかったら雪ノ下もビックリだとは思うが……。

 

「ま、細かいことはいいや。めんどくさいし。で、お兄ちゃん。どうしてイカロスさんはここにいて、お兄ちゃんをマスターって読んでるの?」

 

 …まあ、当然の反応か……。

 俺は時計をみて、時間にまだ余裕があることを確認すると、夜のことを話し始めた。

 

「単刀直入に言うと、昨日の夜小町がほしいって言ったアイスを買いに行った帰りに、そらからイカロスが落ちてきてこうなったんだ」

「いや、さっぱりなんだけど?」

 

 ですよね……。

 俺は予想していた反応とはいえ、少し残念だった。

 

「なあイカロス、簡単に説明する方法はないか?」

 

 俺はイカロスに小声で相談してみると、

 

「空中にその当時の映像を投影することはできますが」

「じゃあ、そうしてくれ」

「わかりました」

 

 とても便利な説明方法があった。

 

「なに二人でこそこそしてるの?」

 

 その代わりに、小町からは変な誤解を生むことになったようだが……。




こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
どうしてこうなったんでしょう・・・。
予想もしていなかった方にキャラクターが歩いていきました。
突然ですが、感想ってもらえるとやっぱり嬉しいものですね。
そんなことを思った前回でした。
今後ともよろしくお願い致します。

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