やはり俺がおとしものを拾うのはまちがっている。 作:yoshikei
二話連続だー!
「おはよー」
「おはようございます」
俺とイカロスは、リビングにはいり挨拶をした。
「お兄ちゃんお・は・・よ・・・」
そこには小町がいたのだが、挨拶の途中で俺の方を向いて固まってしまっていた。
俺も小町につられて、後ろをみる。
すると、イカロスが
浮いていた。
「キャーーーーー! お、お兄ちゃんそこから離れて! なんか変な人がいる!」
小町は大声で叫ぶと、イカロスの方を指差し俺たちの反対側へと逃げた。
「落ち着け小町。こいつは人じゃない」
「へ?」
俺はまず、小町を落ち着かせて、説得することにした。まあ、今さら出ていけと言うのも無粋だし、俺がマスターらしいし、一応は命を助けてもらったからな……。
「まず、人に翼が生えているわけがない」
「あ、ほんとだ」
「次にこの家には、人を浮かせるような仕掛けはない」
「確かに。って、それだと自分で飛んでるってこと!?」
「まあ、たぶんそうだろう。細かくではあるが、ふわふわしてるし、翼も動いてるからな」
「へぇ。そうなんだ。なんか、新しいお義姉ちゃん候補の予感♪」
最後の方は小声で言われたため、聞き取れなかったが、どうやら怯えることはなくなったようだ。
「で、お兄ちゃん。どうしてそんなよく分からない人がこの家のなかにいるの?」
小町はリビングにあるテーブルの椅子に座ると、そう聞いてきた。
「まあ、先にこいつを紹介させてくれ」
「わかった」
俺も席につき、話をはじめた。
「こいつはイカロスだ。イカロス、自己紹介をしてくれ」
「わかりました」
イカロスはそう言うと、今朝と同じように自己紹介を始める。
「私はマスターの愛玩用エンジェロイド。タイプαイカロス。シナプスの製品です」
「エンジェロイド? なにそれ?」
「まあ、ロボットみたいなものだよな?」
「はい、マスター。その認識でおおむね大丈夫です」
「どゆこと?」
小町はこれだけ聞いてもわからないようだった。
まあ、これでわかったら雪ノ下もビックリだとは思うが……。
「ま、細かいことはいいや。めんどくさいし。で、お兄ちゃん。どうしてイカロスさんはここにいて、お兄ちゃんをマスターって読んでるの?」
…まあ、当然の反応か……。
俺は時計をみて、時間にまだ余裕があることを確認すると、夜のことを話し始めた。
「単刀直入に言うと、昨日の夜小町がほしいって言ったアイスを買いに行った帰りに、そらからイカロスが落ちてきてこうなったんだ」
「いや、さっぱりなんだけど?」
ですよね……。
俺は予想していた反応とはいえ、少し残念だった。
「なあイカロス、簡単に説明する方法はないか?」
俺はイカロスに小声で相談してみると、
「空中にその当時の映像を投影することはできますが」
「じゃあ、そうしてくれ」
「わかりました」
とても便利な説明方法があった。
「なに二人でこそこそしてるの?」
その代わりに、小町からは変な誤解を生むことになったようだが……。
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
どうしてこうなったんでしょう・・・。
予想もしていなかった方にキャラクターが歩いていきました。
突然ですが、感想ってもらえるとやっぱり嬉しいものですね。
そんなことを思った前回でした。
今後ともよろしくお願い致します。