俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど? 作:春の雪舞い散る
③ 二人のために
戸塚に頼んで大志と小町を家に帰らせたアタシ達は天使の階子と書いてエンジェルラダーと読むそうだがその店の入り口近くにいる
いわゆるドレスコードの店であるためアタシ親父がイタズラ半分に買ったチャイナドレスに結衣がお揃いのお団子ヘアーにしてくれた
この格好見せたら彩加は何て言ってくれるかな? そう思ってたら
「 八重ちゃん、似合ってるよ 」
雪乃と結衣は雪乃が葉山に持たせたドレスに着替えての最終確認だ
あ、材木座?やだよ、材木座にエスコート頼むなんてさ
そもそもアイツ自身こんなリア充の巣窟みたいなとこに来たがるわけないでしょ?
それにアイツには別口の用を頼んであるから例の物を集めて回ってる頃だろうから良いんだよ
バランス的には隼人が雪乃と結衣をエスコートした方が良いんだろうけど頑なに雪乃が嫌だと言うので雪乃を先頭に右から結衣→葉山→アタシと並んで入店
それなのにさ、アタシが隼人の腕を取る時の雪乃の悔しそうな顔はね… ホント、素直に隼人の腕を取れば良かったのに…
「 シンデレラタイムはもうすぐ終わりを告げる時間よ、帰りましょうか? 川崎沙希さん 」
そう雪乃に告げられアタシ達を見た川崎沙希が
「 雪ノ下、葉山に由比ヶ浜…に、優男… か、どうやらバレちまったようだね? 」
どうやら全く悪びれるそぶり見せる気もない様子に眉を潜める雪乃だけど
「 川崎沙希、アタシもいるよ? 小さいから見えないなんてゆーなよ? 言ったらマジでなくからな? 」
アタシが涙目で言うと
「 何言ってんだか… そこの優男より圧倒的な存在感だしといてよくゆーよ
やっぱりアンタだっんかいけーちゃんのゆーやえちゃんっていうのはさ… 」
そう言われて
「 まーね、でもわかってるよね? 自分でもヤバイ事してる自覚はあるよね? 」
「 ……… 」
「 無言は肯定と解釈するけど? 」
だんまりを決め込む川崎に
「 何の為にお金が必要かは知らないけど… 」
「 川崎、注文良いか? 一応客としてきてるんだからなんか頼むのが筋だよな? 」
そうアタシが声を掛けると、ため息混じりに
「 あぁ、そうしてくれると助かるよ… あたしの立場上ね 」
そう呟き自分が話してるのを遮られた雪乃が睨んでるけどはっきり言う
アタシ等はここに何をしに来たんだとな
アタシ等はトンファー持った風紀委員長じゃないんだからいきなり噛みつくなよな?
「 アタシはマッカン 」
そうオーダーするといつものアタマイタのポーズの雪乃に苦笑いする結衣と葉山に
「 アンタねぇ… まぁ有るんだけどね、従業員の休憩用に置いてあるんだよ 」
川崎がそう答えると
「 有るんだ… 」
「 それはそれである意味スゴいな… 」
そう感心する結衣と隼人の二人だった
そんなアタシ等三人に呆れた雪乃に
「 バカな事を言って無いで貴女もシャーリーテンプルにしておきなさい 」
「 シャーリーテンプルか… 悪くはないな… だが断る、アタシは炭酸が苦手だ
千葉のソウルドリンクマッカンが在るのにナゼ苦手なものを頼まねばならん? 」
そう言い返すと
「 あー、そう言えば八重ちゃんドリンクバーでも炭酸飲まないよね? 」
「 確かに… お姉ちゃんは口が悪いけど実はお子様舌なのです、と小町さんも言ってたわね… 」
そう言ってアタシを見て笑ったのを見て感情が静まりホッとして
マッカンをだしてもらったが
「 マッカンがカクテルグラスで出されるのは不思議な気もするが今度プライベートでカルーアミルク風にして飲んでみるか?
お嬢さんのお陰で面白いネタに気付いた、感謝してるよ 」
そう言って川崎にチーフと呼ばれる人は再び離れていった
「 で、やっぱり金がいるんだろ? 」
そう切り出すアタシに
「 あぁ、そうだよ…悪いかい? 」
そう言って睨まれたが
「 それについてはノーコメント、少なくともお前の事情を把握してる訳じゃないアタシはアンタと同じ視点に立てるとは思ってないんでね 」
アタシがそう答えると今度は結衣が
「 バイトなら夕方でも割りの良いのは探せば… 」
「 夕方と深夜じゃその良さのレベルが違うんだよ、それに夕方は妹のお迎えや妹達に飯も食わせなきゃいけないから暇じゃ無いんだよ、アンタ等と違って
そんなアタシ等三人に呆れた雪乃が
「バカな事を言って無いで貴女もシャーリーテンプルにしておきなさい」
「シャーリーテンプルか…悪くはないな…だが断る、アタシは炭酸が苦手だ
千葉のソウルドリンクマッカンが在るのにナゼ苦手なものを頼まねばならん?」
そう言い返すと
「そう言えば八重ちゃんドリンクバーでも炭酸飲まないよね?」
「確かに…お姉ちゃんは口が悪いけど実はお子様舌なのです、と小町さんも言ってたわね…」
そう言ってアタシを見て笑ったのを見て感情が静まりホッとして
マッカンをだしてもらったが
「マッカンがカクテルグラスで出されるのは不思議な気もするが今度プライベートでカルーアミルク風にして飲んでみるか?
お嬢さんのお陰で面白いネタに気付いた、感謝してるよ」
そう言って川崎にチーフと呼ばれる人は再び離れていった
「で、やっぱり金がいるんだろ?」
そう切り出すアタシに
「あぁ、そうだよ…悪いかい?」
そう言って睨まれたが
「それについてはノーコメント、少なくともお前の事情を把握してる訳じゃないアタシはアンタと同じ視点に立てるとは思ってないんでね」
アタシがそう答えると今度は結衣が
「 バイトなら夕方でも割りの良いのは探せば…」
「 夕方と深夜じゃその良さのレベルが違うんだよ、それに夕方は妹のお迎えや妹達に飯も食わせなきゃいけないから暇じゃ無いんだよ、アンタ等と違ってね 」
そうあっさり返されて言葉につまる結衣を見て
「 だとしても貴女が年令を偽って… 「 雪乃、アタシ等はナニしに来てる?
アタシ等は川崎の罪の断罪をしに来たのか? 違うだろ?
アタシ等は川崎の事を心配する大志の為に真相究明に来たはずだ、目的を誤るなっ! 」」
そう言って暴走し掛けた雪乃に歯止めを掛けると
「 そうか、大志の奴が… 昨日立て続けに起きた変なこともアンタ等絡みかい? 」
そう言われて
「あー、それについては雪乃達には悪いが立案からしてノータッチだし計画聞いて絶対失敗すると思ってけーちゃんのお迎えに行ったからアタシは知らん 」
そうアタシに言われて呆れたと言いたげな表情を浮かべたが改めて雪乃を見て
「雪ノ下雪乃、たしかアンタの親父さんは県会議員で建設会社の社長だったね?
ならそんなアンタにゃ金に困るような生活なんて想像もつかないんだろ?
アタシが金を必要とするのは動かしようの無い事実なんだよ、そのアタシにバイトするなと言うのならアンタがその金を何とかしてくれるのかい?
無理だろ?漫画じゃないんだから子供に札束単位で小遣いくれる親なんか早々いるもんじゃないし親が金もったってアンタが自由に使える額は限りがあるはずじゃないのかい?」
そう言い放つ川崎の言葉に言い返せない雪乃が悔しげに顔を歪めてると
「 今は雪乃んの実家の事は関係 「 由比ヶ浜は少し黙ってろっ ! アタシ等が先に川崎家の事情に口出ししといて川崎が雪ノ下家の事を口出ししたからってどの口で文句言ってる 「 … 」 アタシは黙ってろっ! と、そう言ったはずだ
それ以上川崎を感情だけで批難すると言うのならお前との付き合いも今夜この場限りだと思え
隼人、すまない由比ヶ浜を連れ出してくれ ( フォロー頼む )」
そう最後の一言を隼人にだけ聞こえる小声で頼むアタシと事情はわからずとも状況判断… 結衣を落ち着かせるを選択した隼人が連れ出してくれた