俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど? 作:春の雪舞い散る
仕方無いわ、八重さん…来月の七日も予定を空けて欲しいのだけどよろしいかしら?」
そう雪乃に言われて
「あ~っ、バイトは休んでもいいんだけど夕方は川崎家の七夕に誘われてるんだけど?
遅くとも暗くなる前には行きたいからそれまでで良いならだけどさ」
アタシがそう答えると
「だそうよ?後は姉さんが妥協できるかできないかなのだけと?」
そう雪乃に言われた雪乃の姉さんは
「じゃその分早い方は平気なのかな?」
「ん~っ…あんま早すぎても困るかな?多分親父と母ちゃんは普通に仕事だろーから朝ご飯用意してお弁当渡したいし妹の朝ご飯と昼ご飯も用意しておきたいから六時前はちょっとね…」
難しい顔をしてそうアタシが答えると
「あははははっ、まさかそんな早くないよ?と、言うか八重ちゃん何時起き?」
そう聞かれて
「四時だけど変?」
そう聞いたら
「いや、全然変じゃないから安心してよっ、じゃあ七時に八重ちゃん家に迎えにいくから用意しといてよ?
ん、じゃあお姉ちゃん用事済んだし満足できたからもう帰るねっ♪
八重ちゃんも当日楽しみにしてるからねっ♪」
そう言われて
「………」
雪乃のお姉さんの耳元に囁くと一瞬驚いたがすぐに笑顔を取り戻し
「もう一人の子も雪乃ちゃんと仲良くしてあげてよっ♪」
そう言ってその人は去っていきアタシがその後ろ姿を見送りながら
「雪乃のお姉さんってスゴいのな…」
アタシがそう呟くと
「えぇ、頭脳明晰容姿端麗でおまけにスポーツまでこなせるんだから…」
悔しげに言う雪乃にアタシは
「違うよ、そんな事なら雪乃を見てたら大体想像できるよ
アタシが言いたいのはあの人って何枚の仮面を被ってるのかな?って思ったんだよね…」
アタシがそう言ったら
「もしかしてさっき姉さんの顔色が一瞬変わったのは…」
驚きの表情の雪乃がそう聞いて来たから
「ん、仮面を外した貴女に会ってみたいって言っただけ」
そう事も無げに言うアタシを見て
「怖いもの知らずと言うか…姉さんが気に入って大人しく引き下がるわけだわ…
でもね、八重さん…厄介な人に目をつけられたのに違いはないのだからその覚悟は必要よ?」
えぇ、本当に厄介な人に目を付けられたわよ?八重さん
あの人が目をつけたって事は早かれ遅かれ父さんと母さんの目にも止まる…
貴女の周りはいよいよ騒がしくなるわよ?覚悟しておきなさい…
「あ~っ、そう言えば八重ちゃんに頼まれてたお店の名刺のデザイン考えてきたんだけどどうかな?」
そう言われて
「ん、見せてみて…」
そう言って受け取り眺めてみて
「うん、期待以上だよっ!アタシじゃこんな可愛いの無理、お礼に今度なんかおごるよっ♪」
そう言って笑ってるのを見て溜め息を吐いてる雪乃の事は気付いてない
日曜日は川崎家で蒼空とけーちゃんと過ごし大志にも勉強を教えた
そして結衣の誕生日当日お昼は結衣のママに話して結衣のお弁当を作らせてもらい食べてもらった
事情を話して小町と大志に蒼空とけーちゃんを連れてきてもらい事情を知らない結衣に雪乃のケーキが焼き上がりアタシはあまり好きじゃないサプライズパーティー
アタシからのプレゼントはサブレの首輪…
「って結衣、それサブレのだからね?」
自分の首に巻こうとする結衣にビックリしたアタシがそう言ったら
「そ、それくらい知ってるしっ!」
普通に考えて人間の首に収まるサイズじゃないよね?小型犬用なんだからさ
それとミトンにクッキー
雪乃はエプロンとミサンガで
「途切れない友情を願いたいわ…」
と、そう言って
「そしてこれは八重さんのよ」
差し出されたそれを受け取り紙袋から出すと中から出てきたのはパステルオレンジのカジュアルな感じのエプロン
「あ、ありがとう…アタシまで…」
そうお礼を言うアタシ達
みんなで一緒にケーキを食べまず小町と大志が塾に行きアタシも一足先に蒼空とけーちやんを連れて帰ることにしたんだ
こうしてアタシと雪乃の秘密のミッションは無事成功に終わったんだ?
結衣の誕生日が終わり次ははるのんの誕生日の予定が入りました…