「もー!おーわーらーなーいー!」
私、宗谷真霜が何をしているか。そう、部屋の掃除。普段から掃除なんてしないせいで床は出てないし上着は脱ぎっぱなし。今日は晴風クラスが食事会のために来るらしくて、日向から片付けるようにきつく言われて今に。
「はぁ。久しぶりに出てきた雑誌読んでたら時間が・・・」掃除のとき、ついつい見ちゃうのはおそらく掃除が苦手な人の共通点なのかな。とりあえず、できてなかったら後で日向がうるさいから早くやっちゃわないと。
そんな中、やっぱり床に散乱している服や置物、本などをみてると色々懐かしいものが出てきたり。
「あーっ!これ真冬から借りてた雑誌!こんなところにあったのね・・・こっちは日向にもらった香水!」
懐かしいな・・・確か初任給で日向が買ってくれたんだっけ。・・・思い出すなぁ。
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7年前。日向18歳 真霜21歳
呉海上安全整備局 安全監督室 二等監察室
「んー・・・あら、もうこんな時間・・・今日も残業かしら。」
最近家に帰ってすぐ仕事行っての繰り返し・・・もう、こんなことするために安全監督室を志望したわけじゃないのに。・・・日向、何してるかな。結局卒業式にも帰れなかったし。日向がどこに配属になったかも知らないし・・・
「・・・本当にこれ書こうかしら。母さんは老松さんを先日の件で引き抜くって言ってたし。」私の目の前にあるのは嘆願書。これがあれば、日向を引き抜くことだってできる。日向には、私のそばにいてほしい。けど・・・それで本当に日向は幸せなのかしら。
そんなことを考えていたら扉からノックの音が聞こえる。いけない。今日は来客があったんだっけ。扉の外に立っていたのは・・・
「姉さん。」・・・日向だった。思わずその姿が見えた瞬間に抱きついてしまった。いけない、まだ仕事中なのに。とりあえず中で座ってもらわないと。鍵を閉めて日向の隣に座る。
「鉄の意志が見る影もなくなってるよ姉さん・・・それに、一応公務で来てるんだよ?」
「今は2人きりよ。それに廊下には誰もいないわ。・・・それに、なによりも日向がいるんだもの。」
ちょっと待っててと言い残し、私は残っていた書類を仕上げた。残りは急ぎのものではなかったのがまだよかったかな。
「お待たせ。ここで話す?夕飯は?」
「まだだけど・・・ここ以外に密室性のところなんてないでしょ?」
密室性・・・ならあの場所かしら。
「いいところがあるの。久しぶりに夕飯でもどう?」
私は少し勇気を出して、彼を誘ったのだった。