ハイスクールフリート 希望への水平線へ   作:夢の防人

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第19話 予想外の夏休み

19時、横須賀中央駅前のとある居酒屋の一室。

 

「やっぱりろくなことじゃなかった!」

 

「お、お兄ちゃん飲みすぎだよぉ・・・」

 

やっぱりロクなことでの呼び出しじゃなかった!開口一番に有給消費してだとか文書でしてくれよ!と思いつつビールを一気飲み。

 

「ひ、日向兄さん・・・真冬姉さんに連絡しておかなきゃ・・・」

 

「日向おにいちゃん・・・」

 

本局で言われたのは有給の消化。そして晴風クラスの海外交流への随行だった。

 

「急すぎるだろ・・・」

 

「で、でもいくの南国なんでしょ?ねっ、シロちゃんも楽しみだよね!」

 

「岬さん、遊びじゃないんだよ?でも、元々海外研修って将来的に行くんじゃ・・・」

 

「確か・・武蔵クラスはこの時期に先行して研修があるのは聞いてたけど・・・」

 

「そうそう。今回の事件で、晴風クラス以外のクラスは全快してない生徒がほとんど。武蔵クラスも例外じゃないしね。だから晴風クラスに白羽の矢が立ったわけだ。」

 

横須賀女子海洋学校は2年次での遠洋実習(もかねた現地ブルーマーメイドとの交流)が一つの卒業後の大事な目安となる。遠洋実習は近海実習とは比べ物にならないほどの負担を強いられるため、この結果によっては希望する課に所属できなかったりする場合がある。だが、1年次最初の海洋実習の結果、並びに定期考査での全体の評価が良好の1クラスのみ日本と程近いシンガポールの基地へ出向き交流を深める・・・言わば研修旅行が存在する。負担は全て学校もちだが、毎年武蔵クラスが行くことが一般的であるが、今回の事件で武蔵クラスが完全な状態ではないため晴風クラスが研修に行くことになったのだ。そして・・・

 

「で、僕らは有給扱いで古庄教官のサポート。はぁ、向こうで遊べると思ったのに。」

 

「兄さん、お仕事なんだよね?ねっ?」

 

「そっ。僕らは向こうでお偉いさんとの会議が何件か。林檎も向こうで訓練に参加するって。」

 

・・・僕ら有給の意味ないよね。

 

「まぁ、3人とも気楽に過ごせばいいと思うよ。幸い日はまだあるし課題もある程度済ませちゃいなよ?」

 

「も、もかちゃん・・・海洋法規のレポート手伝って!」

 

「岬さん!いくら点数が赤点ギリギリだからってそれは販促ですよ!知名艦長ものりのりでタブレットを出さないでください!ああもう!不幸だぁ・・・」

 

なんだかんだこの三人、バランスいいなぁ・・・あ、ビール切れた。

 

「お兄ちゃん!ここ教えて!」

 

「海洋法規は僕苦手だったからなぁ・・・」

 

居酒屋の時間はゆっくりと過ぎていく。生徒は寮へ。僕は宗谷家へ。

 

ひとまずは研修の日にちまでゆっくりと過ごすとしようか。僕らなりに、ね。

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