ハイスクールフリート 希望への水平線へ   作:夢の防人

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第4話 積る思い

さて。食事を終えた僕は車に戻り、後は横須賀の宗谷家に戻るだけ・・・だったはずなのだが、自動運転の車はなぜか横浜付近を走っている。本来ならば普段住んでいる家に帰る道のりなのだが・・・真冬に聞くとどうもとある誰かから、明日帰ると連絡があったらしい。

 

さて、そのようなことをした張本人は・・・

 

「えへへ~・・・ひにゃた~」

 

そう。現ブルーマーメイド安全監督室一等監察官・・・つまり、現職でほぼ頂点に立つこの女性。宗谷真霜さんだ。・・・うう、酒臭い。

 

というのも、真霜姉さんは非常に酒癖が悪い。溜め込んだものを吐き出すように甘えてくるんだ。・・・窓開けよう。戻しそう。

 

「姉さん・・・お酒弱いんだから・・・。」

 

「らって・・・こうでもしないと素直ににゃれないんだもん・・・」

 

「素直に?」

 

「・・・笑わなくなった。日向。昔はもっと、笑ってたのに。気づいてあげられなくって。一人で溜め込んで。気がついたら積極的じゃなくなって。卒業してからは会わなくなって。」

 

・・・・意図が正直読めない。急にどうしたんだろう。

 

「そんな・・・僕はそんな姉さんが思ってるほど変わってなんか。」

 

「変わった。自分で気がついてないのかわからないけど。・・・寂しかった。今の場所になるために頑張っても、結局は宗谷の家だから。みんなそんな眼で見てた。けど、日向は昔言ってくれたよね。真霜姉さんは誰よりもこの海のことを考えてる。絶対なれるよ。今でも忘れられない。けど、その後日向に会った時びっくりした。どこか違うところを見てる目。消極的な性格。・・・私は無力だった。本当にそばにいて欲しい人のことなんて、考えてなかったんだね。」

 

・・・姉さん・・・

 

「臨時講師のお願いだって、本当は私が推薦したの。かの横須賀の伏兵、すべての作戦に絡み、決定的な勝利を導く。戦闘のためじゃなく、それを平和のために利用できるのは、日向たちしかいなかったから。日向・・・私は、あなたが・・・」

 

「姉さん、それから先は・・・」

 

聞きたくない。聞きたくないよ。それを聞いたら僕は・・・

 

「私は、日向が好き。」

 

僕は・・・つぶれてしまう。

 

「やさしい日向が好き。不意に見せる笑顔とか、困った顔をする日向が大好き。・・・ずっと、この言葉をいいたかった。日向のことを、私は本気で愛してる。誰にも渡したくないぐらい。日向になら、何をされても、何をお願いされても。受け入れてあげられる。」

 

「・・・姉さんまだお酒残ってるみたい。早く帰って寝よう?明日はいろいろ忙しいんだから。」

 

「よってなんk「酔ってるよ!」」

 

思わず車のハンドルをバンとたたいてしまう。

 

「・・・そう、だよね。ごめん。・・・家に着くまで寝るから・・・」

 

後ろで寝息が聞こえ始める。罪悪感がないわけじゃない。

 

けど、僕はつりあわない。それを知ってるのは僕自身だ。

 

どこにも当てられない哀れな自分を、自分はのろった。

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