原作スタートです!!
「さてと…ここが王立士官学園か、結構広いな」
リヒトは義母から推薦状を受け取った後、そのまま王立士官学園の正門の前に来ていた。姉のリーシャからは学園の話は聞いていたがまさか自分自身がここへ通うことになるとは思いもしなかった。
「確か姉さんが案内してくれるみたいだけど…どこにいるのかな?」
「リヒト!!やっと来たか!!待ちくたびれたぞ!!」
そんな声が聞こえたのでその方向を向くと、自分と同じ金髪と赤い目をした少女が駆け寄ってきた。
彼女の名はリーズシャルテ・アティスマータ、アティスマータ新王国の第一王女であり、リヒトの双子の姉である。
「ん?あぁ姉さん、探したよ」
「それはこっちの台詞だバカ者!!お前がこの学園に通うというからずっと待ち続けてたのだぞ!!」
リーシャは「ぷぅ」と頬を膨らませる。
「まったく、お前はいつもそうだ!!私はお前のお姉ちゃんなんだぞ!!偉いんだぞ!!もっと私を敬え!!」
「ハイハイ、敬ってますよオネエサマ」
「なんだ今の片言な返事は!!本当にお前は…」
そう言いながらもリーシャはリヒトの顔を見てニッと笑うとリヒトも同じように笑い
「元気そうでなによりだリヒト、腕は鈍っていないだろうな?」
「そっちこそ機竜の開発ばっかで鈍って無いだろうな?」
互いの拳を合わせた。二人は幼少期から苦楽を共にし、成長してからは互いに機竜の腕を争っていたのだ。その結果、互いに神装機竜の使い手となり、さらに競い合っていたのだ。今のところ15戦中8勝6敗1分けと勝ち越しているが姉の才能は高く、さらに女性ということもあり、機竜適正が高いため、油断できないのであった。
「そういや姉さん、なんでも俺以外にも男子が何人かこっちに入学するみたいだけどなんか聞いてない?」
「何、そうなのか?すまない、私も全く知らんのでな」
「そっか…会ってみたかったんだけど…まぁまだ来ていないだけみたいだしいずれ分かるだろ」
リヒトは自身の白い機攻殻剣(ソードデバイス)を抜くと、空にかざした、
「俺のゼルレウスとどっちが強いのかな?今から楽しみでしょうがねぇ」
「全く…お前は昔から強いやつとの戦いが好きだな…」
「やっぱり一番自分を鍛えられるのは強いやつとの実戦だからな、戦う機会は多いに越したことはない」
それは自身の経験則であった、やはりいくら鍛えても実戦に勝る鍛錬は存在しない、強者との戦いこそ最高の修行であるからだ。
「そうだ!!まだお前に学園を案内していなかった!!行くぞリヒト!!ついて来い!!」
そう言うとリーシャはリヒトの手を取り慌てて学園へと向かっていった。
「それでここが食堂だ、意外と広いだろ?」
「確かに広いな…俺が前まで通っていた学校より広いな」
リヒトが以前通っていた学校は隣国の学園だったのだが、機竜使いの実力はそこそこ高かったが規模が小さかった。それに比べるとあらゆる施設が広かった。
すると、
「あっおはようリーシャ様、どうしたんですか?こんなとこまで」
頭の後ろで茶髪を一つにまとめた明るい少女が話しかけてきた。
「って…あれ?なんか隣にリーシャ様に似ている男の人がいるけどもしかして…」
「そうだ!!こいつこそ私の弟のリヒトだ!!ほらリヒトっお前も挨拶しろ!!」
「リヒト・アティスマータだ。よろしく、え〜と…」
「あっ私ティルファー・リルミット、よろしくお願いしますリヒト様」
「リヒトでいいよ、様付けはあんまり慣れてないし…此処に通う以上同じ生徒なんだ。自然に話そう」
「良いの?じゃあそう呼ばせてもらうよリヒっち」
「全くお前は…女性が相手だとすぐそれだ…」
隣でなんか姉さんがブツブツ言っていた。
「あっそうそう、リヒっちの他の男子にさっき会って仲良くなったんだ、ええと確か…あっいたいた、アテっち〜」
ティルファーが声をかけた先にはリヒトと同じ男子の制服を着崩した暗い金髪の少年が歩いていた。
「ん?なんだティルファーか、どうした?」
「アテっちと同じ男子の生徒のリヒっちだよ」
「リヒト・アティスマータだ、よろしく」
「ん?アティスマータ…ということはこの国の王子が、そいつは驚いた。俺の名前はアテム・ライバート、一応この国に雇われている傭兵でもある。ま、同い年だし仲良くしようぜ王子様」
「もちろんだ」
そう言いながら互いに手を取り合い、そして察した。
こいつは強い!!
まさかいきなりこれほどの力量の男に会うことが出来るなんて…リヒトは内心で歓喜していた。
「もし機会があったら一緒に模擬戦でもしようや、その時は………俺のレビディオラの力を見せてやるよ」
そう言うと、腰に差してあった濃紫の機攻殻剣を見せ去っていった。
「リヒト…あの男強いぞ」
「分かってるよ姉さん…それ以前に神装機竜の使い手だしね…何よりあいつ自身もかなりの腕だよ」
リヒトは相手の力量を評価し、笑みを浮かべた。
その後、ティルファーと別れたリヒトとリーシャはそのまま学園を周り、そのままリーシャは入浴に向かった。
その夜
「さて…こっちの方に来るのは久しぶりだけど…随分と変わったな…」
うなじまで伸びた真っ赤な赤髪を後ろで束ねた鋭い目つきの少年グレン・ハーヴェイは久しぶりの街を屋根の上から見ていた。
「しかし…本当にこの街に『あのバカ』は来てんのか?まぁあいつのことだし気づいたらいつの間にか後ろにー」
「待ってぇぇぇぇ!!」
「そうそう、こんな風に…って…え?」
声の聞こえた方を見ると案の定見覚えのある銀髪の少年が何かを追いかけていた。
すると、急に真上から黒い影が降りてきた。
「……猫?」
猫が何かを口に加えていた。丁度スッポリ手に収まったのでそのまま猫を押さえていた。
「す…すみません、その猫口に…ってあれ!?もしかしてグレン!?」
「やっぱりお前か…何やってんだ?」
それはグレンの幼い頃からの友人、ルクス・アーカディアであった。
「ええと…その猫がくわえているものを取り返すようにお客さんに言われていて…」
「なるほど、大体分かった」
なるほど、こいつは相変わらずらしい。
しかし、昔からの友人との再会はグレン自身も嬉しかった。
「ところで…グレンはどうして此処に?」
「ん?なんだルクス、聞いてねーのか?お前と同じ理由で来たんだけど…」
「同じ理由?…僕は何も聞いてないけど…」
(もしかして…レリィさん…ルクスのやつに何も話してないんじゃ…相変わらずだな…まぁ別に教えてやっても良いかな…)
「良いかルクス、俺たちはだなー」
ミシッ
「…………えっ?」
その時、何か不吉な音が聞こえた……正確には…二人の足元からだ…よく考えてみたら此処は普通の床ではない…屋根の上だ。本来人が乗っかるように造られてはいない…ましてや二人の男が乗れば…
ミシミシッミシッ
「…なぁルクス、今大事なこと思い出したわ…」
「…何?グレン?」
ミシミシミシミシッ
「お前が……毎回毎回厄介ごとを持ってくることだよ!!!!」
バキィィィン
グレンの叫びとともに足元が崩れ、二人は真下へと落ちていった。
「「ウワァァァァァァァァ」」
バッシャァァァン
二人はそのまま落ちるとそこは水…というよりお湯であった。
「プハッ…お前フザケンナ!!人を会うたびになんか面倒ごとに巻き込みやがって!!」
「ちょ…僕の所為!?僕だっていつもこんなじゃないからね!!」
「はっ!!どうだかな!?ていうか此処どこだよ、なんかやたらとお湯が多い気が…す…るが…ま…まさ…か」
「えっ…グレン?」
ふと二人が顔を上げるとそこには…
立ち込める湯気。そして『沢山の裸の少女達』。
「「………えーと………」」
二人で顔を見合わせる。
すると下から声が聞こえた。
「……おい、貴様…」
ビクン!!
瞬時に二人の体が震え、下を…正確にはルクスの真下を見ると…
「いつまで上にいるつもりだ?…この変態」
「…ルクス…化けて出てやる」
「…ごめん」
ハイ!!今日はキリがいいので此処までにします!!
次回をお待ちください!!!
感想待ってます