魔法少女リリカルなのは リンカーコアが無い者 作:運命の担い手
この本を書いたのは俺のひいじいちゃんだと。一体何の為に。
「言峰綺礼。かつての弟子だ」
「弟子?なんで弟子なんかになろうとしたんだ?」
「ちょうどいい。少し昔話をしてやろう。綺礼と出会ったのはもう80年以上の前だ。私はすでに日本に住みつき満足とはいかぬともこの麻帆良で過ごしていた」
80年以上前。第二次世界大戦がはじまる頃か。
「ある日、私はそこいらで散歩をしていた。普段はしないが気分転換にな」
出だしはよくある話だ。
「世界樹に来て見るとそこには一人の少年が立っていた。少年は世界樹をじっと見ていた。そこで私は声をかけた。何をしていると言うと少年はこちらを向きただ見ているだけと言った」
世界樹。あの大きな木の事か。
「話しをしている内に少年が名前を教えてくれた。名は―――言峰綺礼と言った。勝手に名乗ったのだがこちらもそれ相応答えなければならなくてな、名前を教えた。年はお前と同じぐらいだったな。話しをしている内になぜか戦うことになって戦ってやった。すでに中国拳法を習得して達人の域までなっていたのは驚いた。久々に肝を冷やした」
ひいじいちゃんは強かったのか。しかも俺と同じくらいの年で達人の域か。
「何日か会う内に相談を持ちかけられた。そう――――――魔術について」
「!?」
この本を書いたのがひいじいちゃんで魔術について知っているのは当たり前だ。魔術は誰にも見せてはいけないとこの本にも書かれている。なのに魔術について相談なんて正気の沙汰じゃない。
「どうやら綺礼は私に会うために何度か麻帆良を着ていたらしい。ようやく私を見つけたというより私から声をかけたんだったな。私は魔術師の中ではそれなりに有名だが犯罪者でもあるから私を快くない者が大半だ」
「犯罪者?何かしたの?」
「ああ。私は最初から魔術を使えていたわけではない。幾度も試行錯誤をしてようやくモノにした。吸血鬼になったばかりの私はただの子供で何度追われたことか。その度にあの手この手と手段を使って屠った。
ただし、女子供は殺さなかったぞ。そこまでは堕ちる気はなかったからな」
吸血鬼か。知っているのは不老不死で腕を切り落としても再生するとしか知らない。それはおいおい聞こう。
「話しがずれたな。当然断った。私は今まで弟子をとったこともないしとるつもりもなかったさ。だが、綺礼は何度も来た。雨が降ろうと風が吹こうと雪が降ろうと。
さすがにここまでされると私の方が折れてしまった。年が明けた1月1日から弟子をとることにした」
そこまでしてひいじいちゃんは頼み込んだのか。俺には無理だな。
「綺礼はよく耐えた者だ。常人なら廃人になるくらいの修行に付いて来れたことか。そうして5年経ったある日、綺礼は急にいかなければならないと言った。どこに行くのだと何度聴いても頑なに答えなかった。そして1週間後に別れの挨拶をしてそのまま2度と会うことはなかった」
恐らくこれは予想だが、なんらかの事でミッドチルダという魔法世界を知ってそこに行ける方法があった。だが、行けても戻って来れる保証がなかったがそれでも行く必要があった。
そして、ミッドチルダで過ごしたということなのか。これは帰ってから調べてみる必要があるな。
「この本は私が綺礼に色々と教え込み、あいつ自身なりに今後の参考になるように作成した物だろう。解読は私がしておこう。その方がクーの修行に集中できるだろう」
「ありがとう。解読しながらだと集中しようにも出来なさそうだったから」
あの本はまだ1割にも解読していなかった。なのでかなり助かる。
「暁。修行は明日からアル」
「はい」
「それとセツナ、マナ、チャオの3人を加えての修行になたから今日はぐすりと休むといいアルヨ」
「へ?」
マ、マジか。剣術の師範に現役の傭兵。それに古菲さん以上に武術を会得している人と修行だと。
「完全ではなくともそれなりに覚えてもらわないとな」
「銃に関しては任せろ。徹底的に叩きこんだやる」
「覚悟してもらうネ」
「は、ははは。お手柔らかに……」
ユリア。どうやら俺は思った以上にヤバい修行になりそうだ。それでも俺は頑張るからユリアも早く目を覚ましてくれよ。
その後は茶々丸さんが持って来たエヴァンジェリンさんの昔のアルバムを見て話が盛り上がった。
正直に言うと修行は地獄だった。刹那さんは真剣で振って奥義の伝授。真名さんは容赦ない火薬と銃弾のオンパレードと銃の分解と組み立ての反復練習。古菲さん改め古さんと超さんの
武術祭り。エヴァンジェリンさんも参加して魔術に関する知識と運用方法など教えてもらった。
他にも色々あってあっという間に帰る日が来た。
感想、誤字脱字がありましたらお願いします。
次辺りにミッドに戻ります。
では!