魔法少女リリカルなのは リンカーコアが無い者 作:運命の担い手
なるべく週一に出来るように努力します。
では、どうぞ。
「では、すぐに帰るように。日直、号令!」
「はい!みなさんさようなら」
「「「「さようなら」」」」
この所、下校が早くなっている。
「ねえ、暁はなんで下校が早くなっているか分かる?」
ユリアが不安げに訪ねてくる。
「先生達は会議が多くて長くなるから下校を早めているからだろ?」
「確かに先生も言っていたけど、何か隠しているような気がしていたし……暁は何も知らないの?」
「……本当は言いたくはなかったけど、今、次元世界中である事件が起きているんだ」
「事件?」
「その事件は魔力を蒐集するんだ」
「蒐集って?」
「蒐集というのはリンカーコアから魔力を吸い取る事だ」
父さんと母さんの話によると世間では連続暴行事件として取り上げているが、実は第一級指定ロストロギア「闇の書」による蒐集で、リンカーコアから魔力を吸い取られることが可能性
として高いようだ。最後に起きたのは11年前だそうだ。
「犯人はベルカ式を使っていることしか分からないし、特に情報が少ないから管理局も頑張っているから俺達は早く帰るようにしよ」
「…うん!」
笑顔になって、ユリアは俺の左腕にくっ付きながら家に帰る事にした。
ちなみに離そうとすると涙目になるので諦めた。
いつも帰り道に通る公園に入って少ししたら、異変は起きた。
「な、なにこれ?……」
「多分魔導師が使う結界魔法だと思うけど、見る限りミッドチルダ式じゃないな」
「も、もしかして…!」
「そうだ。ベルカ式だ…!」
周りを警戒していると、上から女性の声がした。
「そこにいる女の子をこちらに渡してもらおうか」
「誰が…!」
見上げると、ピンクの髪でポニーテールの女性であった。
「私が用があるのはお前の後ろにいる女の子だ。大人しく、こちらに渡してもらおうか」
「はいそうですかと渡すものか!!」
俺はユリアを守るために前に出た。
「でえええええりゃあああああああ!!」
「なっ!?」
とっさにユリアを抱えてその場から退いた。
「何やってんだよ!さっさと収集しろよ!」
攻撃してきたのは赤毛で三つ編みの子だった。
「そう急かすな。すぐに済む」
こちらに攻撃するのは明白だ。俺はすぐに頭にある情報を整理した。
現時点では敵は二人。おそらく闇の書の騎士。デバイスはベルカ式。特徴はカートリッジシステム。圧縮魔力を込めたカートリッジをロードすることで、瞬時に爆発的な魔力を得る。
その分制御は難しく、使いこなせる術者とデバイスは少ない。だが、闇の書の騎士であることであれば、問題はない。
状況はこちらが断然不利。さらに敵に増援の可能性あり。
対抗できるのは、俺であることは確実。ユリアは確かに魔法が優秀だが、今はデバイスがないので戦うことは出来ない。俺が出来るのは八極拳のみ。ただし、未熟な所が多いため、
実力は軽く見積もっても、普通以上達人未満と言った所だ。
さて、頭にある情報を整理しても、この状況は変わらない。しかし、局員が来るまでの辛抱だ。この結界はおそらく、かなり強度の高い結界だ。時間はかなり掛かるだろうな。
「そいつの魔力を寄越せ!」
赤毛の子が突っ込んで来た。
「ユリア下がれ!こいつらは俺が相手をする!」
ハンマーの形をしたデバイスを掴んで攻撃を防いだ。
「テメー!リンカーコアがないくせに邪魔してんじゃねーよ!」
「ないからってなめんなよ!」
両手がふさがるが、なんとか保てる。
「はあ!」
ピンク髪の女性が剣の形をしたデバイスで斬りかかって来る。
「ちっ!」
とっさに離してなんとか避けれた。
「なかなかいい反応だな」
「それはどうも」
右頬に浅い切り傷ができた。
「だが、いつまでもそうは出来んだろ」
「…………」
今のはギリギリだったのは、ばれているようだ。
「そうだな。じゃあ、こっちから行かせてもらう!!」
ドンッ!
「なっ!?」
後ろに回るのに成功した!!
ザキュキュキュ!!
「くっ!後ろか!」
すぐに気付かれてしまったか!?やはり、まだ縮地は未完成だな。
「!」
もう剣を構え直している!!だけど、今なら…
ドンッ!
避けれる!
ブオン!
避けれたけど、左頬が擦れたな。だけど……
ズキュキュキュッ!!
遠過ぎた!!
―――
鞘で防がれたが、このままフェイントを入れて、肘を腹に打ち込む!
「ぐは!?」
ピンクの女性は飛ばされて、派手に街灯に当たったな。
「この野郎!」
赤毛の子がまた突っ込んで来た。ふ、それは失策だぞ!
「なっ!?」
縮地で近づいて、防御魔法を発動される前に、腹に拳を叩き込む!
「ぐふ!?」
近くの木に当たり気を失った。さっきのピンクの女性よりも力を込めたから、しばらくは動けないだろうな。
「おまえは何者だ?」
ピンクの女性が若干ふらつきながらも剣のデバイスを構えながら訪ねてきた。
「中国武術を使うただの小学生だよ」
「そうか……敵でなければ、心躍るものだろうな」
「かも知れないな」
本当に敵じゃなければ心躍るだろうな。だが、お前たちはユリアの魔力が狙いなんだ。
シグナムside
甘く見ていた。リンカーコアがなく、魔法が使えないこの少年にこれほど苦戦するとは思わなかった。
ふらつきながらもレヴァンティンを構え訪ねた。
「おまえは何者だ?」
「中国武術を使うただの小学生だよ」
なにがただの小学生だ。よく見ると、あの少年と狙っている少女は主と同じくらいではないか。あの年で、これほどとは驚きだ。
「そうか……敵でなければ、心躍るものだろうな」
「かも知れないな」
敵でなければ、本当に心躍るものだろうな。
だが、今は主を救うためにあの少女の魔力が必要なんだ……!
シグナムsideout
「はあ!」
「でやぁ!」
あれから数分経って何度か打ち合っている。俺は離れないように攻め続けている。
あの人の教えの一つで実力のある相手に距離を置いても追い込まれジリ貧になるだけ。恐れては何もできないからだ。あらゆる局面において重要となるのは不安定な勝算に賭け、
不確定な未来へと自らを投げ込める自己への信頼・一足の内面的跳躍…つまり「わすかな勇気」が重要と言っていた。
「しまっ!?」
今だ!最大の力を込めて勝負に出る!
「はああっ!!」
いくぞ!実質上今の俺の最大の一撃及びオリジナル技!!
反撃の隙もないこれで決まった!
「なっ!?」
…はずなのに拳がピンクの女性の腹に寸で止まった。
「く!まさか……!」
よく見ると緑色の糸のようなものが拳や体に巻き付いていた。
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