魔法少女リリカルなのは リンカーコアが無い者   作:運命の担い手

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スラスラ書けたので上げました。

では、どうぞ。


第3話「後悔の始まり」

「う……ここは……」

 

目が覚めると知らない部屋にいた。

 

「これが俗に言う知らない天井だ、か」

 

てか本当に知らない所だ。

 

「もしかしてここは病院か。でもなんで……あ!」

 

そうだ。俺はユリアと学校の帰り道で結界の中に閉じ込められてユリアを狙う闇の書の騎士たちと戦って、そして……

 

「負けたんだよな……!」

 

自然と手に力がこもる。守ると言ったのに守れなかった。ユリアの彼氏なのに守れなかった。勝負に負けた事より守れなかった方が大きかった。

 

「言峰君起きているかなー……って本当に起きている!?」

 

「ん?」

 

ドアが開くと看護婦さんが来た。当然女性ですけど。なんか驚いているけどどうしたんだ?

 

「ちょ、ちょっと待っていてね。先生!言峰君が「ガシャーン!!」アイター!」

 

……急ぐのは分からないけど、とりあえず落ち着こうよ看護婦さん。

 

 

 

しばらくすると、父さんと母さんそれに担当医とさきほどの看護婦さんが来た。

 

「良かった、本当に良かった……!」

 

「寝過ぎだぞ、暁」

 

「母さん泣き過ぎだよ。父さん寝過ぎってどういうこと?」

 

「お前は一か月以上寝ていたんだぞ」

 

「い、一ヵ月!?」

 

そんなに寝ていたのかよ、俺。

 

「君の体はかなりひどかったからそのくらい寝ていたんだよ」

 

担当医の先生が教えてくれた。

 

「君たちを、暁君とユリアちゃんを局員の人が見つけた時はユリアちゃんは眠っていたけど、暁君は体のほとんどがひどかったからね」

 

「どうひどかったんですか?」

 

恐る恐る聞いてみた。

 

「左腕は複雑骨折、右腕はひびが入っていて骨折寸前、右足は疲労骨折、左足は骨折、肋骨は9本折れて、頭は出血していて、体中いたる所に傷があったんだよ」

 

「良く生きていましたね俺」

 

「そうだね。あと、1時間していたら障害が残るか死んでいたかもしれないからね」

 

「なにそれ本当にこわ」

 

「まあ、幸いにも障害を残すことなく手術は終わって、あとは君が起きるのを待つだけだったからね」

 

にしても一か月以上も良く寝ていたな。

 

「あ、そうだ!?ユリアは、ユリアはどこにいるんですか!!」

 

「…ユリアちゃんは別の病室にいるよ」

 

「どこですか。案内してください!」

 

「分かった。案内するから君は車椅子に乗りなさい。一か月以上寝ていたから動きにくいはずだ」

 

「あ、本当だ」

 

言われて初めて気が付いた。

 

「それじゃ、行くよ」

 

「はい!」

 

車椅子に乗り、父さんに押されながら、ユリアがいる病室に向かった。

 

 

この時、俺はユリアの事しか考えていなかったので、俺以外、暗い顔をしていることに気付かないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユリアがいる病室に着くとユリアが眠っていた。

 

「たく、俺が起きたのにお前はまだ寝ているのかよ」

 

病室のベットでユリアは寝息を立ててスヤスヤと寝ている。

 

「……暁君、重要な話がある」

 

「なんですか?まさか、本当は障害があるとか」

 

「いや、君は大丈夫だ。ただ……」

 

「ただ?」

 

「ユリアちゃんはもう一か月以上眠り続けているんだ」

 

「え?」

 

どういうことなのか。最初は分からなかった。

 

「君と違ってユリアちゃんはリンカーコアから魔力を取られて気を失っていた」

 

確かに目の前で蒐集されたのを見た。

 

「今まで蒐集された人は気を失って目を覚ますか、障害が残り目を覚ますか、だったがユリアちゃんは違った」

 

「どういうことですか?」

 

「体には障害はないが目を覚まさないんだ。つまり……」

 

ここまで言われてようやく気付いてきた。

 

「ユリアちゃんはいつ、目を覚ますか分からないんだ」

 

「なっ!?」

 

分かっていた。どこか頭の隅にそんなことがありえるような気がしていた。

 

「どうにかならないんですか!」

 

「私たち、医者はただ黙って見ることはしてない。だが、例がないにしても難しすぎることなんだ。だからと言って諦めはしないよ。いつになるか分からないけど必ず目を覚まさしてみせる」

 

先生たちは諦めてはいなかった。その熱意は俺でも分かるくらいだ。

 

トントン

 

突然ドアを叩く音がした。誰かがノックしたのだろう。

 

「はい。どなたですか?」

 

「管理局の者ですが、入ってもよろしいでしょうか?」

 

管理局の人がなんで来たんだ?

 

「失礼する」

 

入ってきたのは男性と女性の2人だった。

 

「私はゼスト・グランガンツだ」

 

「部下のクイント・ナカジマです」

 

男性がゼスト・グランガンツさんで、女性がクイント・ナカジマさんだそうだ。

 

「君が言峰暁君か?」

 

「はい」

 

「すまなかった!」

 

「え!?」

 

いきなり2人に頭を深々と下げられて謝ってきた。

 

「えっと、と、とりあえず頭を上げてください」

 

だいの大人2人が子供に頭を下げたままでは話せないのでとにかく頭を上げるように言った。気まずいし。

 

「私たちが謝ったのは突入するのが遅れたせいで君とユリア君がケガをさせてしまったことでだ」

 

先生が言っていた局員の人ってこの人たちだったのか。

 

「ユリアは蒐集されたせいでいつ起きるか分からなくなったけど、ケガはしていませんし、ケガをしたのは俺だけですが、これはユリアを守るためになったんですから気にしないでください。」

 

そうさ。この人たちは悪くない。俺が弱かったせいで、ユリアが蒐集されて、俺は重傷になった。だから、この人たちは悪くない。悪いのは俺だ。

 

「すいませんが俺とユリアだけにしてくれませんか……」

 

「……いいでしょう。ですが、なるべく長くならないようにしてくださいね。きみはまだ起きたばかりですからね」

 

「分かりました」

 

先生に許可をもらって父さん、母さん、担当医の先生、看護婦さん、グランガンツさんとナカジマさんが出て行き、病室には俺とユリアだけになった。

 

「………………………」

 

「思えば、ユリアの寝顔なんてあまり見なかったな」

 

今にも目を覚ましそうな気がするのに目が覚めないなんて嘘のようだな。

 

「ごめんなユリア。俺が弱いばかりにお前が眠り続けることになっちまって」

 

眠っているユリアに謝り続ける。

 

「俺が強かったら、眠り続けることなんてないのに」

 

当然ユリアは眠っているが謝り続ける。

 

「俺が……もっと強かったら、お前がこんなことにならなかったのに……!」

 

少しずつ、目から我慢し続けてきた涙が出てきた。

 

「守れなくてごめん……助けられなくてごめん……んぐ!」

 

止めどなく目から涙が出てきて、視界が歪む。

 

「ユリア……ユリア……う、うわあああああああああああああ!!!」

 

大声で泣いた。心の奥深くから、声がかれても泣き続けた。全てを吐き出すように泣き続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日から俺はユリアを守れなかったことに後悔し続けた。




誤字脱字、感想などがありましたら報告お願いします。

関係ないけど、私も骨折れたことおるんですよね。
いやーあれは痛かった、痛かった。折れたところが電流が流れたような感じになりました。
治った後は筋肉がガタ落ちしたから、元に戻すの大変だったわ。

では、次回もお楽しみに。
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