将来自宅警備員に彼女ができる話 完結   作:sinnsia

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13話

どこからか風が吹き込んでいる。

俺はどこにいるんだっけ…

 

目を開けると、白い天井が目に入った。

 

あれ…?

さっきのは夢?

 

なんだ、夢か。

リアルな夢すぎてついていけなくなりそうだったぞ…

 

起き上がろうとすると、足のほうに何かの重みがかかっている。

見ると、瀬良と雛が倒れ伏していた。

 

英「…瀬良? 雛?」

 

呼びかけてみるも反応がない。

おそらく熟睡してしまっているのだろう。

 

おっと、入院してる場合じゃねえ気がする。

えーと…そうだ、カナを修復しなきゃ。

 

寝ている二人に衝撃を与えないように出来るだけゆっくりとベッドから降りる。

長く寝すぎたせいか、多少からだの動きがぎこちない。

 

個室の扉を開けると、ナースが出てきた。

 

ナ「あ、大丈夫ですか?」

 

英「あ、これはどうも…。 大丈夫です」

 

ナ「そうですか。 あとで食事を持ってきますね」

 

にこやかな笑顔がとても眩しい。

やはりナースはこうでなくては。

 

立ち去ろうとするナース。

 

英「あ、すみません。 俺っていつごろ退院できます?」

 

ナ「おそらく明日には出来ますよ。 栄養不足程度ですから」

 

ならよかった。

ちょっとトイレにでも行って来るか。

 

 

 

病室の前へ戻ると、二人の話し声が聞こえる。

女子同士何を喋っているのか…。

 

雛「英助ってさ、押しが足りないと思わない?」

 

瀬「それ分かる! あの人ゲームしか頭にないよね」

 

雛「そうそう! この前ね、泊まりにいったんだけど…」

 

瀬「うっわ…。 二人きりなのに何もしなかったの…?」

 

何の話だ?

ゲーム脳は認めるが、押しが足りないってなんだ?

力の問題なのか?

 

まぁいいか。

 

英「よっ、二人とも」

 

雛「何アンタぶっ倒れてんのよ…。 瀬良さん治して自分入院してたら元も子もないわね」

 

瀬「君は昔から変わってないね」

 

英「変わってないのか…俺は。 雛だって治されてんだから感謝しろよ」

 

 

それにしてもまぁ…。

なんでこの二人は女性レベルが高いんだ…。

 

よく俺なんかにこんなハイレベル女性を持たせてくれる神は何をお考えになっているのか。

俺には理解できん。

 

 

英「まだねみーし俺は寝るけどどうすんの?」

 

雛「まだ寝るの!?」

 

英「あたりめーだ。 5日間起きっ放してお前治して瀬良治してんだから睡眠量たりねーよ」

 

瀬「そんなにハードな生活送ってるの!? 雛さん、彼女としてサポートできてないです!」

 

雛「私が倒れてたんだからしょうがないでしょ!? 貴方こそどうなのよ!」

 

あー…実にやかましい。

ていうかいつの間に仲良くなったのこの二人。

どっか話してたシーンあったか?

 

瀬「ふん! 雛さんもまだまだですね。 私は英助と旅行も行きましたしキスだってしましたよ!」

 

英「あー…あの旅行か…」

 

雛「えええっ!? 何アンタ、そんなに瀬良さんと仲いいの!?」

 

英「だって俺が引き篭る前まで彼女だったし。」

 

 

変なところでスキル持ちなのは少々扱いづらいのは俺だけなのか?

そういえば手持ちスキルに鈍感とあったが、俺は痛みとか感じにくい体質なのかね。

 

 

英「んじゃ寝るわ。 二人とも気をつけて帰れよ」

 

雛「はいはい。 また明日くるわ」

 

瀬「私は泊まり込みますけどね」

 

…え?

今なんて仰りました?

 

雛「泊まるって…この部屋に!?」

 

瀬「それ以外選択肢あるんですか?」

 

英「Zzz…」

 

二度寝(?)はとても気持ちがいい。

空まで飛んでいけそうだ…。

 

雛「寝る時どうするの?」

 

瀬「…聞きたいんですか? …一緒に寝ますよ。 シングルベットに二人で」

 

雛「」カァァ~ッ

 

雛の顔が真っ赤に染まっていく。

瀬良本人は多少照れているもののすでに布団に入り込んでいる。

 

雛「す、好きにすれば! 私は帰る! じゃあね!」

 

瀬「また明日~。 …英助君の背中おっきい…。」

 

英「Zzz…。 瀬良ぁ…」

 

瀬「ふぁいっ!?」

 

いきなり名前を呼ばれて驚いたが、寝言だった。

 

瀬「本当に変わらないね。 君は」

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