もうこれ以上食べられないんじゃないかと言うほど
野菜を食べた。
うん、野菜。
え?肉?
俺以外が食べつくしましたけど何か?
英「なんで俺に肉くれないんだよ」
母「ごめん! あまりにも食事が楽しくて箸が止まらなかった!」
瀬「私は食べさせる気無かったけどね♪」
雛「肉は私のものよ」
おそらく全員で仕組んだのだろう。
母は反省しているようには見えないし、瀬良は堂々と言い切った。
そのうえ雛は自分のもの宣言。
まぁ野菜ヘルシーだからいいんだけどさ…
英「まぁいいや。 釣りでもしてくる」
母「いってらっしゃーい」
自慢するほどでもないのだが、釣りは得意だ。
海限定だが。
近くの岩に腰掛け、竿を振る。
ウキは放物線を描きながら川にぽちゃんと落ちた。
しばらくすると、ウキが思い切り引きこまれた。
英「キタッ!」
相手は中々大きそうだ。
手早く糸を巻いていくと、きらきらした腹が見えた。
そこをめがけて網を振り下ろし、魚をすくう。
英「捕ったぁぁぁああ!!」
おそらくニジマスだろう。
持参したクーラーボックスに水を汲み、ニジマスを入れる。
英「今日は調子が良いな。 どんどん釣るか!」
そこから英助の竿には次々と魚がかかっていった。
まさに入れ食い状態である。
クーラーボックスが魚まみれになるくらい釣りあげたとき、瀬良が隣に座った。
瀬「本当に相変わらずだね」
英「んー…まぁな。 瀬良こそ変わってないけどな」
瀬「私は変わったよ?」
英「どこが…。 まったく変化してるようには見えないぞ?」
瀬「ちぇっ…」
何気ない会話だが、コレくらいが丁度良い。
人と話すのはあまり好きじゃないからな。
瀬「ねぇ」
英「なんだ?」
瀬「雛さんから聞いたけど、まだ彼女って思ってくれてるんだって?」
英「そーですけど?」
目を擦りながらそっけなく答える。
瀬「そう…。 でも、君は彼女なんて居なくてもよさそうだね」
英「他人の人生だからな。 俺がどうこう言うべきじゃないし」
瀬「あははっ! じゃあさ…」
英「なん」
瀬良のほうに振り向いて、言葉を言おうとしたが、その口はふさがれた。
瀬良によって。
瀬「ふふっ。 もう一回告白したら正式な彼女になれる?」
英「…はぁ。 正式も何も今も付き合ってるだろうが。 あーあ、本当に俺の何処が良いんだか」
いきなりキスされたことには驚いたが、実際俺という人間はそこまで良くないはず。
それなのになぜ彼女が出来るのか良く分からない。
が、
瀬「じゃあ、彼氏になってください!」
英「はいはい。 俺でいいのでしたらどうぞ」
嬉しいことには変わりは無い。
考える間も無くOKした。
英「疲れるなぁ…。 でも、まあいっか」