英「…どうやら次はお前みたいだな…」
雛「当たり前よ…アンタを倒すために頑張ってきたんだから」
今、格ゲー大会決勝ステージに立っています。
もちろん競い合うのは雛だ。
どちらもほかの相手なんて30秒も要らなかった。
英「さて、どれだけ強くなったか見せてもらおう!」
雛「望むところよ!」
ファイ!
開始の合図が鳴るが、お互い一歩も動かない。
先に動けば攻撃が決まるかもしれないが完璧なカウンターもくるかもしれない。
英「最初みたいに突撃しなくなったんだな」
雛「アンタと戦うときは特にね」
だが、俺はそんなことでは倒せないぞ?
俺にはお前のクセが見える。
俺は、スティックを倒して攻撃を仕掛けるっ!!
1分後…
司「勝者、鏑木英助!」
歓声が巻き起こる。
観客の中には何人か戦った覚えがあるやつらも居る。
雛のほうにも、人だかりが出来ている。
それはそうだ。
お互いあと1発入れば負けるところまで削りあったのだから。
英「どーだっ!」
雛「何回もトロフィー獲得しただけあるわね… 次は絶対勝って見せるわ!」
英「いい意気込みじゃねぇか! 次の大会にまた決着つけるぞ!」
こうして、格ゲー大会は終了した。
その帰り道。
雛「あーあー…自信あったのにな~」
英「お前よく削れたな…ここまで持ってかれたのお前が初めてだぞ?」
雛「勝ちたかったんだから当たり前じゃない!」
なんと強気で負けず嫌いで可愛い奴だ…
こういう奴のほうが張り合いがあっていいな…
雛「ねぇ、お前っていうとなんか嫌だから雛って呼んでくれない?」
英「今更かよ! じゃあ英助ってちゃんと呼べよ?」
雛「なっ…! そ、そんぐらい平気よ! え、英助こそ雛って呼んでよ!?」
英「へいへい、分かりましたよ雛」
別に俺は名前で呼ばれるのはキライじゃない。
でも鏑木と呼ばれるのは大嫌いだ。
どんな反応をしてるのか気になり、顔を覗くと
雛「な、名前で呼ばれた…」
めっちゃ顔赤くしてつぶやいてた。
なんで俺に気付かないかな?
英「なんでここまで近づけてみてるのに雛は気付かねーの? 回り見えてる?」
雛「近いわよ! ほんっとデリカシー無いわね!」
英「あだっ! 殴ること無いだろ!」
いつ以来だろうか。
ここまで明るく話したのは。
夕焼けがやけに綺麗に輝き、近くの川が橙色に染められていた。
英「しっかし、俺も性格よくなったなぁ…」
雛「どこが!? むしろ悪化したんじゃない!?」
英「失礼な! 雛と知り合う前はもっと陰険根暗だったよ!」
雛「今私が見てもそれにしか見えないけど!?」
なんと失礼な奴め…
テストで俺に負けてるくせに!