人外'sの飲み会   作:憂鬱な者

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【四杯目】朱音と望の出会い〜後編〜

「そろそろ着くぞ」

 

「う、うん…」

 

手足がバラバラになった彼女を抱え、到着したのは1つポツンと山にある寺

 

「おーい爺い!!生きてるかー!?」

 

「こらあああああぁぁぁぁぁ!!

今何時だと思っとるんじゃぁぁぁぁぁ!!」

 

「うっせ!!」

 

寺の障子を勢いよく開け、現れたのは坊主頭の6〜70程の老人

 

「お前はいつもいつも!!変な時間にやってきおって!!

今度は何じゃ!?」

 

「ほら、この娘だよ」

 

「!?き、貴様!!

ついにやりおったか!!」

 

「誘拐じゃねぇよ!!どタマかち割んぞ!!

例の切り裂き魔だよ

呪いを解いてやってくれ

そうすれば手足が治る」

 

「何じゃ、そういうことか

お主は本当に変な奴じゃのう

殺しに来た奴を助けるとは」

 

「この娘はまだまだ若い

殺しちゃ可哀想だろ」

 

その言葉を聞いて彼女はまた顔を赤くした

 

「ま、早く呪いを解いてやってくれ」

 

「わかったわかった、中に入れ」

 

そう言われ、彼らは寺の中に入った

 

 

 

 

 

 

「ほれ、呪いは解いたぞお嬢さん」

 

「う、うん…」

 

するとみるみる内に手足がくっ付いた

 

「ほぉ〜、これはまた不思議な力を持っとるの〜」

 

「それより、今どんな心境だ?」

 

「えっと、その…

あ、ありがとう…ございます…」

 

それを聞くと彼は少しほっこりした顔をした

 

「もう、無闇に殺すなよ?」

 

「う、うん…」

 

そう言い彼女は外に出た

 

彼らはそれを見送った

 

「彼奴は良い娘だよ

本当に」

 

「お主は本当に変わっとるのう

それより」

 

「あ」

 

「今度夜中に叫んだら容赦せんぞぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「うるせぇ爺い!!2度と来るか!!」

 

朝日が昇る中、彼は走り去って行った

 

 

 

 

 

数日後

 

彼女は

 

「はぁ…何だか最近気分が優れないなぁ…」

 

昼、彼女は街中をふらふら歩いていた

 

以前とは違い、普通に女子中学生の様に街中を歩いていた

 

「なんか、ここ最近あの人の顔が思い浮かぶんだよなぁ…

あの人のことを考えると胸が苦しくなるし…

病気かな…?

でも治らないし…どうしちゃったんだろう…私…」

 

悩みながら歩いていると彼女は標識に当たった

 

しかし考え事をしていて、彼女は気付かなかった

 

「う〜ん病気なのかなぁ…それとも何かなぁ…

う〜ん、う〜ん〜」

 

「危ない!!」

 

反対側の歩道の通行人から声が上がった

 

「え?」

 

その声に気付き、ふと上を見た

 

そこには、自分に向かって落ちてくる数本の鉄骨が

 

「あ」

 

避けようと思ったが間に合わない

 

しかし、その直後

 

彼女の体が宙に浮いた

 

 

 

 

 

 

気がつくと彼女は横になっていた

 

男性の腕の上で

 

「大丈夫か?」

 

「え?うん、大丈…て、えぇ!?」

 

彼女を抱えているのは彼『矢人 望』だった

 

「元気にしてたか?」

 

「うん…じゃなくて!!

ちょ!!何で私を抱えて…!!」

 

「お前が鉄骨の下敷きになりそうだったからな」

 

「わ、私不死身だから別にいいのに…」

 

「あのなぁ

もっと体を大切にしろ

せっかくこんなに綺麗な体してるんだ

怪我したら勿体無いだろ

それに、お前って俺の好みだからよ

つい、守りたくなるんだ」

 

「え?」

 

その言葉に彼女は反応した

 

「(な、何!?今のを感覚!?

心臓がキュンってした!!痛いというか苦しいというか

で、でも悪い感じじゃない、何だろう…

この人を見てるとすごい…心臓が高鳴る…)」

 

「どうした?顔が赤いぞ?」

 

「え?あ、いや、その!!

な、何でもない!!さよなら!!」

 

彼女は慌てながら去っていった

 

「本当に可愛い奴だな、彼奴」

 

 

 

 

 

翌日

 

「はぁ、何だろう…

昨日より胸が苦しい…

あの人と離れてからすごい胸が苦しい…

何だか切ない気持ちにもなるし…

そういえば以前、腕のいい医者が今日本に来てるって聞いたな〜

その人なら治せるかな…?」

 

そう言い、彼女はとある病院を探した

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

「こ、ここがその病院か〜…

大きい…」

 

彼女が入ろうとしている病院

 

それはかなり大きなものだった

 

「う、噂じゃ1人で経営してるって聞いたけど…

本当かな…?」

 

不安になりながらも中に入る

 

しかし、そこには誰もいなかった

 

「あ、あれ?

開いてるからいるはずなんだけど…あれ?」

 

すると突然、呼び出しが鳴った

 

《1番の方、診察室にどうぞ》

 

「え?え?えっと…とりあえず行ってみよう…」

 

そう言い、適当に診察室に行く

 

 

 

 

 

 

「ここに、いるのかな…?」

 

不安そうに扉を開ける

 

「失礼します…?」

 

「あ、いらっしゃいませ

そこに座ってください」

 

診察室には1人の少女が椅子に座っていた

 

白衣にネクタイ、眼鏡をかけている

 

「あ、あの、ここの人ですか?」

 

「あ、はい

誰もいなくてびっくりしちゃいましたか?

私はノーラ・ヴァレンティーンといいます

よろしくお願いします」

 

「は、はぁ…

儲かってないんですか?」

 

「へ?そんなことないですよ?

むしろ儲かりすぎてるぐらいですよ」

 

「でも誰もいないから…」

 

「ここは、死んだ人とかがほとんどですからね」

 

「し、死んだ人!?

も、も、もしかしてゆ、幽霊…!?」

 

「はい?幽霊じゃありませんよ

文字通り死んだ人です

私の医療に関しての腕前は死んだ方を蘇生させられるレベルですから

ここに来るのは何処の病院でも治せない様な人です

大抵は普通の病院で治ってしまうのでここにはあまり人が来ないんですよ」

 

「な、なんだそういうことか…」

 

「ところで今日はどの様なご用件で?」

 

「えっと、その

ここ最近胸が苦しいんです」

 

「胸が苦しい…ですか」

 

「その、ある人を思い浮かべると胸がギュッと苦しくなるんです…

その人としばらく離れてると切ない気持ちになったり

近づかれると顔が火照って心臓がドキドキするんです…

何かの病気かとおもってここに…」

 

「ふむふむ、なるほど

え〜、一言で言いますね」

 

「……何ですか」

 

「恋の病は私でも治しようがありません」

 

「こ、こ、こここ、こ、恋の病!?!?」

 

「はい、どう考えても恋したことによる興奮による症状です、はい」

 

「わ、私が、あの人に、恋!?」

 

「はい」

 

「ど、どうすればいいですか!?お医者さん!?」

 

「そんなこと言われても困るのですが…」

 

「そ、そんなぁ〜」

 

「告白すればスッキリするんじゃないですか?」

 

「こ、告白…か…

頑張ってしてみます!!」

 

「頑張ってくださいね〜」

 

「ありがとうございます!!お医者さん!!」

 

「私13ですけどね」

 

「え」

 

 

 

 

 

 

とりあえず彼に会いに行った

 

「あ、いた!!」

 

公園のベンチに彼はダルそうに座っていた

 

「(よ、よ〜し、勇気を出して言うぞ!!)」

 

「ん?あ、お前

どうした?そんなに汗かいて?」

 

「あ、あの!!

わ、わわ、わ、私!!

その、あの、す…!!」

 

「す?」

 

「…す!!」

 

「酢?」

 

「すす、す…!!」

 

「煤?」

 

「す、す、す、す、す、す〜…!!」

 

「何、スースーしてんだよ…」

 

「す——————!!」

 

「何、茹だってんだよ…」

 

「はへ〜、もうダメ…」

 

「お、おい!!何オーバーヒートしてふにゃふにゃになってんだよ!!

って気絶してる!!」

 

 

 

 

 

 

数分後

 

「ん…う〜ん…

あ、あれ?」

 

「お、目が覚めたか?」

 

「あ、私…

ってえぇ!?」

 

気付くと彼女は彼にベンチの上で膝枕をされていた

 

「ななななな!!何して!?」

 

「お前が急に顔真っ赤にして倒れたから

俺が看病してやったんだよ」

 

「わ、わわ、私こんなの…!!

初めてだったのに…」

 

「な〜んか誤解受けそうなその言い方やめてくれる?

ところでお前、さっきは何が言いたかったんだ?」

 

「え!?あの!!あれはその…!!

その…………」

 

「まぁ、いいよ

ところでお前、帰らないのか?」

 

「え?

私、家なんて無いから…」

 

「家無いのか?

じゃあ、俺ん家に住むか?」

 

「え?」

 

「か弱い少女が家無くて彷徨ってるんだ

別にいいだろ?嫌か?」

 

「そ、そんなこと…!!

無いです…」

 

「なんかしおらしくなったなお前?」

 

「え!?これはその…!!

な、何でも無いです!!」

 

「んん?」

 

これが彼女の恋の始まりだった

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

刀刃

「ふ〜ん、まさかお前らにそんな過去がね〜」

 

ノーラ

「私も後でお2人がそんな中だというのを知ってびっくりしました

私も望さんとは親交があったので…」

 

ルーデル

「私もあるよー!!」

 

船橋

「私もだ」

 

ハユハ

「私も…」

 

望

「まぁ、ここの奴ら全員と俺は顔見知りだからな」

 

刀刃

「ところでお前のガールフレンドがオーバーヒートしてるぞ」

 

望

「ん?うわ!!」

 

朱音

「望さんに膝枕…望さんと1つ屋根の下…望さんと…」

 

望

「ちょ!!大丈夫かお前!?」

 

額に手を当てる

 

 

ジュ

 

 

望

「アチィ!!」




恋する乙女はバーニングラヴ(物理)
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