これはゾンビですか? ~いいえ、彼は問題児です 作:白ウサギ@FGO
京子の事件が終わった。
アリエル先生は結局京子を逃がしたらしい。一応捜索は続けるらしいが。
そして今、俺が何をしてるのかと言うと、
「おい、セラ。どうしてプリンを作ったら石鹸が出来るんだ?」
「神無が用意した材料に問題があるのだと考えますっ!」
「俺が用意したのはちゃんとしたものだ!」
俺達は料理を作っていた。はっきり言って料理とは言えないが。
「もう一度言うが、アレンジを加えようとするな。そういうのは、ちゃんと出来てからだ」
「全く。ちゃんと教えてるのに、なんで葉っぱの人は出来ないんだ」
ハルナが文句をいっている。俺も同感だ。
「みんなでもう一回作ればいいんじゃないか?」
いつの間に帰ってきたのか、歩がそう言う。
「……まあ、アユムがそういうなら」
「――そうですね。すぎてしまったことは忘れましょう」
「でも、プリンが石鹸にはならんよな」
やっぱりプリンはまだ早かったか?
「ほら、アユムとカンナ!さっさとじゃんじゃんバリバリ作るぞ!」
ハルナが俺達の手を引き、大きく足を踏み出す。
あの事件から、ハルナは俺のことをちゃんと名前で呼ぶようになった。どういう理由かは知らないが。
「では、私が牛乳を唐津焼に――」
「セラ、プリンを作る行程に牛乳を唐津焼にするなんてものはない」
もっと簡単なものにした方がよかったか?
「そういえば、なんで急にプリン作りなんか始めたんだ?」
歩がそんなことを言う。そういえばそうだな。俺としては料理ならなんでもよかったんだが。
「喜べアユムっ!メガロ駆逐作戦に抜擢されたんだっ!」
「……お前、変身も出来ないのに?」
「あたしじゃないっ!アユムとカンナがやるのっ!」
歩だけかと思ったら俺もやるのか。まあアリエル先生と二人とも本気ではなかったとはいえ、ほぼ互角で戦ってたからな。
「この世界にメガロも魔装少女もたっくさん集まるんだ!ああ、爽快だろうなー」
ハルナは両手を広げ、くるくると楽しそうに笑う。
ユーの方を見ると、どこか寂しそうな表情を浮かべている。
そういえばユーはこの生活のことはどう思ってるんだ?
ハルナは楽しんでるみたいだし、歩も同様だ。セラも心を開くようになった。
「なあ、ユー。お前はこの生活のこと、どう思ってるんだ?」
俺が聞くと、トントンと机を叩く。視線を落とすと、
『嫌いじゃない』
そう書かれていた。
「そうか」
『神無はどう?』
俺か?俺は――
「毎日楽しいぜ」
俺の言葉を聞いて、ユーは――少し微笑んだような気がした。