今回は少しオリジナル要素を入れてみました。零士の新技登場です。ネーミングセンスはツッコミなしでお願いします
では本編スタート!
放課後
教室には机で作られたリングがあった
その中には殺せんせーと制服を脱ぎ捨てたイトナ
「まるで試合だな。あんなので殺せるのかよ」
「零士、意外と効くと思うぜ。この小さなフィールドでは殺せんせーはマッハまで加速できない。とはいえ速い事に変わりはないけど…」
シロさんがイトナの肩に手を置きながら提案をする
「ただの暗殺は飽きてるでしょ、殺せんせー。ここは1つ、ルールを決めないかい?」
「リングの外に足がついた人は死刑。どう、殺せんせー」
クロさんがシロさんの言葉を継いで話す
「何だそりゃ。負けたって誰が守るんだ、そんなの」
「…いや、皆の前で決めたルールは…破れば
杉野の疑問にカルマが答える
その後殺せんせーによって“観客に危害を加えた場合も負け”とするルールが加えられた
…さて、転校生はどんな暗殺をするんだ?試合形式って事は…よっぽど自信があるみたいだけど……
「では合図で始めるよ。
暗殺……開始!」
次の瞬間……俺達はただ一箇所に釘付けになった
斬り落とされた殺せんせーの腕………ではなく!
「……ははっ、確かに…。あれじゃあ律と一緒は無理だな」
「ああ。そして……試合形式は完全にホームグラウンドだ」
「「「「「触手Σ!」」」」」
そりゃそうだ。カルマの言ってた通り、あの雨の中なら普通は濡れる。そう、普通なら。イトナは触手持ちだ。雨も全部弾ける
「…………こだ」
リングの中央。つまり殺せんせーから、感じた事のないような殺気を感じた…
「!なぁ……零士…。この殺気……どこかで……」
あの優希が震えている。そう言う俺もだ。この殺気…どこかで感じた事がある。どこだ……どこで感じた?
結局…考えても思い出せなかった
でも…そんな事は今、どうだっていい
「どこでそれを手に入れたッ!その触手を!」
殺せんせーの真っ黒な顔。怒りそのものの顔。この教室で2回目、俺が見るのは初めて。でも分かる…これは……ヤバい…
「君に言う義理はないね。だがこれで納得しただろう。君とこの子が兄弟だという事を。しかし怖い顔をするねぇ。何か…嫌な事でも思い出したかい?」
殺せんせーは破壊された触手を再生させながらシロさん、いやシロの方を見る
「…どうやら、シロさん、クロさん、あなた達2人にも話を聞かなきゃいけないようだ」
「聞けないよ、死ぬからね」
次の瞬間、クロが殺せんせーに向けて何か光を発した
「くッ!…目が………」
「!大丈夫か、優希」
「ああ、悪い。少しだけだ。そんなに強い光じゃないから」
優希は目が良過ぎる故に強い光に弱い。それを見てしまうとしばらくの間、目がほとんど見えなくなる。今回は微弱な光だったおかげで命拾いした
「彼女が照射した圧力光線は至近距離で浴びると、君の細胞はダイラント挙動を起こし、一瞬全身が硬直する。全部知ってるんだよ、君の弱点は全部」
「死ね、兄さん」
イトナの触手が勢いよく、殺せんせーに襲いかかる
「うっ…うおぉっ…」
「殺ったか?」
「…いや、上だ」
「脱皮か…そういえばそんな手もあったっけか」
殺せんせーのエスケープの隠し技。使わせるのが早い!
「でもね、殺せんせー。その脱皮にも弱点があるのを知ってるよ」
更にイトナの触手が襲う
「にゅやッ!」
「その脱皮は見た目以上にエネルギーを消費する。だから直後はスピードも低下する。常人から見ればメチャ速い事に変わりはないが触手どうしではその影響はデカいよ」
「更に、イトナの最初の攻撃で腕を失い、再生した。それも結構体力を使うのよね。脱皮に再生、二重に落とした身体的なパフォーマンス。私の計算上、この時点で互角よ」
シロとクロによって殺せんせーがどんな状況か、解説が行われた
「また、触手の扱いは精神状態に大きく左右される」
その言葉に俺らは殺せんせーの弱点が思い浮かぶ
「予想外の触手によるダメージによる動揺。立て直そうにもこの狭いリングではそれも無理。今優勢なのはどちらか、生徒達でも分かるわよね」
クロの言う通りだ。殺せんせーが不利なのは一目瞭然。更に保護者によるサポート。次々と破壊される触手
殺せんせーは死に向かって徐々に近づいて行く。地球が…もう少しで救われる。なのに……俺はどうしてこんなに悔しがってんだ?弱点も俺達の手で明らかにしたかった
「脚の再生も終わったようだね。さ…次のラッシュに耐えられるかな?」
パリンッ
「「ッ!」」
クロの腕についていた光線照射器が割れる。それを割ったのは…
「悪いな、クロ。俺らにとってはお前ら、商売敵なんだわ。てな訳で、邪魔させてもらうよ」
右手にハンドガンを構える“
「へぇ、これを割っただけで邪魔になると思ってるの?もう、ここまで追い詰めてあるの。今更何が出来ると?」
「そりゃあもちろん、…俺がイトナを
そして対先生物質のダガーを構え、殺せんせーの前に立つ“
「面白い事をいうじゃないか黒羽君。いや今は殺し屋“ゼロ”と言った方がいいかな?」
「どっちでもいいぜ。これは依頼じゃねぇから殺すつもりはねぇしな」
「零士君、君でも危な「うっせぇ!」…零士君」
殺せんせーの言葉を遮る
「テメェの命を頂くのはこの俺だ!こんな所で勝手に死なれちゃ困るんだよ!
さぁ、イトナ!俺が相手だ。殺れるもんなら殺ってみろ!」
シロはそれを聞いても余裕そうだ
「殺りなさい、イトナ。“ゼロ”の戦い方も教えたはずだ。彼が邪魔をするかもしれないと思ったからね」
「お前も俺より弱い。だが、俺の前に立つなら殺す」
イトナは触手を操り、零士に向かって攻撃を仕掛ける
「ぐあッ!」
「「「「「黒羽 / 零士!」」」」」
零士は両手を使い顔の前でガードをするが防ぎきれず、机の手前まで吹っ飛ばされる
「…ッ!ってぇ!危ねぇ……場外負け食らう所だった……。あんな事言ってそれはダサいからなぁ」
「“ゼロ”、君の戦い方はスピード重視。“近接戦闘が強い”というのもスピードや身軽さを生かした立体的な攻撃の連打。この狭いリングじゃそれは出来ない。更に、スピード重視にありがちな明らかなパワー不足。君にはイトナを超えるスピードもなければ、パワーもない。無駄死にだよ」
零士の致命的な欠点。それは“パワー不足”。一撃で相手を戦闘不能、または戦意喪失、そこまで持っていけるだけの技がない
「言ってくれんじゃねぇか。俺がパワー不足なのは認める。それもメグと只の腕相撲をしても勝ち越せないからな」
片岡が特に顔を赤くする。男子に勝てる女子。それは恥ずかしくなるだろう。渚相手なら零士は勝てるらしいが……
「でも、スピードで俺がイトナに劣るだと?ふざけんなよ。スピードというフィールドで俺が勝てねぇのは殺せんせーだけだ!卒業までには殺せんせーも越えてやる!だから…イトナには負けねぇよ」
「殺りなさい、イトナ。そんなのハッタリよ」
イトナもクロと同じくそう思っているようで触手による攻撃を仕掛ける
「だーかーらー、スピードで俺に勝てるわけねぇだろ。さぁて、ここからはトップギアで行くぜ!“オーバーロード”!」
黒かった目は赤く染まる。零士はイトナの攻撃を全て見切り、避け続ける。前後左右一歩も動かず、その場でかわす
「…ッ!何故避けられる!俺は…強いはずだ!お前より!」
「バーカ、年季が違ぇんだよ。俺は…9年も前からこのステージで殺り合ってんだよ!」
イトナの攻撃は最初の攻撃から一発も当たらない。全て見切り続ける零士。当たらない攻撃をし続けるイトナ。どちらが優勢か、一目瞭然だ
バンッ
「シロ。ウチの相棒がサシで殺るってんだから手出しすんじゃねぇよ」
「なッ!」
優希は触手が乱れるリングの反対側のシロが銃を出したのを見逃さなかった。触手による攻撃の間を縫って、自らの銃でシロの銃を弾いた
「ナイス“ブレット”」
「そろそろ、決めろよ“ゼロ”」
「りょーかい!」
再び攻撃を全て見切った零士はなぜかダガーをしまう。そしてイトナとシロの方を向く
「なぁ、そういや誰かが俺の事、“パワー不足”だとか言ってたよな」
「事実だろう。実際にさっきだってイトナの攻撃を受けて吹っ飛ばされてたじゃないか」
「否定はしない。でも、それっていつの情報だよ」
零士が言い放つ。もしや、その欠点も克服したというのか
「“パワー不足”はどうしようもねぇ。けど、瞬間火力ならまだどうにかなる。だから俺は考えた。俺の自慢のスピードをパワーに変換出来ねぇかってな」
「何ッ?」
「縮地術は頭の高さを固定して全身の筋肉を使って、体を前に押し出す技だ。その力を全て、パワーに変えたらどうなるか?」
縮地術の発展技。それが零士の言う“スピードをパワーに変換する”技だという
「まぁ、見てなって。スピードが売りの殺し屋“ゼロ”の一撃必殺の切り札を!」
イトナは零士のその挑発とも取れる態度に苛立ち、攻撃を仕掛けるために飛び上がりながら前に出る
「…いま即興で技名は考えたから……ネーミングセンスにはツッコむなよな」
イトナの攻撃が届く、その瞬間、零士は縮地術で懐に潜り込む。そして後ろ回し蹴りを繰り出す
「“
「がッ!」
それをまともに食らったイトナは教室の壁を突き破り外へ飛ばされる
「もしこれが本当の暗殺だったら……イトナ、お前
零士がここで例の言葉を言い放つ。しかし、カッコよかったのはここまで。零士は自分が開けた大きな穴に気づく
「げッ!やり過ぎたΣ!」
パワー不足。そんな欠点を縮地術の応用で補う。実はこのシーン、自分が書きたかった部分の1つなんです。
ネーミングセンスがイマイチ…。何度見てもそんな気がする。そのまんま…。普通応用技って元の技名の名残がある気が…
そして最後の台無し感。零士は絶対カッコいいままじゃ終わらない。そんな気がする
まぁ、とにかく次回で最初のイトナ回完結。次回は文字数次第では少し後半オリジナル入るかも