久しぶりの3日連続投稿。個人的には零士達にとっても重要な回のつもりなんですが、自分の乏しい文才のせいでイマイチな仕上がりに。そして、鷹岡回がどんどん長引く…
と、とにかく、鷹岡回3話目どうぞ!
「おい、零士。起きろ、零士」
「…ふあぁぁぁぁっ。ん?何だよ、優希」
「学校はどうすんだよ」
「どうせクビだろ。行かなくていいじゃんか」
零士にはベットから出る気はなさそうだ
「あいつらが心配じゃないのかよ」
「心配さ。でも、俺は殺し屋の仕事まで出来なくなるのは御免だね」
「ふざけんなよ! あいつらはこんな俺らでも受け入れてくれたんだぞ!」
「熱くなるなよ。安心しろ。今は無理だけど、今日中に舞から連絡がある。それを待とう」
零士はそう言って優希を宥める。そして再び寝始めた。もちろん、優希は起こした
そして、1時間後、舞から電話が来た
「遅かったな、舞」
{零士、そんなこと言うならこの件、なかったことにしてもいいけど。むしろこの短時間で終わらせた私の技術を褒めて欲しいんだけど…}
「ははは、悪かったって。で、どうだった?」
{大丈夫。あの男なら問題ない。あいつの言葉は政府の言葉と思っても間違いじゃないけどさ、2人を勝手にクビにする権限もない。理事長にも事情さえ説明すれば何とかなるよ}
零士はそれを聞いてニヤリと笑う
「オーケー。ありがとよ舞。今度何か奢るよ」
{…じゃあ、駅前に出来た高級なプリン専門店でお願い}
「…………了解」
そう言って電話を切る
「よしっ、優希! 行くぞ!」
「りょーかい!」
◆◆◆
ー倉橋sideー
昨日、零士君たちが鷹岡先生によってクビにされた。殺せんせーも烏間先生も一度は止めてくれたけど、鷹岡先生の正論を聞いて何もできなかった
「じょっ、冗談じゃねぇ…」
「まだ2日目だぞ…。これを毎日かよ…死んじまうよ…」
菅谷と岡島がスクワットをしながら言う
「…烏間先生~……零士君…助けて…」
私は鷹岡先生が目の前にいるのに言ってしまった。昨日は同じようなことを言った前原君と神崎さんが叩かれてた。私は昨日似たようなことを言ってしまったが、そのときは零士君が助けてくれた。でも、もういない
「おい。烏間も“ゼロ”も俺達家族の一員じゃないぞ。昨日も言ったじゃないか。お仕置きだなぁ…父ちゃんだけを頼ろうとしない子は」
鷹岡先生の拳が私を襲う。今度こそダメだ、そう思っていた
「はぁ、何でお前は二度も殴られかけるんだよ」
中々来ない衝撃に戸惑い、目を開けるとそこには…
「…零士…くん?」
「「「「「零士(君)! / 黒羽(君)!」」」」」
「随分と荒々しい教育だな、鷹岡」
「何なんだ?お前はもう関係ないだろ」
「それがそうでもないんだよなぁ」
そう言うと零士は一枚の紙を取り出す
「残念。防衛省と理事長の所に行って取り消してもらった。防衛省の方はちょっと強引だったけどな」
「ッ! ふざけやがって!」
「それはこっちのセリフだ! クラスメイトをこれだけ痛みつけられてんだ。何されても文句ねぇよな!」
ヤバイ…カッコよすぎるよ、零士君。私のピンチに必ず助けてくれるヒーロー。また惚れちゃうじゃん
「陽菜乃、大丈夫か?悪いな、遅くなって」
「ううん。…また、助けてもらっちゃったね」
「待ってろ。すぐ終わらせる」
ー倉橋sideoutー
ー零士sideー
零士は腰についている左右のホルスターには二丁のハンドガン、太ももの辺りにダガーおナイフをつけている。パーカーも普段のとは違い、特殊な繊維を使ったものだ
「フードを被ってるってことは本気ってことか?」
「ああ。殺られる準備は出来たか?」
「そんなのあるわけないだろ!」
鷹岡の拳が零士に襲いかかる。それは零士は後退しながら受け流す
「どうした、“ゼロ”! 避けるだけか?」
「まさか?お前、何か1つ忘れてんだろ」
「あァ?」
「俺、1人じゃないんだけど」
その瞬間、零士が首を右に傾ける。すると、そこを通って一発の弾丸が飛んで来る。それを鷹岡は間一髪のところで避ける
{おいコラ、“ゼロ”。ネタバレさせんなよ}
「悪い悪い、怒るなよ“ブレット”。お前がいるってだけで充分な牽制なんだからよ」
零士と優希はインカムで話している
「そろそろ、本気で行くぜ。“オーバーロード”!」
縮地術で素早く後ろに回ると、すかさずダガーを振る
「チッ! デカイ図体して、意外と速いのな。でも速さじゃ負ける気がしねぇよ」
零士が間髪入れず攻撃し続ける。鷹岡も無傷じゃ済まなくなって来た
ー零士sideoutー
ー優希sideー
零士とよくやる戦法は躱された。でも構わない。それで決めるのが目的ではないからだ。俺がここにいる、それを知らせるのが目的だ。それだけで相手の動きを制限出来るし、チャンスがあれば撃つ
零士が鷹岡を追い詰めた。これで俺たちの勝ちだ
「…の……じ…きが」
鷹岡が零士にだけ聞こえるような声で呟く。それを聞いて、零士は動きを止める
「はははっ。やっぱりそうか。それがお前の弱点か」
「はァ?意味わかんねぇし。俺に弱点なんてねぇよ」
ダガーをしまい、“
「そうか。じゃあ殺れよ、
それを聞いて、零士の動きが再び止まる。E組のみんなも、もちろん俺もその言葉に驚く。零士は殺し屋だ。もちろん人殺しと言われることはある。だが鷹岡が言ったのはそれとはまるで重みの違う言葉
「零士! 隙を見せんな! 早く攻撃しろ!」
「ッ!“
動揺でもしているのか、零士はそれを外してしまう
「父親、母親、姉。苦しむ家族を皆殺しにした時、どんな気持ちだったよ、殺人鬼」
「ッ! うるせぇ!」
零士はむやみやたらに連発する。しかし、どれも当たらない
俺はそんな状況を見かねて出て行く
「おい!バカ何やってんだ!」
「うるせえ優希、黙ってろ。
おい、鷹岡。テメェ、何でそれを知ってる?」
「当たり前じゃないか。お前ら2人のことは調べたと言ったろ。他にも色々知ってるぜ。“ゼロ”、お前がとある実験施設で快楽の為に同じ境遇のガキを殺しまくったこともな」
それを聞いて俺たちは驚く。その言葉は嘘を言っているようには聞こえなかったからだ。その後付け足すように説明も生々しいものだった
「…それを言うんじゃねぇ!」
「やめると思うか?お前らも知りたいだろ、コイツの過去。何も聞かされていないだろ」
間違いではない。俺でさえ、零士の過去はほとんど知らない。ましてや他のみんなはメアリという死んだ恋人がいたことぐらいしか知らないのだ
「コイツは“殺し屋”というには人を殺し過ぎなんだよ。その殺し方はとても殺しとは言えない。一撃で仕留めると言えば聞こえはいいが、その手口で3年で100を遥かに越える数の奴を殺している」
「やめろ! それ以上言うんじゃねぇ!」
「何言ってんだ。俺の家族が知りたがってんだ。だから話してやってるんだ。なぁ?」
誰も、何も答えない。“そんなことはない”そう言いたいが、零士の過去も知りたい、その2つの中で揺れている
「誰かを愛するのも愛されるのも、真っ当な人生の奴だけなんだよ! そんなんだから、恋人1人守れねぇんだ! そんなお前にこのクラスで楽しく過ごす資格なんてないんだよ!」
「ッ! ウルセェよ! その汚い口を閉じろ! テメェの事はオレが殺す!」
零士の目はあの時見た目と同じようになっていた。左眼は深紅色に染まり、右眼も同じ深紅色になっていた
「ーーーーーーッ!」
声にならないような声を上げ、鷹岡に襲いかかる零士
「暴走…してんのか?」
そんな声もクラスから聞こえる。それもそのはず、今の零士は普段とは似ても似つかない表情と雰囲気だ。殺気も隠せていない。殺し屋よりも殺人鬼がぴったりな感じにすらなってしまっている
「“オーバーロード”、しかも負の方じゃねぇか。クックックッ、それを使ったな。お前らも見たか?あれこそがあいつの本性。欲望の赴くままに人を殺し続ける、“殺人鬼ゼロ”だ。あいつはこのクラスで演じていた善人である“黒羽零士”を否定しようとしてるんだ」
鷹岡は何か知っているらしい。そして、あの力は普段とは比べものにならないものだということも。ではここで俺がやることは何か?あいつを止めるんだ!
バンッ
俺は持っていたライフルの引き金を引いた。狙うは零士。足を打って、動きを止める。そして狙い通り当たる
「ガッ!」
痛みからなのか眼の色が元に戻る。そして、痛みと疲れでその場に倒れる
「「「「「零士(君)! /黒羽(君)!」」」」」
「“ブレット”、お前よくも邪魔してくれたな!」
しまった…。鷹岡がこんなに近くに!
鷹岡は優希に向かって拳を振るう。しかし、それが当たることはなかった
「それ以上…生徒達に手荒くするな。暴れたいなら俺が相手を務めてやる」
「「「「「烏間先生!」」」」」
烏間先生が俺に近づいてくる
「大丈夫だったか、優希君」
「遅いっスよ、烏間先生。それと…零士のこと…」
「ああ。敷地内での発砲、しかもそれを生徒に当てた。処分は奴が言う。まぁどうせ、宿題2倍とかだろうがな」
そう言って烏間先生は零士に近く
「大丈夫か、零士君」
「………」
零士はそれには答えず足を抑えながら鷹岡を睨み続ける
「烏間、これは暴力じゃない。教育なんだ。お前とやりあう気はない。“ゼロ”と“ブレット”も向こうから仕掛けて来たんだ。
そう言うと、鷹岡は自分の鞄に手を突っ込む
「お前らもまだ俺を認めてないだろう。父ちゃんもこのままじゃ不本意だ。そこでこうしよう! こいつで決めるんだ!」
「…ナイフ?」
対先生ナイフをしならせながら話す鷹岡
「烏間。お前が育てた生徒からイチオシを選べ。そいつと俺で戦い、一度でもナイフを当てられれば、認めよう。そうすれば出て行ってやる」
それを聞き、みんなの顔が明るくなる
「ただしもちろん、俺が勝てば口出しはさせない。そして、使うナイフはこれじゃない」
そう言うと、対先生ナイフを捨てた
「殺す相手が俺なんだ。使う刃物も本物じゃなくちゃなァ!」
「よせ!彼らは人間を殺す訓練も用意もしていない!」
「何を言ってんだ。そこにいるじゃないか、普段から本物を使ってるのが。まぁ、1人は足をやられて、もう1人は苦手だろうけどな。でも安心しな。寸止めでもオーケーだ。俺は素手だし、1ラウンドやりあった後だ。これ以上ないハンデだろ」
何言ってんだ…。そんなのハンデでも何でもない!訓練を積んだ奴にとっては、殺せない奴の持つナイフなんて玩具にすらならないに決まってる
「さぁ烏間!ひとり選べよ!嫌なら無条件で俺に服従だ!生徒を見捨てるか、生贄として差し出すか!どっちみち、ひどい教師だな、お前は!はっははーーー!」
「「「「「………ッ!」」」」」
みんなビビってる。当たり前だ。さっきの戦いで俺や零士でも勝てるか分からないということを思い知ってしまった。俺らのせいだ…。最初からこの条件を出されていれば勝てる奴がいたのに!
俺が後悔していると烏間先生が近づいて来た
「優希君。君の目で見た感じだと、誰を選ぶ?」
いきなり聞かれて驚いた。でも…直ぐに冷静になれた。だって、烏間先生の顔がすごく真剣だったからだ
「普通なら、みんなの安全も考えて、零士を選びます。だけど…コイツは足をケガしてます。してなかったとしても今のコイツじゃ無理です」
俺は一度そこで言葉を切った。烏間先生は俺の言葉を待ってくれている
「…そして俺が選ぶとしたら……烏間先生が考えている奴と同じ奴を選びます」
多分…考えは同じだ。この人の見る目は本物だ。一部、能力に頼っている俺とは違って、真正面からみんなを見てるから
「そうか。君が言うならそうなんだろうな」
烏間先生はそう言ってその生徒の前に行く
「渚君、やる気はあるか?」
「「「「「(なっ…何で…渚を?!)」」」」」
俺以外のみんながそう考えた
「選ばなくてはならないなら、おそらく君だが、返事の前に俺の考え方を聞いて欲しい。地球を救うに暗殺任務を依頼した側として…俺は君達とはプロ同士だと思っている。プロとして、君達に払うべき最低限の報酬は当たり前の中学生活を保証する事だと思っている」
烏間先生はここで言葉を切った。俺が前に出て、次の言葉を遮ったからだ。俺にも、頼む側として言わせて欲しかった
「渚、悪いな。俺がナイフ苦手なばっかりにさ。嫌なら、受け取んなくていい。そしたら俺がやるし、烏間先生に何とかしてもらう。そして、俺もお前を選ぶ。だけど、俺はお前にナイフを受け取って欲しくない」
言いたいことは言えた。後は渚次第だ
「やります」
渚はたった四文字の言葉でナイフを受け取った。その四文字からは強い決意が感じられた
そして、渚は鷹岡と対峙する
零士の使った深紅色の“オーバーロード”。作中では言えませんでしたが“負のオーバーロード”と呼ぶことにします
零士の過去も断片的に明かされる中、始まる渚vs鷹岡。結末はどうなるのか!そして、何とか「暗殺教室 with 黒羽零士」強制終了は阻止出来た!
これからもよろしくお願いします。感想やお気に入り、投票などお待ちしています。もちろん、意見や質問なども大歓迎です!