暗殺教室 with 黒羽零士《凍結》   作:grey

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遂に殺し屋“ゼロ”が動きます。彼の暗殺方法はどんなものなのか。果たして、成功するのか?



殺し屋“ゼロ”の時間

 倉橋は昨日零士に呼ばれ、いつもよりも早く登校している。

 

「お、おはよう、黒羽君!ゴメン遅くなっちゃって」

 

「大丈夫だよ。まだ誰も来てないから。ありがと、今日は来てくれて」

 

「う、うん///。そ、それで…は、話って…///?」

 

 零士はゆっくりと倉橋の方に近づいて行く。

 

「ねぇ、倉橋さん。僕さ、ずっと倉橋さんの事、気になってたんだ…///」

 

 わざとらしい演技で近づき、今は倉橋の目の前だ。

 

「へっ……///、い、いきなりどうしたの///? ひゃっ…///。」

 

 すると零士はそっと倉橋を自分の方に抱き寄せる。倉橋の顔も誰が見ても分かるくらい真っ赤だ。

 

「ねぇ、倉橋さん。僕…「ちょっと待って! わ、私達…まだ知り合って2週間も経ってないんだよ…///。それなのに…///」…」

 

 こんな風にされれば誰だってそう思う。零士は倉橋の耳元まで顔を近づけて言った。

 

「倉橋さん。「Σひゃっっ!」ゴメンゴメン、驚かせちゃったよね。実はさ、倉橋さん、僕…君の事が……」

 

 ここまで来れば次の言葉は決まった様なものだ。

 

 

 

 

 ………それが“告白”であればの話だが。

 

「倉橋さん、僕………君の事が嫌いだ」

 

 その言葉と共に零士はいつの間にか持っていたスタンガンを倉橋の首に当てた。倉橋は零士に体を預ける様にして気絶する。

 

「えっ………。く……ろ…ば…くん?」

 

「…おやすみ、倉橋さん」

 

 その言葉を最後に倉橋は意識を手放した。

 

「ふぅ、本当に慣れない事はするもんじゃねぇな。しかし、こんなに簡単に引っかかるとは思わなかったぜ」

 

 零士はそう言いながら倉橋を近くの椅子に座らせ、教室を出る。そして向かった先は職員室だ。

 

「えっと…これが縄だな。強度もバッチリだ。いい仕事するねぇ、やっぱり」

 

 そう言うとその箱を持って教室に戻る。

 

「さて、暗殺の準備をしますか。他の奴等が来る前に終わらせねぇとな」

 

 

 倉橋はスタンガンによって気絶していたがようやく目を覚ます。

 

「んっ……私…どうして?」

 

 そして倉橋は今の自分の状況を理解する為、辺りを見回す。教室中の机と椅子は全て後ろに下げられている。そして自分が椅子に縛られているのが分かる。手足や体はしっかりと椅子に縛られ、動かす事も出来ない。

 

「どうして…こんな…」

 

「おっ、お目覚めかな? 倉橋さん」

 

 そこへ零士が入って来る。零士の腰には対殺せんせー用のナイフや銃などが見られる。

 

「黒羽君! 何で私、縛られてるの?」

 

 倉橋は既に零士が自分に告白をする為に呼んだ訳ではない事は理解している。

 

「ん? さぁね。でも安心してよ。俺に女で遊ぶ趣味はねぇから。寝てる間も何もしてないから。これだけは信じてくれよ」

 

「黒羽君、話し方…いつもと違くない? 何か乱暴な感じで」

 

「ん? だろうな。こっちが本来の話し方だし」

 

 零士は倉橋の問いに丁寧に答えていく。

 

「黒羽君、どうしてこんな事するの? 暗殺するなら言ってくれれば良かったのに…」

 

「お前まだ分かってねぇの? 質問なら幾らでも答えてやるから自分で知ろうとしろよ」

 

 倉橋は“じゃあ…”と言って恐る恐る質問を始める。

 

「黒羽君は…殺し屋なの?」

 

「そう、俺は殺し屋。コードネームは“ゼロ”。殺し屋“ゼロ”。結構この業界では有名なんだよね」

 

「いつから殺し屋なの? だって黒羽君、1年生の頃からこの学校にいたじゃん!」

 

「…俺が初めて殺しをしたのはもっと前だけど、殺し屋って名乗り始めたのは…6年前。お前の場合、小学4年生の頃な。別に殺し屋が学校行っててもよくない?」

 

 零士は淡々と質問に答えていく。その様子に倉橋はだんだんと怖くなってくる。

 

 そんな時教室に何人かが登校して来た。

 

「おはよう…って陽菜ちゃん! って何で…それに黒羽君も…」

 

「おはよう、矢田、片岡、岡野。」

 

「桃花ちゃん! メグちゃん! ひなたちゃん! 助けて!」

 

 倉橋は少し安心したのか涙目になりながら助けを求める。

 

「待ってて今「動くな!動いたらコイツの頭をこの銃の弾丸が貫くぜ。」…黒羽君?」

 

 零士は一丁の銃を取り出し倉橋の頭に当てる。

 

「いっ、いや! やめて…黒羽君!」

 

「黙れって言ってんだろ、黙っとけ。まぁ、そろそろみんな来る頃だしもう一度自己紹介でもしますか。俺はゼロ、殺し屋だ!」

 

 その言葉を聞いて次々と登校して来た生徒は皆、彼が何者で何をしようとしているのかを理解する。

 

 そして零士は倉橋を人質にとり、ただひたすらターゲットを待つ。

 

 

 そしてようやく、零士の待ち望んだターゲットがやって来る。

 

「やっと来た。俺もう待つの飽きちゃったよ」

 

「零士君…なぜ倉橋さんが縛られているんでしょうか?」

 

「分かんない? こうやっても。」

 

 零士は銃を倉橋の頭に当てる。それだけで倉橋は涙目になり、怯えているのが分かる。

 

「もういいです、零士君。倉橋さんが怖がっているのでそこら辺で下ろしてください。さて、君は何者ですか?」

 

「俺は殺し屋、殺し屋“ゼロ”だ。ターゲット、俺が言いたい事、分かるよな。倉橋を助けたけりゃ、ゆっくりこっちに歩いて来い」

 

 殺せんせーは零士の要求に素直に応じる。

 

「流石殺せんせー、教師の鏡だな。じゃあ、触手を1本ずつ破壊してから殺してやるよ」

 

 そう言うと零士は腰のホルスターから銃を取り出した。そして多くは避けられるものの宣言通り確実に触手を破壊していく。そしてそれを直ぐに再生させる。それの繰り返しだった。

 

「いやぁ、いい先生だね、殺せんせー。自分の命よりこんな負け組の命を優先するんだから」

 

 その言葉はE組のみんなを怒らせるのには十分過ぎた。

 

「おい! どういう意味だよ! 負け組だと? ふざけんな!」

 

 そんな声があちこちから聞こえる。

 

「何? 俺間違った事言ったか? お前らはこの歳でもう既に人生詰んでるって事分かんねぇのか? だから俺はその内の1つの命を有効活用してやってんだよ!」

 

 その言葉に更に反感を買う。

 

「零士君、それは聞き捨てなりませんねぇ。その言葉、撤回してください!」

 

「やだね。俺は間違ってねぇ。倉橋が死ぬとしたら、その原因を作った殺せんせー、自分を恨みな!」

 

 さらに零士は殺せんせーに射撃を続ける。触手を破壊した数は5本を超えた。

 

「(さて、そろそろこの銃の引き金を引くか。そうすりゃ倉橋は死んで、殺せんせーは動揺する。それで殺れる!)」

 

 零士は殺せんせーへの射撃の手を緩めず、尚且つ、倉橋に向けている銃の引き金に指を掛ける。そして引く…はずだった。

 

「(…何で引けないんだ?誰かに邪魔されている訳じゃない。銃が壊れている訳じゃない。ならどうして?)」

 

 その一瞬の隙や動揺を殺せんせーは見逃さなかった。

 

「しまった!」

 

「ヌルフフフフ、惜しかったですねぇ、零士君。殺し屋とはいえまだ中学生、引き金を引くのを躊躇しましたね」

 

 零士横にいたはずの倉橋は椅子ごと殺せんせーの横に移動している。

 

 そしてそれを見て、クラスでは倉橋が救出された事に歓声が起こる。

 

「さて、零士君、君にはやらなければいけない事があります。倉橋さんやクラスのみんなに謝らなければいけません」

 

 そう言いながら殺せんせーは倉橋の縄を解こうとする。

 

「にゅやッ! この縄…対先生物質! 先生では解けない…」

 

 倉橋を縛っていた縄は昨日零士が頼んでいた縄だ。零士はもしもの為にこれを用意していた。

 

「はははっ、引っかかった! さぁ、殺せんせー、第二ラウンドの開始だ!」

 

 そう言いながら零士は新たに別の銃を取り出す。

 

「この銃はさ、自分で少し弄ったんだ。連射性能を失う代わりに弾速と威力を上げた。勿論、人を殺す事は出来ない。だけど制服の上からでも当たれば痣くらいは残るだろうな!」

 

 零士はその銃で発砲する。狙うは殺せんせーではなく、隣で縛られている倉橋だ。

 

「にゅやッ! 大丈夫ですか、倉橋さん。」

 

「殺せんせー!」

 

 倉橋に向けて放たれたBB弾は殺せんせーが触手で代わりに受ける。

 

「へぇ、やっぱり教師の鏡だよ、殺せんせー! その落ちこぼれを庇いながらどこまで保つかな?」




キリがよくてここで切ったら、今回少し短めに収まった。こんな感じで出来るといいな…。ていうか倉橋との仲がどんどん凄い事に…。ここから付き合う様になるとか凄いな…。
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