夏は忙しかったんだ……
取り敢えず目標5万字がんばります
(それぐらいあれば終わると思うし……)
ちなみに梨花の話を詳しくやるとアインズ様が蚊帳の外になるのでちょくちょく飛ばす予定です
気になる人は原作やるなりアニメでも見てね!
梨花は町のおもちゃ屋に赴いていた。魅音がおもちゃ屋さんのおじさんと仲が良いため、度々魅音はこのおもちゃ屋でゲーム大会のイベントを開いているのだ。
「まさかこれって部活の会場なのか?」
圭一は驚いていた。それは勿論この大会のことを魅音が部活のメンバーに言ってなかったからだ。
しかし梨花は知っていた。幾度も繰り返していることだ。むしろ知らないというのもおかしいというもの。
この大会ではくじ引きを引き、そこから5つの卓に別れ、卓毎に決めたゲームで勝者を決定するというものだ。基本的に魅音は気まぐれで部活を決定する。これは「気まぐれ」というある種のゲームの乱数のようなものがあるからだと梨花は推測している。
だがこの大会は違う。どれだけループしてもこの大会のゲーム種目は決まっている。それは「強い意志」があるからだ。魅音がこの大会のことをじっくりと思案して開いているからだ。この「強い意志」が運命を作り出し、それはどれほど繰り返しても変わらないものだ。昭和58年6月に古手梨花が死ぬのもこの「強い意志」を何者かが持っているため梨花はこの何百年も繰り返される運命のループから逃れられないのだ。
しかし梨花は一人の男のことを考える。「死」を具現化したような存在に。
それは梨花が繰り返してきた世界にはいなかった存在。異分子。
もし彼ならばこの運命のループから解き放ってくれるのではないだろうか……。
**********
「……古い」
梨花から色々と期待されているアインズは町のおもちゃ屋を見てポツリとそう言い放った。
《パーフェクト・アンノウアブル/完全不可知化》によって完全に気配を消したアインズは着いてこないでと梨花から言われたにも関わらずこっそり着いてきていたのだった。勿論梨花は不可視看破の能力を持っているため普通に遠くから着いてきていたため後をつけるのにも一苦労だった。
「そんなに梨花の友達が気になるのですか?」
「いや、あんな性格だからただ単に心配しただけだ」
羽入に返答した言葉は本音だった。アインズもとい鈴木悟は小学校では梨花ほどまでには行かないが暗い子供だった。それで友だちがいなくて四苦八苦したものだ。
それも今やいい思い出───
いや、今でも全くいい思い出ではない。そもそも鈴木悟は給料の良いところに就職するために小学校に入れられたところだ。友だちができないのも仕方がないというもの。
そもそも喋る相手はいた。ただ遊ぶ相手がいなかっただけだ。別にいじめられてもいないしアインズにとっては少なくとも最悪な学校生活だったというわけではなかった。
「しかし男女で仲が良いな。まさに青春じゃないか……。ここから始まる恋というのもあるんだろうな…………」
アインズの精神が昂ぶり、そして抑制される。それが二桁を超えたところでアインズは彼らに嫉妬していることに気付く。
(いやいや、俺にはユグドラシルがあったではないか。あの頃の日々は本当に楽しかった。まさに俺にとっての青春ではないか)
ユグドラシルで友達というものを知ったアインズは彼らにも負けない大切なものを築いたはずだ。そうやって己の精神を宥めていると、羽入が話しかけてきた。
「入るんですか?」
「いや、入らん。友だちがいるのもわかったしな」
アインズはあの輝かしい頃を思い出している最中に話しかけられたため、少々ぶっきらぼうに言い放った。
少し大人気なかったかなとは思ったが、ギルド、アインズ・ウール・ゴウンの仲間との栄光に冷水をぶっかけられた思いをしたのだから後悔はなかった。
「私は帰るが、羽入はどうするんだ?」
「梨花のことも心配なのですが、ボクも帰ります!監視もありますし!」
「監視……?」
「あわわわわ」
「監視?誰を?この私を?」
「違うのです!違うのです!梨花が少し怖がってるのであうあうあう……」
「怖がっている……か……」
アインズは細長い、明らかに人のそれではない顎を擦る。監視と言われて身構えたが、自分のスケルトンの顔を思い出すと年端も行かない少女が怖がるのも当たり前といえば当たり前だ。
ユグドラシルにおいてスケルトンの顔は別に珍しくもなかった。いや、オークやゴブリン、ブレインイーターみたいな醜悪な亜人種や異形種に比べるとむしろ格好良い方である程度の人気はあった。しかしスケルトンのような人骨が喋ったり動いたりするとたしかに不気味だ。
(まあ、おいおい考えるか)
心の片隅にメモをしてアインズと羽入はこの場から離れるのであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
別の日、梨花は奇跡を目の当たりにする。
圭一とレナが別の運命のことを微かに、ほんの微かに思い出したのだ。
それはほんの些細なことかもしれない。しかしこの運命のループという縛られた世界ではほとんど起こらなかったことだ。
少しだけ思い出したからと言って梨花の運命が変わったということではない。だが、まさしく世界の歪(ひず)みとも言うべき奇跡は梨花に勇気を与えてくれた。
もしかしたら梨花は死の定めから抜け出せるかも、そんな勇気だ。
そして梨花は行動した。富竹ジロウと、そして鷹野三四に自分の運命を伝えた。
本来ならその二人も死ぬ運命だった。それを伝え、危機を煽ったのだ。
羽入はオヤシロ様を残虐な神などまさに邪神のように言う鷹野のことが嫌いだったが、しかし梨花は前に進んだ。
───運命を打破するために。
果たしてそれが吉と出るか凶と出るか……。
しかし梨花の幸運は長くは続かなかった。
梨花は忘れていた。
北条沙都子の父の弟、叔父に当たる人物である北条鉄平。
───彼が沙都子とそして梨花のこの後の人生に波乱をもたらすこととなる。
11巻楽しみです
アゼルシリア山脈最強vs世界最強!
もうだいたい結果はわかりますけどね
あ、沙都子叔父はアインズがなんとかすると思うからまあ大丈夫でしょう(たぶん)
皆殺し編は基本ほのぼのさせるつもりですしね
……たぶん
追記:文が抜けていたため追加しました
追記:誤字を直しました