さて、ある休みの日の話をしよう。
まあ、色々あり過ぎて校舎(主に旧校舎)が使い物にならなくなったので完全改修工事が行われることになった。
これは、そんな休日の
第一問
[第一話 始まりは突然に]
「くあぁぁ」
朝、目覚ましの音より前に目が覚める。学校無いから遅めにセットしたんだよね。それでも学校の時間に起きるのはもう習慣かな。リビングに行ってみれば見慣れた褐色白髪の男が食事を並べていた。
「おはよう、マスター 朝食の準備ができてるぞ」
「ありがとう、うーん、なんか妙な夢を見た気が」
なーんか忘れたけど。
「どうかしたのか?」
「いや、なんでもないと思うよ。疲れてるだけだろうし」
「ならよかった」
アーチャーが本日の朝食である和食に合うようにお茶を出してくれたんだけど、目の前に出された湯呑がおかしい。僕が持っている湯呑は波紋が入った綺麗な蒼のはず、それなのに目の前にある湯呑は目に痛い黄色と黒の虎縞模様だ。
「なんでトラ柄?」
「は? 何を言っているんだ。普通に……む?」
アーチャーがそこで異変に気が付いた。出す前に普通、見るよね?
「普通に考えておかしいでしょ。昨日まで普通の湯のみだったよね。じーさんが買ってくれた」
せっかくじーさんが僕に買ってくれた物なのに。アーチャーは僕の言葉にかなり驚いた顔をした。そういえばこの話、したことなかった。
「え、そうだったのか?」
「あれ、なんか外から聞こえる?」
窓を開けてみれば、いつかの覗きが原因の休みの時に聞こえたのと同じ声がした。
『こちら毎度おなじみ聖杯戦争、聖杯戦争でございます。敗れた夢、忘れていた願望などございましたら――――』
思わず二人で顔を見合わせて呟いてしまった。
「……なんでさ」
[第二話 人の話はちゃんと聞こう]
「どうなってるのこれ」
多分、何も知らないんだろうけどアーチャーの方を向いてみた。アーチャーは真面目な顔で考え込んでから一言、
「とりあえず一言だけ言えることは何をやっているんだ。藤村大河」
「え、これってタイガーのせいなの?!」
意外な人物が出てきたよ?! そして、彼女のあだ名を言ってみたら何となく納得できた。あいつにとって虎って愛憎入り乱れたなんとも言い難い存在だっけ?
「あ、トラってそういうことか」
それから気になったことがもう一つ。
「ところでなんだけどアーチャー、何で知ってるの?」
「いや、少し心当たりがあってね」
平行世界で何かあったのかな?
「ふーん、あのなんか妙に頭の悪そうな結界はどうしたら崩せる?」
これ一番大事、こんな大がかりすぎる魔術?(もう魔法とかの方が正しい気がするけど無視)は止めた方がいいよね。一般人に迷惑かかるし。
「まあ、普通に元凶を叩けばどうにかなるとは思うがね」
「よし、止めに行くか。主にタイガー なんかこの結界闘争本能が上がるみたいだから暴走している人も片っ端から止めに行こう」
我ながら珍しく暴力方面に突っ走ってるのは多分、この結界のせいだよね!
「?! マスター、いいのかそれで」
「えー、だって面倒じゃないか色々と」
こんな時に説得して止まる人間は前回居なかった。
「若干虎聖杯に毒されてはいないかね」
「?」
毒されてはいないと思うけど?
「まあ、君が行きたいというならいいのだがね」
「アーチャーも一緒に行くよ。タイガーの居場所知ってそうだし。いただきまーす」
「なんでさ」
いや、高みの見物止めてね。僕一人で行動してもどこかで負けるから、魔術師の貧弱さ舐めるな。
そんなわけで朝食を食べた後、さっそく町へと繰り出してみた。
「あれ、アサシンとランサー?」
見覚えのある青い髪の男の人と茶色い髪の男の人が言い争っている。何だろう?
「何やら言い争っているな」
「とりあえず戦闘になったら止めるでいいかな」
「だな」
アーチャーと僕はその場で様子を見ることにした。ちょっとして、ランサーとアサシンの服装が概念礼装に変わる。あ、ヤバいかも?
「あ、戦い始めた。アーチャー!」
「了解した!」
[第三話 だから話を聞けと小一時か(ry]
戦いは途中乱入した僕らが止めた。うん、背後からドロップキックとかやり過ぎたね。ランサーがドロップキックの決まった頭を抱えて僕を睨みつける。
「いてて、いったい何すんだよ」
「いや、近所迷惑防止?」
もう何か道がちょっと欠けてるし。アサシンを止めるように頼んだアーチャーの方を見てみればアサシンがちょっと不機嫌そうな顔でアーチャーを見てた。
「はぁ、派手にやってくれたな」
「すまない。マスターからの指示だったのでね」
アーチャーは涼しい顔で流してる。うん、止めろと言ったのは僕だし合ってるよね。
「てか、何で喧嘩してたの?」
「あー、ウチの嬢ちゃんが居なくなってな」
「え、姉さんが?」
居なくなるってそんな……何で?
「こっちも同じさ。ウチのお嬢居なくなったから探してたんだ。そしたらそこのランサーに遭遇、何故か喧嘩になったってわけ」
「はぁ、マスターの言った闘争本能を高めるは合っていたな」
そうだねー。とりあえず心の中のやることリストに一つ付け加えた。
「はぁ、やること増えたねってあ、メール」
いきなり鳴ったケータイにちょっとびっくりしたけどメールの内容を確認してみる。それは姉さんからの連絡だった。『凛のケータイ見繕うので出かけるってランサーさんとアサシンさんに伝えて。ぼく念話使えないし、凛は伝えるのが嫌なんだって』 一言いうなら何で僕に連絡を入れようと考えたのかっていうことかな。ツッコミを抑えて、連絡の内容をランサーとアサシンに伝える。
「……ちゃんと連絡くらい入れておいてあげなよ」
「だな」
そんなわけでなーなーでお開きになった僕たちでした。その後も町の探索を続ける。高級住宅街に出た頃、見覚えのある紫がかった髪を見つけた。
「あれ、桜ちゃん?」
声をかけてみればやっぱり見覚えのある顔が僕の方を向いた。
「あ、明久さん」
やっぱり間桐家の後継者でウチの弟のことが好きな女の子、間桐桜ちゃんだ。彼女自身はめちゃくちゃにこやかに僕に話しかけて来てくれてるんだけど。
「……どしたの?」
「え、何ですか?」
なんだろう、こう………殺気がする。それこそ、気を抜いたらさくっと刺されるか、ぐしゃっと潰されるような感じの。
「……いや、みなまで言うまい」
「??」
彼女は不思議そうに首を傾げた。うん、可愛いけどやっぱり殺気が凄い。アーチャーをちらっと見てみたら顔を青くしていた。ここを一刻も早く離れたい一心で彼女若干ひきつり気味に笑って言った。
「それじゃあね。僕タイガー探さないといけないから」
「へ? ああ、それじゃあ――――倒されてください」
去ろうとした背後から抜身の殺気が僕に向かってきた。思わず盾用の礼装でそれを防ぐ、それは間桐の魔術に虚数を織り交ぜた特殊魔術だった。これ当たってたら、当たったとこなくなる威力だよね?! 驚く間もなく、アーチャーの背後に紫の髪を見た。
「っ?! アーチャー!」
「!」
僕の叫びに反応して、アーチャーが夫婦剣を構えて防御を取る。攻撃してきたのは桜ちゃんのサーヴァント、ライダーだ。弾き飛ばされたライダーはすぐに体勢を立て直して、短剣を構える。
「させませんよ」
「ライダー、なぜ君が」
驚いた顔のアーチャーにライダーが一言返した。
「
[第四話 逃げた方がいいと思うよ?]
どうにか襲いかかってきた桜ちゃんとライダーを倒した。
「ったた、結構きつかった」
「大丈夫かね。マスター」
うん、結構きつかった。僕らが話をしているとライダーが桜ちゃんに話しかけていた。
「しょうがないですね。潔く負けをみとめましょう。桜」
「うぅ、負けちゃうなんて……先輩との甘々な日々がぁ」
そう言ってしくしくと泣く桜ちゃん、思わずアーチャーの方を向いてしまう。
「…………」
「何だねマスター」
僕の目線が気になったのかアーチャーはいぶかしげに僕を見る。よし、言うか。
「ううん、いい加減にしろよアングラー。それだけ。もしくは爆ぜて、アーチャー」
「……なんでさ」
この無自覚女子吸引器をどうにかしてください。いや、こいつはなれの果てだって知ってるけどね。傷心の桜ちゃんをライダーは慰めるということで、僕らはここで別れた。それからまた町を捜索していると、向こうから誰かが走って来た。見慣れた銅色の髪とユ○クロで買ってきたようなシンプルすぎる服、士郎だ。
「あれ、士郎 どうしたの?」
「あ、兄さん。助けてくれ!」
走ってきた士郎がそれだけ言うと近くの路地裏へと行ってしまった。
「は?」
すると目の前に恐ろしいスピードで金髪碧眼の美少女がやってきた。セイバーだ。かなり慌てた様子で僕らの横をすり抜けようとする。
「待ってください! シロウ」
「あれ、セイバー?」
じーさんところに某神父がやってきたとき並みの慌てようだったので、思わず声をかけた。セイバーは一旦停止をするとこっちを向いた。息切れ一つ起こしていないってところは流石英霊だよね。
「ああ、アキヒサ シロウを見ませんでした?」
「ああ、それなら……」
士郎の慌てっぷりが何となく気になったので、士郎の入った路地の方ではなく道の反対側を示してみた。
「あっちに行ったよ」
「そうですか。ありがとうございます!」
セイバーは物凄い勢いで走って行った。じーさんの魔力大丈夫かな? 気にはなったけど、それ以上に士郎の事も気になるし、路地裏に声をかけた。
「……もう出てきていいよ?」
「ありがとう、兄さん」
士郎が心底ほっとした顔で路地裏からでてきた。さっそく気になってたことを聞いてみよう。
「どうかしたの?」
「あ、いや ほら、えっと」
珍しい、士郎がどもったよ。その様子を見て、ちょっとイラついたのかアーチャーがちょっときつめに言った。
「はっきり話せ、マスターが困惑しているぞ」
「……ほ、ほら、虎聖杯あるだろ。あれで、ちょっと……」
あの聖杯の話、そっちまで行ってたんだ?! 驚くよりも先に物凄く嫌な予感で胸がいっぱいになる。なんでだろう。そう考えたその時、士郎が意を決した様子で僕に言ってきた。
「……たまには兄さんが家の中にずっといることないかなぁと。そしたらセイバーからいきなり止められて」
なんだろう、今、桜ちゃんの殺気なんかかわいく思えるくらい悪寒がしたんだけど?! なんか士郎の目が昔、会った頃並みに光がないのは気のせいだよね?! 気のせいだよね?!
「……」
「アーチャー、頼むからその目止めて。こういう時どういう顔すればいいのかわからないよ」
[第五話 それとこれとは話が別]
思わず全力疾走で士郎から離れていた。うん、あれは逃げずにして何処で逃げるのっていうくらいに怖かった。なに? なんなの、あれ。
「はーはーはー」
「大丈夫かね。随分と息切れしているようだが」
もう、なんか息するのだけでしんどい。それでもアーチャーの一言には反論したくてどうにか息を整えてから僕は言った。
「魔術師の体力の低さ舐めるな。ただですら日々の日常生活程度の運動しかしてないんだからこうなるのも仕方がないでしょうが」
「ふむ、それはそうだな。大体あそこでドン引きして逃げ出す君も君ではないのかね」
いや、あれは逃げるべきでしょ。逃げる以外の選択肢があったとしたら多分それは大人しく捕まるとかだよ? いや、別に士郎は僕を捕まえようとしたわけじゃないだろうけど、なんでかそういうことが思いついてしまった。うん、あれだよね
「うん、でもさ アレだよ。目の前で『アンタのこと監禁したい』とか言われてるようなものだからね。あはは、士郎も冗談きついよねー」
「まあ、あれの目は真剣だったがね」
アーチャーが止めを刺した。無理やり現実逃避しようとしたけど無駄になっちゃったじゃないか。
「……なんであんなこと言いだしたんだろう。あれかな、最近家に帰ってないから?」
「まあ、概ねそれだろう」
休日はなるべく帰るようにしてるけど、南とか秀吉とかと遊びに行ったりしているせいか最近帰ってないし。
「ですよねー。はぁ、たまには家に帰ろう……あの礼装だけ完成させて」
「その凝り性をまずはどうにかするべきではないかね」
「あ、それもそうかも?」
凝り性は直ることあんまりないだろうけど。ふと、どこかで戦闘音が聞こえた気がした。
「ん? あっちかな」
「待ってくれ、マスター」
[第六話 究極の選択?]
行ってみれば意外な人たちがそこに居た。銀色の長い髪をポニーテールにくくって、何故か袴姿の妙齢の美人と黒髪の癖っ毛に白シャツに黒ベスト、黒ズボンと流石に夏仕様の恰好。二人は僕らの方を見ると驚いた表情になる。
「あら、アキヒサにアーチャーね」
「こんなところで会うなんて奇遇だね。明久、それにアーチャー」
うん、僕の養い親であるアイリスフィール・フォン・アインツベルンと衛宮切嗣の二人だ。
「あれ、アイリさん? それにじーさん?」
「二人がなんでここに」
思わず僕らは二人して素で返す。するとアイリさんはとてもうれしそうな顔で笑った。じーさんの方は若干ひきつったような苦笑いを浮かべる。どうかしたんだろ?
「うふふ、さっき面白い放送が聞こえたのよね。ほら、あの虎聖杯っていうの?」
「まあ、僕はアイリに付き合ってるだけだよ」
「う、うん それで?」
何故だろう。また嫌な予感がする。直感的にそんなことを感じた直後に、アイリさんが爆弾発言をした。
「あれってどんな願い事でも叶うみたいなのだからね。アキヒサとシロウに「お母さん」とか「ばあさん」とか呼んでもらえるように願おうかなって」
「アウトー! どう考えてもアウトォォォォ!!」
思わず叫んでいた。
「どうかしたのかね。マスター」
いぶかしげにこっちを見てきたアーチャーとこそこそと喋る。
「考えても見てよアーチャー、アイリさんをお母さんないしばあさん呼びするとかどう考えたってまずいじゃないか。百歩譲ってお母さん呼びするのはいいとしても、ばあさん呼びするとか色んな人にドン引かれるし、只でさえ一緒に歩いていると変な目で見られるのに、これ以上変な目で見られるとか勘弁して欲しい」
あの人、一人で歩いてると普通にナンパされるんだよ。しかもこの前、二人で買い物行ったときには彼氏彼女と間違えられるし。これで仮にばあさん呼びとかしたあかつきには、確実に何かのプレイ? とか言われること間違いなしだよね?! パニクる僕にアーチャーは、どうどうと落ち着くように言った後、冷静な顔で言った。
「君の主張はよくわかったよ。しかし、どうするんだ。このまま戦うつもりか?」
「うっ、それは……」
じーさんとアイリさん敵に回すなんてできない。うぅ
「どう選ぼうが君次第だがね」
アーチャーだってじーさんを敵に回すのは辛いだろうに、僕に判断をゆだねてきた。
「……………僕は」
[第七話 多分これは最善の選択]
結局、僕は土下座して虎聖杯を諦めてもらった。そこ、拍子抜けしたとか言わない。だってしょうがないじゃないか、敵に回さずかつ諦めてもらうにはこれしかなかったし。それから一回だけでいいから「お母さん」と呼んでほしいって言われた。気恥ずかしかったけどしょうがないよね。うん、噛みまくりながらどうにかお母さんと言った僕を誰か褒めて。
それからじゃあ、探索を続けようと思ったら謎のコロシアムにやってきていた。なんで?
「どこここ」
「やー、まさか君が勝ちきるとはねー」
こちらも袴姿、まあ、アイリさんの方はピンクに赤という大正女子みたいな恰好だったのに対してこっちは正統派な剣道の服装みたいなんだけど。とりあえず袴姿の短髪の女の人がいた。ようやく発見したよ。
「あ、タイガー」
「こらー! タイガーいうな!!」
うん、この怒り方やっぱタイガーだ。納得してると銀色の髪に何故かブルマ姿の女の子がやってきた。
「どうするんですか師匠、とりあえず凹ります?」
「え、イリア姉さん?!」
何でそんな恰好をしてるの? ツッコミを入れたらイリア姉さんは怒り出した。
「ちっがーう、あたしは弟子一号よ!!」
「……とりあえずそこまでにしろよ色んな意味で」
主に聖杯、この元凶であろう聖杯。アーチャーはもう、なんか頭痛そうにこめかみをおさえてるし。そう言ったらタイガーがキレた。
「うるさいうるさいうるさーい! ふーんだ。そんなこと言うなら聖杯あげませんもんねーだ」
そうか、やっぱ雌雄を決するときのようだね。
「……アーチャー」
「了解した」
うん、それはそれは激闘だったよ。こっちが勝ったけど。
「とほほ」
「師匠、しょうがないんじゃないですか? この二人意外と強いですし」
「はぁーあ、しょうがないか」
タイガーがそう言いながらなんか虎のイラストが入った魔法瓶を取り出した。
「これ、何?」
「なにって聖杯に決まってるわよ聖杯!」
「この魔法瓶が?」
ちょっと待ってこれが?! 思わずアーチャーの方を向いてしまった。
「ああ、にわかに信じられないだろうが本当だ」
「そ、そうなんだ」
うわぁ、何もかもが出鱈目だなこの聖杯戦争。それしか言いようがなかった。
「さー早く願い事を!」
「……これ、何でも叶うの?」
「まーとりあえず叶うと思うよ。多分」
多分かい! ツッコミの喉でぐっとこらえて叶えたい願いを考える。礼装完成? いや、自力でできるでしょ。アーチャーより家事上手くなる? それも自分で努力するべき。士郎がまともに戻る? ………このなんかあたまのわるい結界のせいだ、多分。ちょっと考えて確実に自分じゃできないことを言ってみた。
「じゃあ『エミヤシロウがアラヤ識から解放されますように』」
うん、これは自分じゃ確実にできない。英霊のシステムがどうなってるかは前にギルガメッシュとかセイバーにちょっと聞いただけだけど僕一人でアーチャーの信仰を底上げするなんて不可能だろうし。
「マスター?!」
アーチャーは驚いた顔をしている。聖杯に目立った変化はないしやっぱ無理があったかな。しょうがないので笑ってごまかそう。
「なーんて、ん?」
頭の上にひらりと紙が落ちてきた。えーっと何々?
『タイムパラドックスのせいで契約が変わっちまったよ。どちくしょう、そういうわけだから今日から君ガイアの英霊ね―――――― アラヤ識』
「………なんでさ」
だよね。まさかこんなことがあるとは……。あと結構フランクだな人類滅亡防止の抑止力。
気が付けば僕らは街に戻っていた。アーチャーの顔を見ればなんか言いたいことを我慢している子供みたいだ。
「……………」
「アーチャー?」
声をかけてみるけど返事はない。僕は思わずアーチャーの目を覗き込みながら話し始めた。
「シロウはさ、頑張ったよ。うん、もう
ちょっと腕を伸ばしてアーチャーの頭に触れる。それから思いっきり撫でてやる。髪が崩れたけど気にしないで一番言いたかったことを告げた。
「うん、シロウは、よくがんばりました」
「……っ」
アーチャー、ううん、シロウは泣きそうな顔をしていた。うん、やっぱり君もシロウだね。
とりあえず一言、長すぎてすみません。本来五話に分ける物を全部詰めました。それから別にBLじゃないです。色々と怪しい言動があったことを謝罪します。
そんなわけで、アンケート結果の『魔法瓶使って紅茶』です。
魔法瓶=タイガーコロシアム/アッパー 紅茶=アーチャー(赤弓)でした。
たまにはこんな突飛な理由で救われるアーチャーが居てもいいんだ……すみませんでした。ついでに言うならネタ詰め込みすぎた感の半端なさが酷い。