バカと冬木市と召喚戦争   作:亜莉守

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最終幕
第一幕


新学期、学園への坂道を歩いていた。

 

「はぁー、気が重いよ」

 

もうなんで学校なんてあるんだろう? もう嫌だ。そんなことをぶつぶつ言っていたら横から呆れたような声がする。

 

「そうでしょうね。あんたは宿題ギリギリで終わらせたんだから」

「そうでしたねー。ご迷惑おかけしました」

 

悠里が呆れるのも当然だよね。

二週間前からみんなで集まりながらこまごまと宿題やったのが夏の最終的な思い出になったんだよ。遊びつくしたいとかはないけど、もっと計画性を持ってやったほうが良かったなぁ。

 

「……やり忘れない?」

「大丈夫だよ」

「…………だる」

 

彩夏がぼくなんかよりも疲れた感じで呟いた。顔色悪っ、何か疲れるようなことしたのかな?

 

「彩夏も大丈夫?」

「夏休み明けって何か気が抜けたようになるわよね」

 

あー、そうかもしれない。

 

「それはそうでしょ。だって夏は目一杯エネルギーを使うんだから!」

 

思いっきり腕を振り上げて宣言する。すると神海も悠里もジト目でぼくを見てきた。

 

「……使いすぎで体調崩したら元も子もない」

「あはは、申し訳ございませんでしたーだ」

 

そして宿題の終わった後に熱出して倒れるってね。知恵熱じゃねって話になったのは不名誉だよね? ……だよね? 夏風邪は馬鹿が引くとか…………嘘だよね?

 

「おはよう、あなた達」

 

あ、校門で西村先生が待ってた。相変わらずポニーテールにスーツ姿、いつもこの格好だよなぁ。

 

「あ、西村先生 おはようございます」

「新学期早々大変見たいね」

「……(こくり)」

「くぁぁぁ」

 

四者四様の挨拶ってことで、というか挨拶しているのぼくだけじゃ。西村先生が呆れたようにため息をついた。いつもすみません。

 

「はぁ、挨拶はちゃんとしなさいよ。新学期早々遅刻なんてことがないように」

「はーい」

 

ぼくが気の抜けた返事をしたら、西村先生がぼくのことをジト目で見てきた。うぅ

 

「返事は短く!」

「……はい」

 

渋々返事をした。あれ、みんなは? と見渡してみたら。

 

「明乃ー、早く!」

 

もう先に玄関の方へ向かっていた。その様子を見てから一言

 

「なんでぼくばっかり」

 

昔から何か妙に貧乏くじ引くような気がするよ。

 

                     ☆

 

チャイムがなる中、僕は廊下を走っていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……間に合った」

 

教室の扉を開けて、中へと入る。そして教室の中を見てみればみんなが揃っていた。席に着けば前の席に座っていた姉さんが振り向いた。

 

「あれ、アキ遅刻しかけ?」

「うん……うっかり休み感覚で実家に居たもんだから普段どおりの時間に出たのはいいけど遅刻しかけた」

 

はぁー、まさかの遅刻原因だよね。いっそのことバイクで行こうかと思ったよ。止める場所ないから止めたけど。

 

「まあ、間に合っただけいいじゃないか」

「うん、そういえば。これ確認忘れてた」

 

郵便を確認したアーチャーが渡してくれたんだよね。海外からのエアメールなんて珍しい。いや、来てるんだろうけど基本はじーさん宛なんだよね。かばんの中からエアメールを出すと姉さんが驚いた顔をする。

 

「ん? エアメール? 差出人は……え? ロード?!」

 

姉さんが出した大声でクラス中の人が振り向いた。

 

「姉さん……」

 

僕が姉さんを睨みつけると姉さんが苦笑いした。

 

「ごめんごめん。でもさ、ウェンバーさんはともかくロード・エルメロイが差出人ってどういうことさ」

 

あの人がエアメールが送ってくるとかよっぽどだよね。基本は使い魔使ってくるし、お金の心配はないからこんなの送ってくる方がおかしいよね。ちなみに僕は基本懐が寂しいので安上がりになるように頑張ってるから手紙とかよく使うんだよね。

 

「大方ロクでもないことか書かれてるんだろうね。はぁー、巻き添え食らうのって基本僕か姉さんだよね。面倒だなぁ」

 

何度トラブルに巻き込まれてことだろう。いい加減にしてほしいなぁ。てか、魔術の業界って色々とトラブル起こしすぎでしょ。秘匿とかうるさく言ってるけど、それを考えるなら普通、山奥とかでやらない? 聖杯戦争とか特にさー。他人に迷惑かけるなって話だよ。

 

「でもこの人がエアメール送ってくるってことはよっぽど重要事項じゃないかな?」

「僕はそうは思えないなぁ。とりあえず中身確認しておこう」

 

学園の技術を調査したいからアポ取れとか無茶振りじゃないよね。

 

「……へ?」

 

読んだ内容に愕然とした。まさかそんなことが起こるなんて信じられないよ。僕の驚いた表情にびっくりしたのか姉さんも驚いた顔で聞いてきた。

 

「どうかしたの? まさかとは思うけど、学園の技術を盗んで来いとか?」

「あ、ううんそんなことじゃないよ。姉さんは関係ないよ」

「ならいいけど」

 

それ以上は興味がなかったらしく姉さんは前を向いた。その背中を眺めながら聞こえないように呟く。

 

「……ヤバイことになりそうだなぁ」

 

なんで今、なんてツッコミを入れたかったけど。ああ、トラブルが予定組んできたらトラブルじゃないよねって気が付いた。さて、どうしよう。姉さんにばれないようにこれをどうにかしないと。

 

 

                     ☆

 

「失礼するわ」

 

教室の扉が開いて、教室に赤いボブカットの女の子が入ってきた。あ、Bクラス代表の根本さんだ。

 

「あら、Bクラスの代表じゃない」

「久しぶりね。Fクラスの代表」

 

二人はにこやかに笑いあってるんだけど。なんだろう、微妙に薄ら寒いものが……

 

「で、何か用事かしら?」

「我々BクラスはFクラスに模擬試験召喚戦争を申し込むわ!」

 

トラブルなんて、突然に舞い込んでくるものなんだ。小説の書き出しみたいにそう考えた。どうしよう新学期早々試験召喚戦争とは、大丈夫かな?

 





最終章? 開幕

戦争で始まりトラブルで終わるかもしれない。無事に閉幕できるのか不明だけどとりあえずもうそろそろ終わりにする予定……多分

むしろ今は番外編とかやりた(殴
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