俺、伸ばした手でつかみます。 Re:   作:先詠む人

2 / 6
お久しぶりです。先詠む人です。
リスタート2話目どうぞ(ゴーストの劇場版は財布を見ながら見に行くか思案中)


第2話 俺と天と謎

「上に跳べ!!」

 

 赤いレーザーポインターに照準を合わせられた瞬間天がそう叫んだ。

 

「上!?上って行ってもぉぉお!!!」

 

 その言葉に無茶言うな!!と反応した俺だったが、次の瞬間女性であるはずの天に首根っこをつかまれて天井近くまで強制的に視点移動させられた。

 

 その次の瞬間、俺たちが先ほどまで立っていたところには赤いレーザーが貫き、鉄っぽい見た目の床を軽く焦がした。

 

「な…………。」

 

「すまない。間に合わないと思ったから手を出させてもらった。どうやら天井の方では監視システムは反応しないようだな。それではこのままで行こうか。」

 

「お……おい…このままって一体どういう……って文字通りかよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 その光景に唖然としていた俺の首根っこをつかんだまま、天はそう言って今度はその状態で天井を駆けだした。

 

(グ…………………首………絞まる!!!!アカン!!!)

 

 普通首根っこをつかむという行為は、一瞬だけでしかも体重がつかまれる側にかかる持ち方で行うものではない。しかし、天は俺の首をつかんで天井から俺の体が宙ぶらりんになる形で運んでいた。

 

 当然、俺の首は俺自身の体重によって絞まってしまう。

 

 俺は必死に俺のすぐ上にある天の手を叩いて下ろしてもらおうとした。だが、

 

「すまないがあと少し待ってくれ!!」

 

 そう言って天はこっちを見ようともしない。

 

(あ…………もう………ダ………メ………だ………っていってぇぇぇぇえっぇえぇっぇぇぇぇ!!!)

 

 最終的に俺の意識は完全に落ちかけたその時に、どこかにたたきつけられる形で覚醒した。

 

「コヒュー………………コヒューゲホッ!!天お前な!!」

 

 いきなり叩きつけられた形で覚醒したため状況把握ができなかったが、それでも天に苦情を言おうとしたその時に

 

「横に避けろ!!」

 

 そんな叫びが耳に入ったので俺は左に跳んだ。すると、

 

「おぅおぅ。さっきつぶした兄ちゃんじゃねぇか。もしかして妹さんを取り返しにでも来たのかぁ~?」

 

 先ほどまで俺がいた場所にその額の角を突き刺した形で立つ四糸乃を攫って行った変態がいた。

 

「やはりキサマだったかユニコーンギルティ……キサマは封印処分をされたとのことだったがどうしてここに居る!!」

 

 その変態を見て天は苦々しそうな顔をしてそう言っていたが、その言葉の真意は俺にはさっぱりわからなかった。

 しかし、その変態にとっては…………

 

「あん?お前みたいな年増に会ったことなんざねぇんだがなんでそんなこと知ってんだろうなぁ!決めたぜ。年増!!お前はあとで捕まえて全部知ってること吐かせてやるよぉ!!」

 

 何か引っかかるようなことがあったようだ。その言葉を聞くと同時にいきなり変態は元々白っぽい顔を赤くしていきり立った。

 

 俺はその様子を見て

 

「こっちを無視してんじゃねぇ!!」

 

 と先ほどは四糸乃を守るために会えて使わなかった蹴り技の一つ。空中で横回転しながら放つ蹴りを放った……………が。

 

「あん?痛くもかゆくもねぇなぁ!!!!」

 

 変態は大体の奴がその一発で沈むその蹴りを顔に受けていながら微動だにしていなかった。

 

「オラ!受け取れや!!!」

 

 変態はそう言って、慌てて膝を曲げることで反動をつけてその場から離脱しようとした俺の足首をつかんで天の方に勢いよく投げた。

 

「グッ!!」

 

「が!!」

 

 俺がぶつかる直前に天は手首に付けた何かを使って行動を取ろうとしていたが、俺が投げ飛ばされるスピードが速すぎたためにそのままの勢いで俺と天はぶつかり、飛ばされた。

 

「ガハハハハ!!ただの人間が我らエレメリアンに勝てるなどあり得るはずがな「………それは違う!!!」……何を言っているんだこの年増は。」

 

 そんな俺たちの様子に勝ち誇ったように語る変態だったが、その言葉は天に途中で遮られた。

 

「そうかい。ならば何度だって言ってやろう。それは違うと言ってるんだ。確かにツインテールの戦士が貴様らアルティメギルに勝ってもそれはアルティメギルが流した技術だから問題ないというんだろうが、私はそれ以外の技術でエレメリアンに勝った存在を知っている!!」

 

「おい、年増……お前は今俺の琴線に触れたぞ。もうあととは言わん!!今ここで穴だらけにしてやる!!」

 

 天のその言葉によって冷静さを失った変態はそう言うと

 

「ロォーーーーーリィーーーーー!!!!!」

 

 と謎の雄たけびを上げ始めた。

 

「………は?」

 

 目の前の光景についていけてなかった俺がその様子を見ていると、

 

「死ねぇ!!!」

 

 額についていた一本角を特撮とかでよく見るドリルの大きさまで巨大化させた変態が天へと突っ込み、そのまま突き破るように壁を突き破って隣の部屋へと突っ込んで行った。

 

「天ぁ!!!!」

 

 そして、俺の叫びが誰もいなくなった空間に向けて放たれた………かと思われたが、

 

「何をそんな人が死んだかのように言ってるんだ?」

 

 天が何事もなかったかのように俺のすぐ後ろに立っていた。

 

「え?お前今殺されてなかった?え?…………あれ!?」

 

 俺が挙動不審になってその場でおろおろしていると

 

「あそこまで煽ると予想通りに動いてくれるからバカは扱いやすい。先ほどまであそこに立っていたのは途中から私と入れ替わったホログラムだよ。」

 

 ドヤ顔をしながら天はそう言ってきた。

 

「な………なんだよそれ……。人心配させやがって……」

 

 俺はそのショックでその場にへたり込んでしまった。そしてそんな様子を見せる俺に

 

「ほら、あれが帰ってくる前に四糸乃を助け出すぞ。」

 

 天はそう言って手を差し出してきた。俺は

 

「ああ。」

 

 そう言ってその手を握り返し、立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

「陸人さん!!天さん!!」

 

「お待たせ。泣かなかったか?」

 

「待たせて悪かった。何分こいつが情けなくてね。」

 

『なになに~?陸人君情けなかったのか~い?』

 

「うっせー。」

 

 さっきの遭遇戦から数分後、俺達は四糸乃や金色の髪をツインテールにした少女が閉じ込められている檻の前に立っていた。

 

「今からこの檻を開けるから少し待っていてくれ。」

 

 そう言うと、天は檻の入り口のすぐ近くにある小さいコンピューターみたいなものを高速でいじり始めた。

 

「それにしてもあの変態一体何なんだ…?」

 

 俺が先ほどの遭遇戦を思い出してそうつぶやくと

 

「あれは人間の感情を狙う化け物さ。ほら、解錠できた。開くはずだ。」

 

「ありがとうございます。」

 

『ありがとうね~。』

 

 天が檻の鍵を開けながら俺のつぶやきに答えて来た。そして檻が開けられて四糸乃が出て来た。

 

「ならば急いで逃げよう。……どうした四糸乃?」

 

 しかし、檻から出て来た四糸乃の顔は何かを気にするかのように暗く、あまり人に興味が無い天もそれが気になったのか天が俺が尋ねるよりも先に尋ねた。

 

「あの子も助けられないですか?」

 

「……難しいかもしれないが…陸人行けるか?」

 

 どうやら、四糸乃はあの金髪の子も助けたいらしい。だからなのか、天は俺の方を向いて運べるかと聞いて来た。

 

「少し時間かかるかもしれないけどそれでいいならいけるぞ。」

 

 その問いに対して俺はそう答えた。

 

「ならば、運んでくれ………と言いたかったが、どうやら再び遭遇戦だ。今回はさっきのように自爆させる手段がない。」

 

 その答えに対して天がこの後どうするのか指示しようとしたときに再びあの変態が現れたとき同様の大きな足音が聞こえた。

 

「………それって要するに?」

 

「詰みだ。」

 

 俺達はこの牢屋とその前のスペースと言う狭い場所で戦わざるを得なくなったのである。

 

 ドシン!ドシン!!と大きな音を立てながらそれはついにやってきた。

 

「さっきはよくもやってくれたな!!今度こそ串刺しにしてやるわ!!!」

 

 顔を先ほど以上に真っ赤に染め、その怒りに呼応したのか角も先ほどよりも大きくした変態が扉を破って入ってきた。

 

「今度こそ死ねぇ!!!!!!」

 

「っ!!!」

 

 そして、そのまま俺たちがいる方に突っ込んできて俺のこの2回目の人生は終焉を迎え………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 てはいなかった。

 

「あ………?」

 

 いつまでたっても衝撃が来ないので恐る恐る俺が目を開けると俺の目の前には赤、黄、緑の3枚のメダルをかたどったエネルギーで作られた盾が形成されており、それが変態の突進を跳ね返していた。

 

 俺が呆然とその様子を見ていると、そのエネルギーはいつの間にか俺の腰に巻き付いていたベルトのバックルのようなものに自分から吸い込まれていった。そして…………

 

「……メダルになった?」

 

 メダルと言う状態になってこの世界にその存在を固定された。

 

「ッ!!!」

 

 その3枚のメダルを見たときに俺はあることを思い出した。

 

 3枚のメダル。何十種類もいるヤミーと呼ばれる怪物。それらの上に立つ6種類のグリード。

 

 片腕のみのアイス大好きな鳥系ヤミーの長。

 

 そして、明日のパンツと少しのお金さえあれば生きていけると言っていた青年が変身したヒーロー(仮面ライダー)のことを。

 

「ハハ…なんでそんなことも忘れてたんだ俺…。」

 

 俺は自嘲気味にそう言ってから前で未だ何が起きたのかわからずに悶絶している変態に相対した。

 

「守って見せる!今度こそ!!」

 

「変身!!!」

 

 俺は右腰にドライバーが腰に巻かれると同時に自動的に装填されるスキャナーを素早く抜きだし、それをドライバーに差し込んだメダルをなぞるように滑らせた。

 

<タカ!!!><トラ!!!><バッタ!!!><タ!ト!バ!タトバ!タットッバ!!!>

 

 スキャナーを滑らせた瞬間、俺からしたら聞きなれた音声が流れて俺の姿は昔どこかの世界で無限の力を求めた王様が変身した姿へと大きく変化していた。

 

 




感想、評価を楽しみにしています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。