ほんっとに済みませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!(土下座)
今回の分を書いていて思ったのは『戦闘シーンむじぃ………otz』でした。
その結果執筆が遅れに遅れ。結局2ヶ月ぐらい放置することになってしまいました。
今後は出来る限り急いで書きます。
<タカ!!!><トラ!!!><バッタ!!!><タ!ト!バ!タトバ!タットッバ!!!>
陽気な音声が手にしたスキャナーから鳴り響く。俺はそんなスキャナーを右腰についているホルダーに素早く戻してから空になった両手を一度前の方でクロスし、腰だめの構えを取った。
ホルダーに戻すまでの間にスキャナーから出てきたエネルギーが俺の前で先ほどのように3つの列という実態をもって動き出す。
頭の前には小さく体を突き抜けるかのように7色のメダルで構成された縦の列が。
胸と腰の前にも頭の前に出てきたものと同様に7色のメダルで構成された横の列が。
それぞれ上から下、左から右、右から左へと回転。
俺の前で上から順に赤、黄、緑のメダルを模したエネルギー体が縦の直線を描く形で止まった。
「貴様ぁぁぁぁ!!!!」
そんな俺の前には再び突進しようとその額の角をこちらに向けて腰を落とした変態が。そして
「うらぁぁぁぁぁぁ!!!」
と、気勢を上げながら突っ込んでくる。しかし、
「はっ!!」
俺の変身の方が早かった。
直線から金色の光の帯が生まれ、体を包み込む。
その光の中で俺の体は変化して、その光が裂けて構えたのと同時に変態は俺のもとまで到達していた。
「ぐッ…。」
今度はさっきやられた時のように吹き飛ばされることはなく、俺は変態の突進をしっかり両手で受け止めていた。
「陸人さん…!?」
後ろから俺の名前を心配そうに呼ぶ四糸乃の声が聞こえる。それだけで俺からしたら十分だった。
「ぅぉおおおおらぁぁぁぁーーー!!」
気合を入れるために大声を上げながら突進の勢いを押し返す。もし後ろの方に行かしてしまえば四糸乃たちが危ない。
その様子を例えるならば相撲のがっぷりよつとでも言えばいいだろうか。
数瞬の力の入れ抜きの攻防の末事態は動く。
「ッシャ!!」
俺が一瞬だけ力を抜いてその隙に変態は俺を置き去りにしようと右腰のあたりを駆け抜け始めるが、それに対して右足を股関節を開くかのように俺は突き出した。
するとその足に勢いがついたせいで対応できない変態は躓き、前へと重心が寄る。
その瞬間俺は足に力を込めて全力で膝を叩き込んだ。
「ゴフッ…」
今俺が変身しているのはタトバコンボと呼ばれるオーズの有する形態の中で一番安定しているコンボだ。
そして今注目して欲しいのはその状態の足を構成しているバッタレッグ。
その特徴は驚異的な跳躍力を持つバッタの能力をそのまま持っているということ。
では、その驚異的な跳躍力を攻撃力へと転換した場合どうなるのか。
その答えが今俺の目の前に広がっていた。
俺の蹴りが直撃した腹部を抱えて倒れこんで耐えている変態。
それまで攻撃しても何も効いていなかった様子がまるで嘘かのように効いていた。
「(今のうちに)……逃げるよ!!」
俺は後ろにいた二人に声をかけながら牢の中へと駆け込んだ。
寝かされていた金髪の少女を抱きかかえて牢から出る。
いまだにあの変態は蹴りによるダメージから回復しきっていないのか倒れこんでいる。
俺はやっぱり今がこの場から逃げ出すチャンスだと確信し、天に声をかけた。
「天、四糸乃を頼む。俺はこの子を連れてくから。」
「はぁ、わかったよ。それじゃあ先に行かせてもらおう。」
俺の言葉に天は半分呆れた様子で答え、四糸乃をおんぶして駆け出した。俺も変身したまま金髪の少女をお姫様抱っこしてそれに続く。
そして天が駆け抜け、それに続いて俺が変態のすぐ横を駆け抜けようとしたその時だった。
「行かせるかぁ!!!!!」
その直前まで倒れこんでいた変態が俺の方へと手を伸ばした。しかし俺は全力で破壊されている入口の方へと足に力をためて跳んだことでその手を逆に蹴り飛ばした。
足に力をためたことで今の俺の足はバッタのような形に変形し、かなりの距離を跳躍している。そのせいで俺は
(……実際になってみるとすごい変な感覚がする…)
と、テレビ越しに見ていたときは「すげー」としか思っていなかったバッタレッグの特殊能力が、人体としてあり得ない状態に足を変えたことによる違和感を生むことを知って微妙な気持になっていた。
「陸人待て!!!勢いをつけすぎだ!!」
そんな風に考え事をしていたのが悪かったのか、天の警告が聞こえたときにはすでに曲がり角の通路の壁が目の前まで迫っていた。
「うぉおぉぉ!?」
慌てて急ブレーキをかけようとするが間に合わない。しかも、俺一人で壁にぶつかっても俺が痛いだけで済むが、今の俺は少女を抱いていた。
「クソ!!」
俺は無意識のうちに体をひねりながら壁へとぶつかった際に少女にダメージが入らないようにする……つもりだったが、
「あ。」
体をひねって足を壁と垂直に向けたことで変形した足が壁との衝突による衝撃を軽減し、俺は壁の前の床に寝転ぶような形で止まった。
「………早すぎだ!!」
数秒後に天が追いついて言った言葉がそれだった。俺が横を勢いよく通り過ぎたせいか、そのサラサラな髪はぼさぼさになっていた。
「わり。てか、早くこっから出ないと。」
「あぁ。出口はこっちだ。それとその足はもう今は使うなよ!!いいな。絶対だぞ!!」
「わーってる。って四糸乃は?」
「お前のせいで気絶したよ。」
そう言いながら背中の方を天は見せてくる。その背中には気を失いながらも何故か楽しそうに左手で動くよしのんの姿があった。
「……やっべー。」
「『やっべー』じゃない。それよりもアイツはまだこっちまでたどり着いていないな?」
「あぁ。」
「急ぐぞ。いやな予感がする。」
そう言って前を向いた天の顔は鬼気迫ったものだった。
「……おぅ。」
その剣幕に押されて俺もうなずき、駆け出した天に続いて走り出す。
走る。走る。走り続ける。
何度も何度も曲がり角を駆け抜けて、そして数回黒色のくねくねしたタイツを着た変態の編隊を突破し、俺たちは出口まであと少しのところまでたどり着いた。
「光が見えたぞ!!」
「あと少しだ!!はぁ……はぁ……」
変身しているためか、身体能力の基礎スペックが格段と跳ね上がっている俺と対照的に、天は女の子の身でありながら四糸乃を背負って走っていたために限界が近づいていた。
「天、お前まだ体保つのか?」
「私を見くびるなよ。そういうお前こそさっきのように勢いつけすぎたりするなよ。」
「言われなくてもっ!?出口だ!!」
そんなこんなで軽口の応酬を繰り返しながら俺たちはかすかに見えた光を出口だと思い、そこから飛び出した……が
「嘘だろおい!!」
「これは……想定外だぁぁあぁぁああああああ!!!」
飛び出した先はさっきこの謎の施設に入った洞窟ではなく、まったく見たこともない、広いすり鉢状のホールのような場所だった。
飛び出したすぐ真下が石でできた岩盤ではなく、何もない空間だったことでそのままホールの外壁を滑り落ちる。
落ち始めたときは反射的にトラクローの爪を壁に引っ掛けることで速度を落とそうとしたが、天がすさまじい勢いのまま四糸乃と一緒に滑り落ちていたので爪を外し、俺も下の方へと勢いよく滑り落ちた。
「………グゥ…」
「天大丈夫か!?」
すり鉢状の底まで滑り落ち、腰を抑えて呻く天の方に駆け寄ろうとした俺だったが、
「はっはっはっは!!ざまぁねえな!!」
先ほど腹を抑えて悶絶させた変態の声がホールに響いた。
「!!!」
俺は周囲を見渡して音源を探す。すると
「貴様らの命はここまでだ!!!俺の餌まで奪いやがってよ。ただで済むと思うなよ!!」
すり鉢の上辺のあたりに変態が腰布一枚で立っていた。と言うか、その腰布の一部分がいきり立っていた。
「な…………」
俺は仮面の下で絶句した。そのいきり立っているものが何なのか、なんとなく想像がついたからだ。
「てめぇ……まさか餌って……」
俺がそううめくように漏らすとその声を聞き取ったのか
「はん!!どうせここで死ぬお前には教えてやるよ!!その子たちは俺の手で純潔を散らして、一生ロリとして生きてもらう!!」
「…………」
天がその言葉を聞いて先ほどまで腰に当てていた手を額に当ててうめき声すらあげなくなった。それに対して俺は
「…………日本語でOK」
言ってることの意味がまったく分からなくて、思考を停止させておかしな日本語を使ってしまった。
いや、意味が分からない。四糸乃たちを性的に襲うことと一生ロリとして生きるのと全くつながらない。
……………いやほんとに訳が分からない。
そんな俺たちを無視して変態は
「それじゃあ死ねぇ!!」
と言うなり上辺からまるで銛突きでもするかのように角を突き出してこちらに飛び込んできた。
「クソがぁ!!!」
叫びながら俺は両手のトラクローを展開して上にクロスする形で構える。
そしてクロスしたクローと角が交差し、俺の足元は落下分のエネルギーと、変態の体重によって生み出される衝撃によって大きくへこむ。
後ろからは天のうめき声が聞こえるがそれに反応する余裕は俺にはなかった。
「・・・リィ」
「ウグッ……?」
両手にかかる普通じゃありえない荷重に耐えていると、変態が何かを言っているのが聞こえた。その次の瞬間
「ロォゥーーーリィーーーーー!!!!」
「!?」
珍妙な叫びと共に変態の周囲に赤色のオーラが発生したかと思うと両手にかかる荷重が急激に上昇した。
「クッ……」
重さに耐え切れずに片膝をつく、しかしこのまま俺が動けなくなったら、四糸乃たちが危ない!!
「う………うぉおおおおおお!!!!」
俺は四糸乃たちがいる方向と逆の方向へと手を震えさせながら動かし始めた。そして
「だらっしゃーーー!!!!」
一気にそちらへ手を振って俺へと掛かっていた荷重を横の方へと流す。すると、俺にかかっていた荷重は無くなるのと同時に、壁に大きな穴が開いた。
「ふぅ…ふぅ……」
肩で息をしながら穴の方を見る。すると穴の中から大きな影が見えた。
「チッ…」
やはり、あれで仕留めることはできないかと内心自分の見積もりの甘さに腹を立てる。
「……俺をここまで怒らせたのは貴様が初めてだ。誉めてやろう。そして俺のこの栄光の姿によって死ぬがいい!!」
「……あんたさっきから死ぬがいい死ぬがいいってまったくとどめさせてねーぞ。」
そう呟く俺の言葉に反応せずに、煙から出てきたその姿は先ほどまでよりも二回りほど大きく、先ほどまで白かった体表を黒く染めていた。その姿は俺が昔何かの番組で見た黒人のなんとかサップを連想させた。
「……ガワだけ強く見せちゃう系なのか?」
返事がないのを確信しながら俺はホルダーからスキャナーを外し、再びメダルを読み込ませる。
<スキャニングチャージ!!!>
メダルの前をスキャナーが通り過ぎる度に甲高い音が鳴り響き、足元に力が溜まり始める。
「フッ!」
俺は軽く膝を曲げ、高く飛び上がった。
「ヌン!!」
高く飛び上がった俺に対して変態は黒く変色したその両手を交差して構える。
「だぁぁぁぁぁ……セイハー!!!!」
高隈で飛び上がった俺は一番高いところで体を反転させ、片足を前に突き出し、両手を広げて勢いよく変態めがけて加速し始めた。
足元に高く飛び上がっている間に展開された赤、黄、緑の三色の光のリングを潜り抜け、さらに加速する。
そして最大限に加速した結果すさまじい勢いを持った俺は変態めがけて突貫した。
奇しくも先ほどとは立場が逆。
先ほど俺が変態の攻撃に耐えたのに対し、今度は変態が俺の攻撃を耐えている。
先ほどの攻防とは違って今度は大量の火花が周囲に向けて飛び散っている。
「誇り高きエレメリアンである我が人間に負けてたまるかぁ!!!!」
「らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
両者ともに譲れないもののために叫び、力を籠め続ける。
そして衝突のエネルギーによって周囲の空間が一瞬だけ歪み、
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
俺が競り勝った。
「あ………あぁ……」
土手っ腹に大穴を開け、そこから光の粒子をまき散らしながらその場に崩れる変態。
それとは対照的に俺は膝に手を突きながら立っていた。
「我の名はユニコギルティ。貴様……名をなんという……」
体の半分以上を消失させながら変態。いや、自称ユニコギルティはそう尋ねてきた。そしてその問いに対して俺は
「あ?なんだって?」
………その問い自体をまったく聞いていなかった。
今にも倒れそうなのを必死に立っていたのだ。周囲に気を配る余裕なんて全くない。
「そんな返しで終わるなど認められるかぁーーーー!!!!!!」
俺の返しを聞いて自称ユニコギルティは悲痛な声でそう叫びながら一瞬凝縮し、爆散した。
「……いや、めっちゃしんど…。」
そんな風に目の前で変態に爆散された反動で吹き飛ばされた俺は壁に体を打ち付けられたが、痛む体を押して立ちあがり、変身を解除した。
「終わった…」
傷まみれの顔で俺はそう呟き、こちらへ心配そうに駆け寄ってくる天と、動揺に駆け寄ってくるいつの間にか起きていた四糸乃の方を向いてサムズアップをしながら崩れ落ちた。
「……ぐ」
背中に走った痛みで目を覚ます。
「陸人さん!!」
目を開けるとそこには心配そうに俺の方を見ている四糸乃の姿があった。
「四糸乃か………って!?今大丈夫か!?あれからどうなった!?」
無事そうな四糸乃の姿をみて一瞬安心した俺だったが、気絶する直前のことを思い出して慌てて起き上がって四糸乃に尋ねようとして
「あがあぁぁ!?!!!?!?!??!」
体中に走った激痛で悶絶した。
「無理…しちゃメ!です…」
よしのんと一緒にそのサファイアみたいな瞳をこちらに向けながら四糸乃は人差し指を俺の前に立てて俺の行動をたしなめた。
「いてぇぇ……」
それでも俺が痛みに耐えていると
「ここはあの時四糸乃と一緒に連れ攫われていた女の子のお屋敷だ。あの後にその子の家のメイドが来てな。」
「天…」
壁にすがって何かの端末をいじっていた天がそう言ってきた。
「『お嬢様をお助けしてくださった方に失礼のないように』だとさ。」
「そんな大きなことした自覚ねぇんだけどな。」
俺が天の言葉に対してそう返すと、
『尊、ここですか?』
『はい、お嬢様。例の少年はお連れ様と一緒にこちらの部屋にてお休みになっております。』
『わかりましたわ。』
そんな会話がドア越しに聞こえてきたと思ったらノックの音が鳴り響いた。
「はい。大丈夫だ。」
「それでは失礼しますわね。お加減よろしいでしょうか?」
そう言いながらその髪を上に持ち上げる方のツインテールにしたメイドさんを連れたあの時助けた少女が部屋に入ってきた。
その髪は床に当たるんじゃないかと思う程度まで伸ばしたツインテールになっており、その先は優雅にカールしている。
「こちらは恵理那様だ。少年、君の名前を教えてほしい。そしてこの書類にサインして欲しい。」
少女についてきたメイドさんが婚約届片手に俺の方を向いて真顔でそう言った。
感想、評価を楽しそうにしてます。
それと、お知らせがあります。
この作品とあと一作品ですが、自分が書いている作品を読まずに0あるいは1をつけている人が名前は敢えて出しませんが居られるのでそれに対する対策をとらせていただきました。
その人が、自分の作風が嫌いなのか、この作品があれなのか、それとも自分が嫌いなのか。
それをはっきりさせるために評価をつける際に文字数設定がかかるようにしております。
普通に評価をつけてくださる方にご迷惑をお掛けしますがご理解の程、よろしくお願いします。