俺、伸ばした手でつかみます。 Re:   作:先詠む人

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まだ間に合ってるよな!?
今日はエグゼイドの第1話が放送されました。
それを見た俺の感想は「………なんだこれ」でした。


Interlude 水際の少女

「ハッハ………」

 

 セーラー服を着た栗色の髪の幼い少女はその前日に偶然拾った青い3枚のメダルを入れたお守り袋を握りしめて()()()を必死に駆ける。

 

「まだ追って来ているのです。」

 

 振り返った少女の目線の先にいるのは黄色いオーラをまとった黒いクジラのような謎の怪生物。

 

「ってー!!!」

 

 少女は海上をバック走しながらその背中に背負っている物体についていた砲口を怪生物に向けて叫ぶ。

 

 するとその少女の声に応えるかのように砲口から砲弾が飛び出した。

 

 砲弾は怪生物へと直撃し、水煙が舞い上がる。

 

「やったのですか!?」

 

 

 少女はその水煙の先を確認することなく、急いでその場を離れながらその通りになっていることを願う。

 

 

 ……………しかし、現実は非常である。

 その水煙を切り裂くかのように黄色いオーラをまとった砲弾が少女めがけて飛んでくる。

 

「あぅ!!」

 

 その砲弾は少女に直撃こそしなかったものの、すぐ横の海面をたたきその衝撃が少女に襲い掛かる。

 

 その衝撃で少女は海面から足が離れ、数回海面にバウンドしてからようやく止まる。

 

「クゥ……!!」

 

 少女が少し服を乱しながらも砲弾が飛んできた方を見ると、先ほど立てた煙幕の中からまったくの無傷の怪生物の姿が現れた。

 

 逃走劇は再び始まる。

 

 その結末は、いまだ誰にもわからない……

 

 

 

 

 

 

 

「お断りします。」

 

「いいじゃないか。ほら、私ももう色々と大変なんだよ。だからここに名前を書いてくれるだけでもいいからほら。ほら!!」

 

 俺はとある大きな部屋で尊とか言うメイドさんと取っ組み合っていた。

 

 状況は俺はベッドの上でメイドさんがベッドの横。四糸乃はあっけにとられた表情を浮かべてこちらを見ており、天は恵理那と先ほど紹介された少女にこれまでの経緯を教えている。

 

「第一俺はまだ中学生です!!そんなのが書いた婚姻届けは効果はないのになぜ書かせようとするんですか!!」

 

「君が結婚してもいい年齢になったらそれを役所に提出するために決まっているだろう!!」

 

「やだこの人怖い!!!」

 

 そう。今俺が尊とか言うメイドさんと格闘している原因は、この尊とか言うメイドさんの名前が書かれた婚姻届けに俺の名前をサインさせて俺の拇印を押させようとこのメイドがしてくるからだった。

 

 そんなこんなで格闘している間に向こうの話がついたらしい。

 

「話は分かりましたわ。………尊。私はこの人とお話があるから少し下がっていてくださらないかしら?」

 

 そう言いながら気品を漂わせつつ、恵理那という少女が俺の前に立ち、メイドさんを退かしてくれた。

 

「グヌヌヌヌヌ…後で書いてもらうからな少年!!!」

 

 下がるときにそんな不穏を漂わせる捨て台詞を言っていたが。

 

「どうも悪漢から私を守ってくださったようでありがとうございます。」

 

 そう言いながら、目の前の少女は頭を深く下げた。

 

「あ、いえ別にそれほど威張れるようなもんじゃないんで…」

 

 気恥ずかしさからほほをひっかきながら俺がそう答えると

 

「いえいえ。そんなに傷だらけになりながらも私を救ってくれたことはとてもいいことだと思いますわ。」

 

 少女は微笑みながらそう言って

 

「それにしてもあなたはお強いんですね。」

 

 とつなげた。

 

「え?」

 

 俺がそう聞き返すと

 

「腕っぷしが…というわけではなくて()がとでもいえばいいのでしょうか。普通ならいくら妹分のあの少女が誘拐されたからと言って犯人を追いかけて同じように捕まえられていた私も救うなんてことは誰もしようとは思いませんわ。」

 

「ただし、そんな危ないことは今回だけにしてくださいね。」

 

 少女は微笑みながら俺をたたえ、それから少し怒ったような顔で注意してきた。

 

「肝に銘じておきます。」

 

 俺は少女のその言葉に苦笑しながらそう答えた。

 

 

 

 

 

 

「そういえばあなたは今年度で受験だとお聞きしましたが本当ですか?」

 

「あ、はい。そうです。」

 

 俺も今年で14歳の中学3年生。来年には受験が待っていた。

 

「あの…それでしたら私の家が理事をしている陽月学園の推薦入試を受けてみませんか?」

 

 俺の答えを聞いて、少女はそうニコニコしながら自分の胸の前で手を合わせてそう言ってきた。

 

「陽月ですか……。」

 

 陽月学園には俺の幼馴染の2人が通っている。

 

 一人は青い髪で……まぁ、一言で言えばまな板の暴力女だ。

 

 それでもう一人は赤い髪で母親が一人で喫茶店切り盛りしている男子だ。

 まぁ、男同士ってことでいろいろと話があったりすることもあるんだけど……アイツツインテールバカなんだよなぁ………

 

 

 

 俺は少し迷ってから

 

「推薦、受けます。ですが、推薦入試の募集が始まるまでは一応考えさせてもらえないでしょうか?親とも相談しなければいけないので。」

 

 と答えると

 

「勿論ですわ。それではいいお返事をお待ちしていますね。」

 

 少女は安心した様子で部屋から出て行った……が、再びドアから顔を出して

 

「それと言い忘れてました。もしあなたが陽月に来ていただけたのならば私はあなたの一つ上の先輩になりますからね。」

 

 それではごきげんよう。と楽しそうに少女、いや。年上だから彼女の方がいいのか?は再び扉から出て行った。

 

「…………えぇぇぇぇぇ!?」

 

 そして俺の驚愕の声が数秒後部屋に鳴り響いた。




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