弟に彼女が
兵藤トリコ、高校3年生、学園生活を満喫している。トリコ自身、学校には前の世界で行ったことがなかったので結構楽しんでいた。
「兵藤先輩、よかったら私が作ったお弁当を食べてください。」
「兵藤先輩、私のもお願いします。」
「サンキュー、食わせてもらうよ。」
トリコは昼休み、女子からお弁当を貰っていた。トリコはこの駒王学園でも大の大食いだと知られている。本人は自覚がないがかなり女子にモテている。体育で力を抜いても他の生徒よりいいし、誰にでも優しい性格をしている。なので、女子達がトリコに食べ物をプレゼントしている。
「ごちそうさまでした。」
「はや!」
「さすが、兵藤先輩。」
トリコはお弁当を食べ終わり1人で屋上に向かっていた。神器を使ってもっと食べようと思っているからだ。ひとけのない所で使わないと大騒ぎになってしまうから屋上に向かっている。
ガラガラガラ
扉を開けると1人の少女がお菓子を食べていた。
「なんだ、小猫、来てたのか。」
「どこにいようと私の勝手です。なんだとは何ですか。」
何気ない会話をする。
トリコは、この子と学年は違うが面識がある。以前食べ放題の店に1人で行ったときに小猫も1人で来ていた。トリコの食欲に張り合うように小猫が食べ、トリコも負けじとたくさん食べた。お互いにその店は出禁になった。その日から日常会話をするようになった。
「先輩、一緒に食べますか?」
「いいけど、俺は食べ物持ってないぞ。」
「少しあげます。」
「そうか、ありがとな。じゃあ、一緒に食うか。」
トリコと小猫は一緒にお菓子を食べ始めた。
「しっかし、小猫はよく食うな。」
「先輩に言われたくありません。お菓子は別腹です。」
「別腹でも、ホント小さいのに…」
トリコが言い終わる前に小猫が殴ってきた。トリコはそれをかわす。
「ちっこい言わないでください。」
「悪かったな。」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
「昼休み、終わったか。じゃあな。」
「先輩、放課後組み手してくれませんか?」
「別にいいぞ。いつもの所な。」
トリコは教室に戻って行った。
小猫は悪魔である。しかし、以前トリコが小さいと何気なく言った時、殴ったら拳を受け止められた。小猫は驚いた。悪魔の戦車である自分の拳を受け止められたからだ。それ以来トリコに組み手をしてくれるように頼んでいる。
放課後
「こい、小猫!」
「行きます。」
トリコと小猫は組み手を始めた。
小猫が接近して右のストレートを放つ。それをトリコは避ける。今度はトリコが左ストレートを放つ。それを小猫が避ける。
しばらく一進一退の攻防が続く。
「今日はこのくらいにするか。」
「ありがとうございました。」
組み手が終わり、2人は別れた。
小猫はトリコが実力を隠していると感じている。それを引き出すために組み手したが、
「今日も勝てませんでした。」
少し落ち込んだ。
トリコは自宅に帰るために歩いている。
「小猫は小さいのにその辺の大人より強いな。」
トリコは小猫のことを考えていた。自分と互角に戦える少女に違和感を感じている。でも、自分のいた世界には小さくても女性でも強い人はたくさんいたので深くは考えない。
「うおっ、あれは。」
トリコは帰り道で少年を見つける。
「おーい、イッセー!」
「あ、アニキ。」
この少年は今のトリコの弟、兵藤一誠である。
「どうした、ボロボロだな。また、覗いて反撃されたか?」
「うう、正解…」
「まあ、いいや。帰ろうぜ。」
「ああ、帰ろう、アニキ。」
2人が帰ろうとしたとき、
「あっ、あの!」
後ろから声がしたので2人は振り向いた。そこには黒髪の美少女がいた。
「兵藤君ですよね?」
「アニキ、呼ばれてるよ。」
「いや、おまえだろ。俺はこの子に君付けで呼ばれる年齢じゃないだろ。」
「兵藤一誠君だよね。」
「やっぱり、イッセーじゃねーか。」
「兵藤一誠だけど、君は?」
「あの、私は、天野夕麻と言います。兵藤一誠君、私と付き合ってください!」
兵藤兄弟は固まる。
「なんで俺?アニキのほうがかっこいいだろ。」
「その方、一誠君のお兄さんだったんですね。」
「ああ、俺は兵藤トリコだ。」
「一誠君、そのお兄さんもかっこいいけど、あなたに一目惚れしてしまったの。それが理由じゃ、いや?」
「いやじゃない!勿論いいよ!付き合おう!」
「良かった。これからよろしくね。お兄さんもよろしくお願いします。」
「これからイッセーのことよろしくな。」
一誠と夕麻はケータイの番号を交換する。
「じゃあ、また明日。」
夕麻は1人で帰っていった。
「良かったな。彼女できて。」
「アニキ、俺、ものすごくうれしいよ。もう、死んでもいい。」
「大袈裟だな。」
2人は自宅に帰った。
トリコの見た目は身長は185センチくらいと思っています。すがたは前の世界の体格を一回り小さくしたような感じで、顔の傷がなく、髪の毛が茶色の姿をしています。