ファンタシスターオンライン2 レリックセクション3 作:メルア
『緊急警報発令!!アークスシップ内部から何者かの攻撃を感知!アークス各員は至急、第2戦闘配置に
ついてください!!』
鳴り響く警告音、響き渡るアナウンス・・・・。私は今とてつもなく窮地に立たされていた。
「・・・・マスター」
「これは・・・本当にまずいかもしれないわね・・・・」
事の始まりは少し前まで時間を戻そう。私がチームルームでのんびりしていたころまで・・・。
○
私は今日もチームルームで一日のんびり過ごす予定だった。そう・・・予定だったのだ。私は毎日のようにチームルームを訪れ椅子に座りぼーっとする日常を送っていた。
「いやぁ・・・平和だなぁ・・・」
「何が平和です?メルアさん?」
後頭部を小突かれ振り向くと書類を大量にもった女性が目の前にいた。メルアは私の名前でチーム"アークス遺物管理部特務3課"の部隊長、つまりチームマスターを務めていた。
「チームマスターがカウンターのオーダー更新しないでどうするんですか?メンバー45人みんなが迷惑しますよ」
「あ・・・忘れてた。ミナトちゃ~んやっとい・・・」
「ダメです?前回も忘れてあたしにやらせたじゃないですか。ほらっ」
私は書類を渋々手にしてカウンターに向かった。ミナト、それが彼女の名前。性格は明るくちょっと
お調子者という部分もあるうちのチームにの一員だ。
「全く、少しは自覚持ってくださいよ?」
「いいの~私は自由にやるんだから、えっと・・・これかな?」
"オーダーが更新されました"私はその文字を確認し再び椅子に座った。ミナトはカウンターに倉庫へと向かい物を入れながら、
「まあでも、エルダーやルーサー、あの二体のダークファルスと戦った時よりは平和ですよね」
「当り前よ。平和ボケしてるのか今じゃVRでダークファルスと戦えるし、そのうちあいつらのコスチュームとか出てくるんでしょ?」
「確かに、一部ではファンもいるみたいだし・・・ってかなんです?まさかメルアさんもその口?」
「まっさか、脳筋やナルシストはごめんよ」
おしとやかなBGMが流れる中、ミナトは倉庫から離れ壁によりかかった。そうやって他愛のない話をしてるとテレポートの音とともに、もう一人チームルームに現れた。
「・・・・やっぱりここにいた」
「あら無華じゃない?おはよう」
私の挨拶をスルーしカウンターへと足音一つたてずにカウンターへと向かっていく。彼女もメンバーの一人、名前は無華(むか)、口元をマスクで隠しその姿は忍者そのもの。行動も独りが多くチームに色々な情報を持ってくる影のような人だ。
「・・・やっとオーダー更新するようになったか。無能も学習できるんだな?」
「だれが無能よ?私だってちゃんとマスターとし」
「よく言いますね、あたしが言うまで忘れてたくせに」
しばらく沈黙がながれる。私は無華から目をそらしうつむいていたら
「・・・うちのマスターは学習もしないのか」
なにも言えない・・・・そう思いながら私はただすみませんと謝ったのだった。するとひょこっと無華の胸のあたりから顔を出す動物がでてきた。
「おはようミルクレープ、まだお寝坊さんみたいだね。」
顔を洗うその動物はメルアのペットのミルクレープだった。種族は"ハネキツネ"普通ならナベリウス、アムドゥスキア、リリーパ、ハルコタン、どの惑星でも存在が確認されていない未知の動物。片手に乗るくらいの大きさで、背中に小さい翼が生えているどうやら警戒心が非常に強く私と無華しか懐かなかった。私とミルクレープは結構長い付き合いで一緒に暮らしていたのだ。
「さて、仕事してくるわ」
「無能さん、がんばってくださいね?」
私はミナトの言葉をスルーしミルクレープを抱きかかえロビーへ向かった。
●
「・・・ミナト」
「なんです?」
「・・・最近どの惑星でも新種のダーカーとモンスターが確認されてる」
「あら?心配してくれてるんですか?それはどうも」
「・・・自意識過剰」
「あなたろくな生き方してませんね」
「・・・今に始まったことじゃない」
「はぁ・・・あなたの言いたいことわかってますよ。何年付き合ってるんだか。」
「・・・たのむ」
○
朝早いからか、ロビーは静まり返っていた。ミルクレープを肩に乗せ私はクエストカウンターへと向かっていく。カウンターで大きい着ぐるみが目の前にいた。私に気が付いたのか視線をこちらに向けゆっくりと距離を縮めてゆく。ミルクレープは警戒し始めて頭についてる角を伸ばし戦闘態勢に入ってた。
「ほんとに私と無華しか懐かないわね~、七味(ななみ)よ?あの着ぐるみお化け」
「誰が着ぐるみお化けだよ?着ぐるみは子供たちにとっちゃスターみたいなもんなんだぞ?」
「そんな巨体でこっちこられたら警戒くらいするわよ誰だって」
七味、名前は女の子っぽいが実際は男。チームのマネージャーとしてまた盛り上げ役として活動している。普段はなにかしらの着ぐるみを着ていて実際誰も姿は見たことない。今日はリリーパ族か・・・・。
「これからクエストか?」
「ええ、ナベリウスでロックベア倒しに、一緒にいく?」
「まあ、暇つぶしにはちょうどいいだろ。準備してくるからちょっと待っててくれ」
そう言うと彼はクラスカウンターのところへ向かっていった。私も近くにある倉庫からハーフドール、テレパイプをなどをとりだし準備にとりかかった。すると女の子が私の後ろで服を引っ張っていたのだ。初めてみるその顔に私はちょっと戸惑いながらも
「ん?どうしたの??」
と質問をする。こんな子供までアークスなのか・・・・、それほど人員不足なんだろう・・・と考えてると遠くから
「待って・・・ねおんちゃん・・・纏さんついていけてない~」
と、声がする。ねおん・・・この子の名前か・・・・、って纏(まとい)さんってもしかして・・・。予想的だった、運動不足だがテクニックはかなり優れている炎のテクニック使い纏。普段はこんなたよりなさそうだが、クエストでは支援攻撃や補助を基本としてくれる。
「ちょっと待って・・・・お姉さんちょっとついて・・・はぁ・・・」
「やっぱりそうかぁ。大丈夫?」
「あぁメルアさん・・・・その子たち新人です~」
視線を子供たちに向ける。武器は見る限りロッドと刀・・・ブレイバーとフォースか・・・・。
「初めまして!ねおんっていいます!闇のテクニック使うフォースです!!」
「瑠絵です。一応ブレイバー」
ネオンちゃんは明るそうで元気な子、瑠絵ちゃんは・・・・ぶっきらぼう・・・なのかな?
「初めまして、私がチームマスターのメルアっていいます。これからよろしくね?」
「かわいいでしょメルアさん?こんな子供がアークスなんて~」
「あんたロリコンだもんね・・・。」
私の言葉に否定をあーだこーだと語る纏だが・・・・これは無視でもいいかな?そんなことを思ってると着ぐるみお化けがこっちにきたのだった。
「うわぁ!!おっきいリリーパだぁ!!」
ねおんちゃんが七味に近づきお腹や顔を触ったり、やっぱり着ぐるみきるだけで子供には人気なのかな?けど・・・
「どうしたの?瑠絵ちゃんはいかないの?」
「どしてあの人はこんな朝早くから着ぐるみ着てるの?バイト??」
無邪気でなにも知らなさそうなねおんちゃんとは裏腹に瑠絵ちゃんはとても現実的な子だった。っていうか同じ年齢だよな・・・・?全く不思議な子供だなぁ
「メルア、準備できたぞ?いけるか?」
「ええ、じゃあ纏?ちゃんと二人をエスコートするのよ?」
「了解です!!ちゃんと手取り足取り・・・・えっへっへ・・・・はっ!」
はぁ・・・この子の変態はたまに度を超えた部分があるからなぁ・・・・。私は指を指し七味と一緒にキャンプシップに向かった。
「な?子供に人気だろ」
「でも瑠絵ちゃんは着ぐるみ興味示さなかったわよ?」
「そりゃあ、あの子はちょっと特別だからさ」
キャンプシップで他愛のない話をしながらナベリウスへと向かう二人。しばらしくしてナベリウス森林スーパーハードエリアに到着。私の相棒"ブーツオブセラフィ"を背負い準備運動がてら肩を回す。対して七味はデュアルブレード、"ニレンオロチ"の刀身を確認ししまい出発の準備を整えた。
「あれ?お前、パーカーから和服に変えたのか?」
「え?あぁこれ?スクラッチであるキャラのレプカあってね、結構気に入っちゃって」
「お前、そういうところは女の子っぽいよな」
「そういうところは余計、ほらいくよ?」
キャンプシップからナベリウスにいくハッチ前、私の耳から通信が流れる。普段ならここで聞こえる声はヘンリエッタ、ブリギッタ、メリッタの3人のどれがだけど、
「メルアさん、七味さん?聞こえますか?」
「あら?新人さん?よろしくね」
「あ・はいえっと・・・・マキアートっていいます。今回からメルアさんのチームの事やサポートなどさせていきます!どうぞよろしくです!」
今回から・・・・その言葉に疑問を感じながらとりあえず挨拶をする。マキアートさん、声だけなら明るそうな人だが・・・なんかひっかかるんだよなぁ・・・
「よろしくね?」「よろしくな」
「はい!よろしくです。それで早速報告と注意なんですが」
私と七味は顔を合わせながらマキアートさんの話の続きを聞く。
「ナベリウス、アムドゥスキア、リリーパなど今までに観測できなかったモンスターやダーカーが多数報告されてます。さらにその生態や攻撃方法が未だ不明なのでくれぐれも気を付けてください」
「新種・・・かしらね?でも同じ時期にすべての惑星で新種がでるってのもおかしな話よね?」
「マキアートちゃん?区域はスーパーハードだけかい?」
「どうやらそのようです・・・・」
ダークファルスもある程度はいなくなり、環境は前回よりはよくはなってるはず、いや・・・環境がよくなったからかな・・・。私は少し気になりながら
「わかったわ、気を付けてみる」
そう言い、私と七味はナベリウス森林スーパーハード地帯にダイブした。
○
生い茂る木々にすがすがしい青空。ナベリウスの天気は快晴だった。
「天気良いわねぇ~!これが自然ってやつなのかしら?」
「おう!いい仕事日和だしさっさとやっちまおう」
私たちは目的の場所、森林エリアC-5へと向かった。とりあえず進行方向と経路をを確認するためにマキアートに連絡をとった。
「はいはーい、では近道でナビしちゃいますね。今いる地点がG-1そこから南東に行ってA-3に向かってください!目印は背の高い草がたくさん生えてますね。そこから北に向かえばC-5です」
「了解、迷ったら連絡するわ」
方向音痴な私には七味に頼るしかない・・・。とりあえずコンパスを取り出し南東に向かった。出現する原生生物を私はテク、七味はフォトンブレードで倒し先へと進んでいった。
「ここだな、A-3は。こっから北だな?」
「いやぁ、助かるわあんたいると」
「お前の方向音痴どうにかならないのか?」
私は笑いながら首を横に振る。七味はため息をつき先へと進んでいった。すると耳元からアラーム音がなる。これはEトライアル・・・・?
「メルアさん!七味さん!ダーカーが発生しました!!速やかに撃破お願いします!」
黒い霧のようなものをまとい現れたダーカー。種類はダガンとカルターゴだった。戦闘準備をすでに整えた私たちは余裕の笑み・・・着ぐるみはわからないけど浮かべてた。
「さて、さっさと倒してロックベアのとこいくぞ!」
「私たち相手にするなんて、もう少し頭使ったらどう?」
先制攻撃はカルターゴのビームだった。カルターゴの頭の上から繰り出されるビームは私たちをなぎ払うように攻撃してきた。私は上空へ、七味はバックッステップで攻撃をかわした。
「ラ・フォイエ!!」
炎のテクニックを唱えた私、爆発はカルターゴのコアに命中し、崩れ消えていった。バックステップで攻撃をかわした七味の後ろにはダガンが待ち構えてた。七味を襲おうとするダガンに感づいてたのか七味は左手に持つ武器を逆手に持ち替えてコアにめがけて一突き。刺さったままダガンが消えていった。
「なんか手ごたえないな・・・・」
「当り前よ、一番雑魚のダーカーじゃない」
テクやフォトンブレードが飛び交いながら、気づけば周りにはドロップアイテムしか落ちていなかった。
「あらま、もう終わり?」
「だろうな、もう出てくる気配はないし」
「お疲れ様です!さすがベテランアークスですね~」
私たちが武器をしまい、さすがに手ごたえが無さすぎたのか少々飽きてしまい目的のC-5まで足を早めた。そしてあっという間にC-5の前まで来たのだった。
「早く終わらせましょう?なんだか逆に疲れたわ」
「そうだな、瑠絵ちゃんやねおんちゃんの歓迎会だってしないと。今日は忙しいぞ?」
私は笑みを浮かべながら奥へと進む。すると叫び声とともに目の前に大きな巨体が現れた。緑色の毛皮を覆った怪物、ロックベアだった。今回のクエストのターゲットだった。
「メルア、頭狙うからとばしてくれ」
「あいよ~、一発で決めなさいよ?」
ロックベアはこちらに気づいたが、警戒しているのかゆっくりと私たちの間合いを詰めていく。七味は少し高く飛びニレンオロチを構えた。私は落下してくる七味をロックベアの頭めがけてブーツオブセラフィで勢いよく蹴っ飛ばした。
「ディストラクトウィング!!」
七味は空を蹴ってさらに勢いを増し一気にロックベアの目の前まで近づく。負けじとロックベアも右ラリアットを繰り出そうとするが間に合わず、七味は青く光るニレンオロチをロックベアの顔を十字に斬りつけた。ロックベアは成す術なくその場に倒れこみ塵となって消えていった。
「どうよ?」
「勢いよく飛んでいくリリーパは確かに滑稽だったわ。どっかに吹っ飛んでいきそう」
「さすがにそんなヘマしない。ほら、か・・・」
突然の通信そして同時に現れたのはダーカー・・・しかし見たことのない龍の形をしたダーカーだった。これが・・・マキアートさんの言ってた新種・・・?
「メルアさん、七味さん聞こえますか!?未確認の反応を確認、例の新種です!!」
「メルア、どうする?倒すか・・・・?」
「七味さん危険です!新種なので解析はまだ十分ではなくかなりのベテランでも被害が出ています。今そちらに船をお送りいたしますのでそれまで逃げててください!」
私と七味は武器を構え臨戦態勢に入った。私たちはちょうどロックベアのあっけなさに少し退屈を覚えていたのでちょうどいい・・・だがそんな考えが甘かったのかもしれない。
「七味?船来る前に倒しちゃおう」
「そういうと思った。警戒は解くなよ?なにしでかすかわかんないし」
ダーカーは鋭いおたけびをあげてこちらに突進してきた速度はそうでもない・・・これならかわして。私がかわそうとした瞬間目の前に閃光が走った。なにが起きたかもわからず私は木を2,3本ほどへし折りながらふっ飛ばされていった。
「メルア!?こいつ・・・・なにしやがった・・・・?」
「迂闊に近づいたら・・・・飛ばされるわよ・・・・」
なにが起こったかもわからずとりあえず立ち上がり私はテクニックの詠唱を始めた。弱点はほとんど頭・・・ならこいつも変わらないはず・・・・
「俺が囮になるから、テクニック決めてこい」
「無理しないでね・・・危なくなったらレスタで回復するから」
七味はダーカーの背後へと回り込み攻撃を仕掛けた。尻尾でなぎ払おうとするが七味は華麗にかわし背中へ乗りかかった。
「てりゃぁああ!!」
七味はニレンオロチを背中に刺し、フォトンブレードでさらに追撃を放つ。唸り声とともに暴れるダーカー、七味は背中から振り落とされてしまい刺さったニレンオロチはテレポートで七味の手元へと戻った。
「詠唱終わった!ラ・フォイエ!!」
遠距離なら攻撃も喰らわないし射程の長いラ・フォイエなら弱点をダイレクトにつける!!だがそれは私の甘い考えだった。ラ・フォイエは確かにダーカーの頭にヒットしまともなダメージを喰らわせた。しかし今度は七味と私の目の前にまた閃光が走った。
「ぐっ!!」 「・・・・っ!!」
さっきの威力とはケタ違いの威力、私たち二人はダーカーとの距離を一気に離されてしまい岩に激突した。目がかすんでいきまともに動くことすらできない状況・・・・しかし私は現状の危機感よりダーカーの攻撃手段のほうが気になっていた。
「あれは・・・・ラ・フォイエと同じ法撃爆発・・・・?」
言ってみればラ・フォイエの闇属性タイプ・・・射程はどうも私と同じくらい・・・。なるほど射程が長いわ一発強いわこれじゃ被害もでるわね・・・。
「メルア・・・これ以上今の攻撃喰らったら俺たちがやられちまう・・・いくらレスタっていたって限界もあるし」
「わかってる、マキアートさんに言う通り逃げたほうがいいかもしれないわね・・・しかも相手方はまだ余裕みたいよ?」
ダーカーの治癒能力なのかそれとも私たちの真似事なのか私たちのつけた傷跡に黒い霧のようなものが集まっていき瞬時に傷を癒したのだった。
「こいつはやばいな・・・」
ダーカーは口を開けるとそこから光が集束されていき一つの丸い球体となっていく。あれはあいつのブレス・・・・!?
「まずい・・・!?あんなのまともに喰らったら・・・レスタ!!」
傷が少しだけ癒えて若干動けるようになった私たちはダーカーの横に滑り込んでブレスを回避した。ブレスは近くの木々を消し炭にして爆風は少し遠くの鳥たちを吹き飛ばした。
「メルアさん!七味さん!船へ転送します!!」
○
「転送完了!みなさん無事ですか!?」
「うん・・・なんとかね・・・・」
「ったく・・・あいつなんなんだか・・・」
キャンプシップに戻り体中についた傷を二人は直す。ひとまず助かった私たちはチームの元へと向かった。あの新種・・・もしあんなのがまたやってきたら私たちは倒せるのだろうか・・・そう思うと私はゾッとした
「メルア・・・とりあえず帰れたんだ。そこだけでもよしとしようじゃないか?」
「えぇ・・・」
慰めのような、しかし己の無力さに少し心が痛んだ。私は少し自分を過大評価しすぎてしまったと反省をしながら皆のもとへ帰って行った。そしてロビー。
「やっと帰ってこれたわね」
「あぁ、全く疲れた」
私たちを出迎えてくれたのは、ミナトと瑠絵ちゃんだった。
「おかえりなさいメルアさん、七味さん」
「おかえり・・・チームルームで歓迎会やるみいたいだから早く来いって先輩言ってた」
「先輩?」
「無華先輩」
あぁ~っと私はうなずきテレポートからチームルームへと向かった。到着するともうほとんどの人が集まっていてどうやら私たち待ちだった様子
「やっとうちのマスターとマネージャーがお出ましですか」
「・・・・・・苦戦?」
私は首を横に振りチームツリーの元へと向かった。一応私の中ではここがチームマスターの立つ場所という感じなのでチームでイベントをする際にここに立つことがほとんど。
「今日は瑠絵ちゃんとねおんちゃんの歓迎会だね!今日はそうだなぁ・・・・」
「メルア?カーネルは?」
カーネル、うちのもう一人のマネージャー。基本どこかに出かけていて、あらゆる情報や素材を持ってくるがチームには時折にしか帰ってこない。
「いつも通りでしょ?」
「そうか、あいつも巻き込まれてなければいいんだがな?ほらっ」
七味が私に向かって何かを投げてきた。それはジュースの缶だった。ってこれでなに・・・・あ
「缶蹴りね?良いアイデアじゃない七味?」
「そりゃあどうも」
「・・・・まあ付き合うか」
「るっちぃ?缶蹴りだって!おもしろそう!!」
「ねおんちゃんやるなら私もやる」
「童心に帰る・・缶蹴りですね~やりましょ?」
「全員参加ですね、じゃあ鬼はそこのリリーパさんで」
急に指名される七味、着ぐるみを着てても驚きを隠せないが、ため息を一つつき右手をあげた。私は手元の缶を置いて軽く息を吸った。
「よ~し、始めるわよ~!じゃあ私缶蹴るわね?いくわよ~」
「・・・・!?ばっマスター」
無華の止める声に私は気づかず思いっきり空高く缶を蹴った。次の瞬間とてつもない轟音とともに衝撃波を発し缶は弾丸のごとく空へ突き抜けていった。缶は回転しながら船の天井を容易く貫き宇宙空間へと飛び立っていった。そして
『緊急警報発令!!アークスシップ内部から何者かの攻撃を感知!アークス各員は至急、第2戦闘配置に
ついてください!!』
響き渡る警告音、私の頭は真っ白になりフリーズ、
「・・・・・マスター」
「これは・・・本当にまずいかもしれないわね・・・・」
早急に私と無華そして七味がアークスのお偉いさんに謝りに行き必死の謝罪の末始末書と天井の修理で済まされた。
「私・・・なんでこんなおかしなことになったのかしら・・・・」
「・・・・・無能のせい」
「あぁ・・・今回の件は否定しない」
私のせいなのか?これ・・・・そう思いながら私たち3人は船の天井をせっせと直していったのだった。