ソードアートオンライン 〜紫の少年と紫の少女〜   作:フラっぴー

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テストが忙しくてなかなか投稿できませんでした。
それでは本編どうぞ


第1話 ≪はじまり≫

「はあああ!!」

 

ザシュ!!

 

「やあああ!!」

 

 

ザシュ!!

 

 

ユウキとパーティーを組んだシュンは、今フィールドに出ていた。

 

 

「やあー戦った戦ったー」

 

 

「中々やるじゃんユウキ」

 

 

「いやーボク体を動かすのが大好きだからさー

ついたのしくなっちゃって」

 

 

ぐぉー!!

 

だいじょうぶかクライン‥…

 

 

「向こうが騒がしいな」

 

「ボクたちがさっき倒したフレンジーボアに苦戦してるみたいだね」

 

シュンたちが戦っていたモンスター、フレンジーボアはこのアインクラッドの中で一番弱いのでシュンたちは苦戦せずに倒すことができた。

けど、クラインと呼ばれていた人はかなり苦戦しているようだった。

 

 

シュンは何か思い出したようにユウキに聞いた。

 

 

 

「そういえばユウキ。なんで俺にパーティーを組もうって言ってきたんだ?」

 

 

「うーん。そういえばなんでなんだろ。」

 

 

「はあ?」

 

 

「なんか、この人とパーティー組んだら楽しいと思ったから、声をかけたんだと思う」

 

 

「俺、人生が退屈に思ってるやつだぞ」

 

シュンは人生が退屈に思ってる人間だから、人からは楽しいことは一切無いと思われている。

だから、楽しいと思われたのは初めてだった。

 

 

「そうかなぁ。全然そういう風に見えないけど。」

 

 

「まあ、その話はもういいか。ん?もうこんな時間か。」

 

 

「あ、ほんとだ。楽しいことをしていると時間が過ぎるのがあっという間だね」

 

 

「どうする?もう少し狩りを続けるか?」

 

 

「ゴメン。ボクそろそろご飯を食べる時間だから一回落ちるよ」

 

 

「そうか。俺はもう少し狩りを続けるよ。じゃあまたな」

 

 

「うん。ええーとログアウトのやり方は確か設定の…

あれ?」

 

 

「どうした?」

 

 

「ログアウトボタンがないんだよ」

 

 

「はあ?そんなわけないだろ。‥‥…本当だ。ない。」

 

 

ログアウトボタンがなければログアウトすることができない。

つまり現実の世界に帰ることができなくなるのだ

この不具合はプレイヤーたちにとって最悪の状態なのである。

 

 

シュンたちがパニックになっていると、突然大鐘が鳴る音が聞こえた。それと同時に二人の体は光に包まれた。

 

 

「うわわわ!?なにこれ!?」

 

 

「ユウキ!?なんだこれ!?」

 

そして二人ははじまりの街の広場に強制転移された。

 

 

「ユウキ。だいじょうぶか。」

 

「うん。いきなりどうしたんだろう」

 

 

はじまりの街にはシュンとユウキ以外のプレイヤーがいた。

その中には「はやくログアウトさせてくれ」や「何かのイベントか?」などと言っている人たちがいた。

その時、

 

 

「おい!?上を見ろ!?」

 

 

それにつられて全員上を見た

すると、天上から液体のようなものが流れてきてそれが一つの形になった。

 

 

【プレイヤーの諸君。私の世界へようこそ。』

 

 

「どういうことだ?」

 

 

『諸君たちのメニュー画面にログアウトボタンがないのはわかるかな。これは不具合ではない。繰り返す、これは不具合ではない。これがソードアートオンライン本来の仕様だ。この世界から出る方法はただ一つ。このゲームをクリアすることだ。後、君たちのヒットポイントが0になった瞬間、ナーヴギアが一瞬で君たちの脳を破壊する。』

 

 

『君達のアイテムストレージにプレゼントを送った。これでソードアートオンラインのチュートリアルを終了する』

 

 

「ふざけるな!?こんな状況でのんきにゲームなんかできるかよ!?」

 

「帰して!?このあと約束があるの!?」

 

「いやあああ!?」

 

 

周りはすでにパニック状態だった。

その時誰かが、

 

「皆、落ち着くんだ。さっきGMがプレゼントを送ったと言っていた。一度そのアイテムを見てみよう。」

 

シュンはすぐにアイテムをみた。その中には『手鏡』と書かれたアイテムが入っていた。

 

 

「手鏡?」

 

すると突然プレイヤーの体が光に包まれた

目を開けると何の変化もないように見えた。

けど、手鏡を見た瞬間プレイヤー全員が驚いたように叫んだ。

 

 

「これは。現実の俺の顔!」

 

「何だったの今の?」

 

「!? ユウキ!?だいじょうぶ……か…?」

 

「ん?君は誰?あれ。これは現実のボクの顔?」

 

 

シュンは絶句していた。ユウキがいた場所を見れば美少女がいたからだった。

 

「君はユウキなのか?」

 

「?そうだけど…なんでボク名前知ってるの?もしかして…君はシュンなの!?」

 

 

「ああ。一体どういうことなんだ?」

 

 

「あれじゃないかな。ほら、初めてナーヴギアをかぶった時に体のあちこちを触ったじゃん。それじゃないかな」

 

 

「なるほど」

 

 

 

現実の顔のタネはわかった。けど、現状はなにも変わらないままだった。

 

 

 

「ねぇシュン……。ボクたち、本当に現実の世界に帰れないのかな。このまま死んじゃうのかな」

 

 

ユウキは震えていた。自分がいつ死ぬかわからない世界に取り残され、頭の中が混乱していた。

そんなユウキをみて、シュンはユウキを建物の影に連れて行った。

 

 

「ユウキ。俺はこれからこの世界を生き残るために次の街へ行く。

お前はどうする?」

 

 

「ボクは……ボクはシュンに着いて行くよ」

 

 

「本当にいいのか。死ぬかもしれないぞ」

 

 

「それは街の中でも同じだよ。それだったらボクはシュンと一緒にいたい」

 

 

「ユウキ……わかった。じゃあ今日はもう遅いから明日に出発しよう」

 

 

「わかったよ。改めてよろしくね、シュン」

 

 

「ああ。よろしくな」

 

 

この日からシュンは誓った

何としてでもこの世界を生き残ることと。

どんなことがあってもユウキを守り、現実の世界に帰すことを。

 

 

 




キリトとクラインはシュンの前に出てきませんでした。
次回ぐらいにキリトを登場させようと思います。

第2話をお楽しみに

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