我が名はスカサハ、影の国の女王哉   作:Marydoll

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スカサハ憑依物
異様にメンタルが弱いのは仕様
後で、ガールズラブっぽくなるけど、それでも良いなら


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影の国の動乱編
孤独、未だ痛み


影の国の女王と言われれば、その多くは武勇の誉れでもって説明されるのが常である。

程度の差はあれど、万人が彼女を強者として語り、一度たりとも見たことがないはずの女に夢想し、その武功を褒め讃える。

影の国とは、今や人世には属さない幽世を漂う、何千年と続く、神話の建造物である。命あるものが行くには余りにも困難な道程が待ち構え、それを試練とする武者達の目指す一つの領域であった。幽世にありながらも人世と繋がるその有り様は、未だその時代に有り余る神秘が満ち溢れていたことの、ある意味での証左でもある。

そんな国を支配する女王の名はスカサハ。

曰く、不死の魔女。

神をも多く討ち果たし、それ故に死すら奪われた武芸者の極みたる女。

彼女は、誉れある死者たちを迎え入れては軍勢と成し、そうやって多くの弟子を有していた。彼女に師事を仰げば、その多くが大成し、強者となって名を馳せた。そして、それと同時にスカサハという女の名も、限りなく広く知れ渡っていったのだ。

そんな噂を聞きつけ、多くの者が喜び勇んで影の国を訪れようとしてーー死んでいった。

生者を引き込まんとする広大な平野を走り抜け、暗闇の森を抜け、世にも悍ましい魔物が跋扈する大海を渡ることで、ようやくと影の国のある島まで辿り着ける。さらには神であっても生半であれば易くは通れないであろう七つの硬い城壁を超え、スカサハの居城のすぐ側に(・・・・・・・・・・・・)生息するあまりにも強大に過ぎる魔物と蛇の群れを物ともせずに影の国の門を叩いた者のみが、その輝かしい栄華の約束を手に入れることが出来るのだ。積み重なった屍の数は数え切れず、誰に弔われることもなく風の前の塵と化す。資格なきものには報いを、そうでなければこの城までーー

しかし、幾ら何でも困難極まりないのでは? とそう問われれば、その試練が作られた背景には、スカサハの手が回らなくなってきたという事情もあったのである。只でさえ100近くの弟子を師事するというのに、次から次へと人はやってくる。その上、そうしてやって来た大半が1日と持たずに去っていく。嫌気が差したと言われれば、確かにその通りであろうか。そんな事態があったが故に、スカサハは弟子を選別するための試練を、こうやって用意したのだった。

もっとも、それ以来一人として師事を願うものが訪れてこないため、魔女も魔女で酷く困り果てたと言う。

ーーと、こんな風に影の国の女王のことを語れば、幾らかの語弊や誤解が生まれてしまうだろうか。

ここまで素晴らしき栄光を聞けば、誰もがスカサハの凜とした鋼のような精神か、或いは静謐なる水面のような精神を想起することだろう。

しかしそれこそは大きな誤りであった。

数々の伝説は、確かに全て事実かそれに準ずるものであるーーが、そのどれもが本質ではなかった(・・・・・・・・)のだ。

これは影の国の女王、スカサハの物語である。

けれど、その物語の本来の趣旨を極々簡単に、分かり易く説明するというのならば、そうーー

そう、これは。

一人の女の努力によって結ばれる、小さな恋の物語である。

 

 

 

 

紅に妖しく光る髪が、その背を追いながら揺れていた。肩を揺らしながら、今にもすれ違う者共もを喰い千切ってしまうのではないかというほどの刃のような雰囲気を纏いながら城の廊下を早足で歩く。

影の国の女王、スカサハ。

体のラインを余すことなく曝け出す、蠱惑的な戦武装。冷たいようで、しかし万物を抱く母親のような柔らかな面立ちは、けれど戦に臨むのではないかというほどに引き締まっている。

そんなスカサハに、語りかける声が一人分。

 

『今日は機嫌が悪そうね』

「……ああ、うん。今日は何か大きなことが起こる予感がするんだ。気張り過ぎているのかも知れないがな」

道を行く間にすれ違うものの中で、スカサハに話しかけたものはいなかった。野生の猛虎が街を闊歩しているかのような緊張感が張り詰める中でそのような行為に踏み切れる勇気を持つものは、残念ながらこの場には存在しない。ならば、一体何者なのだろうかーー

 

『また夢を見たの?』

「ああ、見たよ。判断し難いが、中々に骨の折れそうな夢だった」

 

声の彼女は(愛らしいその声音から勝手に想像して)、己のことを聖なる泉の妖精であると言った。曰く、名前はマブ。もう共に過ごして長くなるその妖精のことは、スカサハもあまり気にしなくなっていた。自分の頭の中だけで聞こえる声を、ついに老衰して幻聴まで起こるようになったのかと嘆いたような過去は、もちろんスカサハもなかったことにしている。

彼女、マブの言う夢とはつまりスカサハの見る未来視、予知夢のことである。何か重大な事態が発生する前日には、必ずといってスカサハは未来の夢を見ていた。それが功を奏したことは多く、今では有用な能力の一つであるとスカサハ自身考えている。

 

『ふーん。どんな夢?』

「知りたいか?」

『ふふ、もちろんっ。貴方の事は全部知りたいわ、スカサハ?』

「んん、それは少し、困ってしまう」

 

(じゃ)れ合うようなやり取りは、スカサハがマブに良く心を許していることを教えてくれる。長い付き合いになる同性であるマブは、スカサハにとって気の合う女友達のようなものであった。例えその姿を見ることが出来なくても、スカサハはそれを構いはしなかった。

マブのくすくすという微笑に、スカサハも少しだけ糸が解れたように歩調を遅めた。なんだか、夢で見た未来が、それほどまでに危険視する必要があるとも思えなくなったのだ。その調子でスカサハは立ち止まり、窓から外を眺める。

 

「……今日」

『うん』

 

窓から、どこか遠いところを夢想するように目を細め、スカサハは重た気に言った。先までの愉快な感覚は影も形もなく、重鈍な嵐の気配を感じる。

その神妙そうなスカサハに、マブも小さな頷きだけで返答する。

 

「影の国の門が壊される」

『それは……どうして?』

「分からない。けれど、予知夢がそこのみを映したということは……」

 

スカサハは一息ついて、それからガラスの奥に見える黒い雷雲を睨みつけた。不吉な様相をするそれらが、なんだか疎ましく感じられた。

言葉を途絶えたスカサハのそれをマブが引き継ぐ。

 

『大事なのは門が壊されたことか、それを行った誰かそのものであるということ?』

「恐らくは」

『………………』

「心配するな。私は……負けないさ」

『…………ええ。それは全然、心配してないのわかってる』

 

なにか思案気なマヴの様子に、スカサハは内心首を捻る。一体どうしたことだろうか。

また歩みを再開しながら、スカサハは彼女の次の言葉を待った。

 

『………………ふふふ、なーるほど』

「? 何か言ったか?」

『いいえ、なあんにも。だけど、それほど警戒する必要はないと思うわ、今のところ……だけれど、ね』

「そうか……まあ、お前がそう言うならば、そうなのだろうな」

マヴの言葉もあって、スカサハは密かにほうと深い息を吐き出した。気張りすぎという自己評価は存外に的を得ていたようだった。理解しがたい夢を見たのは、長くこの能力を利用してきて今朝が初めてのことであった。それに、今回のものはとても短い。多少不安になるのも致し方のないことであろう。けれど、マブの言葉と夢の内容を照らし合わせれば、やはり心配しすぎなのだろうか。

自身を納得させるように二、三度頷いて、スカサハは門へと向かうために城の正面扉を使用人達に開かせる。

先から胸中で鳴り響いて収まらない、胸騒ぎから耳を逸らして。

 

 

 

 

スカサハにとってオイフェは、愛らしい妹であると同時に、どうしようもなく愛おしい一人の女性であった。

自分とは違って、一人で多くのものを背負い、数多の雨風に晒され、それでも散ることない麗しの花。オイフェは、スカサハにとっての代え難き憧憬であったのだ。

どんな日も、眠ってしまえば夢を見る。既に人の身を逸脱し、睡眠など必要としないはずのその身体は、けれどスカサハを酷く熱心に暗がりの中に誘き寄せた。そうやって、肌を舐めるような夢は、温かくて掛け替えのないあの頃へとスカサハを誘き寄せる。

彼女は、夢の中でスカサハにこう問い掛ける。

 

「泣きたいのならば、泣けばいいだろう」

なんてずるい人なのだろう。スカサハは、その言葉にこそ涙を流しそうになる。

そんなスカサハの様子に顔を顰めて、けれどもオイフェは目を逸らしたりはしなかった。まるで彼女自身を責めるように手を強く握りしめ、暫くしてから力を緩める。

 

「何故そうまでして傷つくことを恐れる? お前は……」

「ダメだよ」

 

スカサハは意を決したと哀しげに伏せていた顔を上げて、オイフェに言う。逃げてはいけない。涙を流したりは、決して出来ない。

何故なら彼女は……

 

「私は、強くならなければいけない」「………………」

「だって、私はスカサハ」

 

いつか、影の国を支配する、女王となる者。

 

「だから、私は逃げてはいけないの」

「……莫迦が。立ち止まることは、悪ではないだろう」

「だけど、停滞は罪になる」

 

悪だけが、全ての罪を証明する手段ではないのだ。いつか、そうこの身体はいつか生者の理を超越して、死者にもなれない中途半端なものになってしまう。その時、スカサハは本当に立ち止まらずに、歩み続けることができるのだろうか。

孤独に侵されてしまうことは、ないのだろうか。

 

「流されるのもまた力だ。真に弱き者は、流れに乗ることすら出来ないのだから」

けれど、それは強さではない。スカサハは否定する。力があることは、決して進歩を証明するすべてではないだろう。

彼女は、オイフェははあと息を吐いた。仕掛けられた罠であったかのように極限まで伸ばされていた糸は、絡まることもなく朽ちて消えてしまった。オイフェの溜め息は白く空気を濁らせて、無為に消えていく。寒さは、傷みをも凍らせるのだろうかーー否。傷みなど感じていない、痛みなどを背負ったりなんてしていない。スカサハは舌を強く噛む。

そんな様子を見て、オイフェはとても傷ついたような、或いは安心するような面持ちで憮然と言う。

 

「その強がりは、相変わらずだな。釣り合っていない身の丈は、いつか身を滅ぼすぞ、スカサハ」

それは……分かっていることだ。だからこそスカサハは闘っているのだ。どんな苦難をも乗り越えられるように、必死なのだ。罪を赦さない罰さえも、強さを厭わない弱い心根さえも、すべてを悉く超越して、スカサハは死の国を治めるのだ。

だから……

もう、なにも言わないでーー

 

「……………………」

辛いのだ。

痛いのだ。

そうやって自身の未熟を問われるのは。まるで責められているかのように感じてしまうのだ。オイフェにそのようなつもりがないことは、スカサハにも分かっていた。けれど、そうではない。スカサハが本当に許せないのは、そんな彼女の優しささえも逃げるための言い訳にしてしまいそうな自分が、すぐ近く、けれど余りにも遠い何処かで泣いている気配が、ずっと忘れられない自分自身なのだ。

親とはぐれ、道を違えてしまったことを涙するように、スカサハはオイフェを見つめる。それは懇願であり、信念でありーーけれどオイフェにとっては、ただ寒さに震える孤児の慟哭にしか聞こえない。

 

「…………………………馬鹿者が」

 

ーーありがとう。

スカサハは、とても嬉しそうに笑った。

 

……ねえ、オイフェ?

 

 

 

 

その広大で寂寞の極みを体現した平原を目にした時、クー・フーリンはおもわずと漏らした。

なんだこれは?

草木は縮れて枯れ果て、目に見えるだけで幾つも白骨化した骸が散乱している。濃厚な死の気配が、その地に蔓延る悪辣な死霊たちの存在を刻々と知らしめてくる。常人ならば、それを見せるだけで死に至らしめるだろう。成る程、最初の試練にしては困難過ぎると思われても、分からなくもない。無理して理解しようとすれば、だが。

 

「んだよ……この程度か(・・・・・)?」

 

その場に人が居ればブラック過ぎる冗談の類かと勘違いするかもしれない。そうでなければ、ただの気狂いと判断するだろう衝撃の台詞である。しかし、彼にそのような言葉は通用しない。

何故なら彼の名はクー・フーリン。彼は炎神の子であるのだから。

 

「まあ、これが試練だって言うなら超えてやるさ」

 

クー・フーリンはけらけらと笑う。それから身体をほぐすようにしながら準備運動を始める。

一通り身体中をめぐって、そして全身を小さく引き絞ったーー瞬間。

空気が大きく引き裂かれた(・・・・・・)

超大な弾丸が通り抜けたのかとでも言わんばかりの破裂音が、物静かな暗闇の世界を打ち壊した。

もちろん、何かしらの武器が用いられたわけではない。

それはただクー・フーリンが一歩目を踏み出した音(・・・・・・・・・・)であった。

そうやって世界を一周してしまうのではないのか、そう思えるような平野を十歩目にして渡り切り、その調子で深い闇の森林さえも突き抜けたーー

ところで、はたと立ち止まる。

生者を死の世界まで招き入れる平野を越えれば、次にあるのは空をも呑みこむような海、海、海。

 

「はん、まあ妥当なところか? 平野、森、海ーーじゃあ次は何だ?」

 

クー・フーリンは、余裕に溢れる笑顔でまた、身体にぐうっと力を込め始めたーー

 

 

 

 

スカサハは、使用人たちを後ろに下げて、開け放たれた門の真ん中で仁王立ちしていた。一切のブレもなく数時間、その場に直立し続けていた。しかし、幾らかの間隔を持って何度かその身体がぶるりと震える。苛立ちか焦りが、それとも恐怖かーースカサハは僅かに顰められた顔で、遥か遠方を睨みつける。

門番たちは、内心酷く恐れ戦いていた。かのスカサハをして、ここまで気を揉む事案が起こっていることに恐怖を感じていた。しかし、だからこそ疑問も残る。敵襲ならば、理解出来る。だが、その割には抗争に入る準備は為されない。それが従者たちの困惑を助長していた。

 

「……………………」

『すごいね、あれ(・・)

「…………ああ、そうだな」

 

たった今、海の上を(・・・・)疾走する男を二人で眺めながら神妙に言う。成る程、予知夢はこのことだったのか、マブはスカサハにそう言った。けれどスカサハは違う意味でその出来事を恐怖していた。

ーーそうか、今日だったのか。

急激な運命の流転を確信して、スカサハは目を閉ざした。あの調子でいけば、ものの数分でこの場に辿り着くだろう。その時、スカサハはいったいどうすれば良い?

ある意味では、これがスカサハという女の、最大の存在意義であると言える。そして、スカサハもこの時のために今まで苦痛と苦難をその身に受けてきたのだ。どれ程の痛みにも、傷にも、臆しながらも屈することは決してないままに。

クー・フーリンという英雄を、育てる為に、今まで生きてきた。

 

「…………全員、下がっていろ」

『…………どうするの?』

 

どうする?

決まっている、示すのだ我が決意を。何よりも、その恩恵を授けねばならない男が、それで満足できるかどうかを知る為に。

スカサハは瞳を固く閉じて、右手の指ををこめかみの辺りで擦り合わせる。そしてそのまま大きく横に開かれた腕、その先には悍ましく赫色に照り輝く長槍。その尋常ならざる気配に、後ろに下がった使用人たちは、二歩三歩とさらに後ずさる。

 

「来い。私は……私は、ここに居るぞ」

 

 

 

 

 

大地全体を覆い尽くす黒を薙ぎ払いながら、クー・フーリンは全速力(・・・)で進行していた。振り払われた腕が、生物らしきものの肉体を破砕する音を立て続けに鳴らしていた。

海を文字通り渡ってきたクー・フーリンが、海辺に足を付けた瞬間に、それらは万軍を成して襲い掛かってきた。

彼らは人ならざる者共。人の身を超越していながら、かねてより影の国の女王に隷属する供奉たち。

初撃は、空から。

蜂のような図体の襲撃者を、まさしく羽虫を払うかのように振り払った。それから、真っ黒に染まっていた視界が開かれる。なんと、無造作に振るわれたその左腕が、空から覆い尽くす魔なる者を消滅させた(・・・・・)のだ!

クー・フーリンは一撃にして千近くの魔物を滅ぼしてから、ぽつりと漏らした。

 

「ちっ、失敗した(・・・・)

 

その言葉通り、面倒そうに端正な顔が顰められた。後ろで縛られた青い髪が、風に揺られたーーつい先ほどまで無風であったはずの場所で。感じた気配にクー・フーリンは全力で前方に(・・・)躍り出た!

そうやって彼此数分の時間、幾百万の魔物共を薙ぎ払いながら駆け抜ける、目の端に映った開かれた門に向かって。

見えた光明ににやと凶暴な笑みを深めて、駆け出すーー瞬間。

目が、合った。

クー・フーリンは、時間が止まってしまったような感覚に襲われた。背筋に冷たいものが走り抜ける。

なんだ、あれは?

炎神の子クー・フーリンをして思う。あれには勝てない。

地力ならば、或いは同等か上回っているだろう。神の血を引くクー・フーリンの潜在能力はあまりにも広く深い。だが、それでも勝てない。彼は確信してしまった。己の敗北を、そしてあの女が何者であるのかを。

魔物を蹴散らす勢いそのままに、クー・フーリンは女の横を通り抜けて城内に駆け込んだ。急停止によって巻き上がった粉塵と暴風が、宮中の庭に襲いかかる。使用人は必死にその場に留まろうと足を踏みしめる。敵襲か?

おもわずとそう思う。

 

「……………………」

『…………』

 

豪快な着地(・・)の状態のまま片膝をついていたクー・フーリンは、ゆっくりと顔を上げる。図らずも、首を垂れるような姿になっていたことを、気付いていながら気付かぬふりをして。

睨み合うこと数十秒。

先に動いたのはスカサハの方。

ゆっくりとクー・フーリンの目の前まで近付いて、立ち止まる。彼の姿を見下ろしながら、片眉を吊り上げて言う。

 

「貴様、名は?」

「クー・フーリン」

「我が師事を仰ぐか?」

「応」

「覚悟はあるのか?」

「応」

スカサハは目を閉じて、しばらくの間口を閉ざした。どこか迷っているかのような姿に、クー・フーリンもどうかしたかと思う。心配はしていなかった。しかしマブは違う。何度か声をかけるが、それでもスカサハは答えなかった。

それから長い時間をかけて己の中のあらゆる感情を押し殺して、重々しく目を開き、スカサハは言った。

 

「お前は……私を認めるか?」

「……………」

 

小さく目を見開き、クー・フーリンは思わずと笑った。けらけらとした快活な声であった。

クー・フーリンは言った。

 

「認めよう。アンタは俺の師だよ、師匠」




改稿の理由は活動報告にあるので、読んでおいてください
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