もう一つの箱庭物語 『更新停止 リメイク予定』 作:煌酒ロード
「あーあ・・・暇だなぁ・・・」
この世界は退屈だ。特にアイツが死んでから。そう思いながらヘッドフォンで音楽を聴く。そしてもう一度空を見上げ、
「黒点発見・・・太陽が氷河期に入りつつあるって言うのは本当なのかもな・・・ま、だから何だっつー話だが」
ヘッドフォンを外すと川の対岸で気の弱そうな少年を虐める男共の声が聞こえるが、
「アホくさ・・・」
それを無視し、俺は立ち上がる。この時間は自分と同じ年頃の子供達は学校に行って勉学に勤しんでいる頃だろうが、自分は学校に行く義理などなければ、くだらない考えを押し付けてくる学校という組織にわざわざ行く必要も無い。かといって家である孤児院に帰る必要も無い。というかガキ共の相手は面倒くさい。
「・・・あん?」
その時目の前に飛んできた紙飛行機が
「何だこりゃ?紙飛行機のプロでもいんのかねぇ?」
愉しそうに、心底愉しそうに彼は『逆廻十六夜様』と書かれた封書を手に、
少年、逆廻十六夜は愉しそうに笑った。
side ?
下らない。お爺様ですらあの通りだ。財閥を作り上げ、一代で富をなし、その発言力の強さから財閥の後ろ盾とまで称されたお爺様。しかしそんなお爺様ですら自分に逆らう事はしなかった。
曰く、久遠家のお嬢様が口にすることは本当になる。
これは紛れもない事実だ。勿論
「それにしても暑いわね・・・どうにかならないのかしら・・・」
まあ夏だし暑いのもしょうがないかと考え、机に目を向けると、
瞬間的に窓を振り返り鍵がかかっている事を確認する。そして飲み物を運んで来たメイドに聞くと、この部屋に入ったものはいないと言う。
「誰だか知らないけど、密室投書とはやってくれるわね」
少女は愉しそうに、封を切った。
飛鳥 side out
? side in
雨は嫌いだ。思い出してしまうから、あの日の事を。私は雨降りしきる中、とある場所へ向かう。ついたのは墓地。
「聞いてください、今日はこんな事がありました・・・」
少女はおもむろに話し出す。誰に語りかける訳でもなく。独り言のようにポツポツと。それが全て終わった後、少女は踵を返し墓場を去る。しかしその時、目の前に封筒が落ちてくる。
「私宛で・・・差出人の名前はありませんね・・・」
『春日部耀様』とだけ書かれた封書には差出人の名前も無ければ切手も無く。明らかに正規の手段で出されたものでは無かった。空から降ってくる時点でおかしいのだが。
「何にせよ、私宛なら開けても問題ないですよね」
何のためらいもな封を切り手紙を読む。
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。
そのギフトを試すことを望むのならば、
己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、
我らの〝箱庭〟に来られたし』
直後、視界が暗転したかと思うと上空に投げ出された。
そして三人は同時に思う
退屈な日々が終わりを告げると
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