艦隊これくしょん -本当に何も知らない提督-   作:7seven

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3000UAありがとうございます!
出撃と遠征の話してると、超絶大食らい部隊の4-5ウッ頭がッ!ってなります。5連敗して編成を変えて資材はなかったことにしました。
そんなこんなで、3話目にしてやっと1日の出撃と遠征が終わります。
それでは本編どうぞ。


01-08 投錨

臨時連合艦隊が投錨した。

抜錨、投錨というのは船が出港する、帰港することらしい。船の()()()のことを錨と書くらしく、それを抜いて船に引き上げると、船を引きとめるものがないので出港でき、下ろす(投げる)と船を引きとめることができて乗員が船から降りられると佐伯さんが教えてくれた。なるほど。

 

「ヘーイテートクゥ。臨時連合艦隊、帰投したネー」

「ああ、みんなお疲れさま。金剛、暁、報告を頼む」

 

暁さんから受けた報告は、通信で聞いていたとおりの内容だった。

あ、ちなみに呉五駆の旗艦は暁さんだそうだ。もともと呉五駆の4人、暁型4姉妹は暁さんが長女ということもあって、それで暁さんに旗艦を任せているとか。

 

「今度はワタシが報告しマース。ヒトゼロヨンキュー、2-3航路上でワタシたち臨時艦隊と呉五駆、そして呉五駆の護衛する輸送船と合流したネー。それから瑞鶴旗下第四航空部隊の偵察機を発艦しマシタ。すぐに大型艦は見つかったヨ」

 

 

***

 

 

『空母瑞鶴より、旗艦金剛に報告!』

「オーウ、見つかりまシタかー?」

 

テイトクの指示で、ワタシと榛名、そして鈴谷、熊野、翔鶴、瑞鶴は臨時艦隊を組んで、呉五駆のサポートに来てるネー。

なんデモ、遠方4時の方向に大型艦艇の反応があったらしいデース。それを敵影と判断したテイトクは、高速艦のワタシたちを派遣したヨー。

……まあ、翔鶴たちの34ノットの超高速は、ワタシたちがいるとなかなか発揮できてナイけど、仕方ないネー。

 

『瑞鶴旗下の彩雲部隊、4時の方向に軍艦ではなさそうな大型船を発見。砲門もなく、カタパルトもありません』

「What? 軍艦じゃナイ?」

『彩雲の高度を下げ、もう少し詳細なことを調べてみるわね』

「お願いしマース」

 

軍艦じゃナイ?

そりゃあ確かに、ここの航路は随分前から呉鎮と、その傘下の泊地の提督や艦娘で深海棲艦から奪還シテ、守っていマース。輸送船の往来も少なくないネー。

けど、このrouteは呉鎮の管理下。呉鎮の許可なくここを通れる船は、呉鎮傘下の各泊地に所属する艦娘か、呉鎮と同規模の鎮守府の艦娘ダケ……。輸送船や貿易船はあらかじめ通るrouteを管理する鎮守府か海軍本部に連絡を入れることが義務付けられてるはずデス。

 

『空母瑞鶴より、旗艦金剛に報告。例の大型船、どうやら輸送船みたい。どうする?』

「輸送船?」

『うん。でも変ね、結構鈍足なのよ。今目測で10ノット切るぐらい』

「10ノット? 随分ゆっくりネー」

 

通常状態で10ノットはまずありえないネー。機関部に異常の出た輸送船? でもテートクは今護衛してる輸送船以外に輸送船がいるなんて話しなかったネ。

 

『あっ! 白旗振ってるらしいわ、HELPの文字も見えたみたい』

「Help? ンー……榛名、響、聞こえマスカ? 瑞鶴旗下の彩雲が大型艦影発見、それの正体追求のために2人でその船の近くまで見てきてほしいネ。瑞鶴は直掩を15機、飛ばシテ」

『榛名、了解です』

『響、了解』

『瑞鶴、了解!』

 

榛名と響が隊列から離れテ、その上をついていく直掩の紫電改二。

Helpを出すってことは、白旗ってことは、これはつまり……。

 

 

***

 

 

「で。結果がこれと」

「イエス。密輸入の犯人だったヨ」

 

暁さんのレーダーにひっかかってしまったのは、機関部に異常が発生して漂流するしかなくなったという密輸入集団だったらしい。

詳細な調べは海軍本部と日本の警察で行うそうで、既に通報済みだから、とりあえずもうすぐ警察が来る。

 

「その他には特に変わったことは起きなかった?」

「問題なかったネ。護衛の報酬は呉五駆に積んで持って帰って、今はもう資材庫に運んだヨ」

「そうか。それじゃあご苦労様、少し早いが今日はゆっくり休んでくれ」

 

敬礼をした金剛と暁は執務室から出て行く。

現在15時のおやつ時。佐伯さんはこっそりと何かチケットを2人に渡していた。

 

「佐伯さんもお疲れさまです。あの、さっき渡した紙は……?」

「ああ、うちの酒保でアイスと交換できる券だよ。今回はイレギュラーがあったけど、それに落ち着いて対処できたご褒美と、オフの日なのに突然出撃させたお詫びのね」

 

アイス。確かに甘いものが好きな若い女の子たちなら大喜びのご褒美だ。

どんなアイスなんだろうか。おいしいなら是非一度食べてみたいところだ。

 

「さて。那珂たちのほうも、問題なしと報告が入っているし、我々は今日の臨時連合艦隊を教材に、勉強することとしよう。叢雲も、今日お前が不用意なことを言う度にずっと頭を抱えていたからな。このままじゃ置けん」

 

執務室にはさっきまではなかったはずのホワイトボードがいつの間にか出現しており、マーカーを手に取った佐伯さんは鬼畜教師よろしく、その真っ赤な唇を歪めたのであった……。

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