ゾルディック家の名前についてですが、この話では適応外ということで、許してください。しりとりとか真ん中が『る』とかで名前考えるのは……大変なので。
1話を出してるからっていうのが大きい理由。
みんなのオヤツの時間。つまり、三時の時間。
そろそろ、お腹が空いてきたなとお腹をさすってみるとグーと音がなる。タイミングが良さすぎやしないか?
「腹減ったー!!」
目覚めたのは一昨日の夜。そこから昨日、今日となにも食べていない状況だ。断食なんてしてませんし、するつもりもありません。悟りを開くわけでもありません。
「腹減った腹減ったぁあ!!」
なんとなく、部屋中をゴロゴロと回転して移動してみても、お腹は空くばかり。うん、動いたら、そりゃもっとエネルギー消費するよね。馬鹿なんじゃねーの?まぁ、俺のことですが…
そんなこんなで何かに集中しようと近くにあった本を手に取り、パラパラとページをめくった時、コンコンというドアを叩く音が聞こえた。ここは、トイレではありませーん。三回叩こうね。みんなも、校長室に行ったりする時は三回叩くんだよ。あえて、二回叩いている奴は面白いから放置で。
「入ってもいぃ?」
「どうぞ」
とても、可愛らしい声がドア越しに聞こえ、それに和ませられながらも返事を返す。どうだ、うちの弟(兄)は可愛いだろう? (注意 そういう趣味はない)。ドアをゆっくりと開けてヒョコっと顔を出すキルアを手招きしてこちらに呼び寄せる。……速っ!! え? 一瞬で5メートル程の距離を移動してきたんですけど!? ゾルディック家、怖い。
「いるみにぃも出てきなよ!」
「あれ?バレてた?キルは上達が早いね」
いたんかい! 心臓に悪いから、一般ピーポーを舐めんじゃねぇ。ここは魔の巣窟。そこに足を踏み入れたら終わり。もう、足を踏み入れテーラ。
「今日は、キルとエミの為にお菓子を持ってきたんだ」
「いるみにぃ、それほんとう?」
「(やった!!まじ、イルミさん最高)」
「でも、毒が入ってるから一応訓練の一環ね」
おう……一瞬でも期待した俺が悪かった。
食べ物になんてことしてくれてんだ。そこになおれ、慈悲はない。だが、その前に死ぬ確定。私、毒なんて食べたことありませんことよ。
「そんなに怖がらなくても大丈夫。ほら、エミ食べてみなよ」
「ガクガクブルブル」
いま、人間不信。
恐怖により、1ターン一休み。
タッタカター♪
回復成功。
だが死ぬ確率、八十パーセント。
神は言っている。「ここで死ね」と。
「い、いただきます」
「うん、どうぞ」
威圧が……!
オヤツという名の兵器を手に取り、ジッと見つめる。イルミはイルミで楽しんでいるのか、笑っているようにも見える。おい、バレないとでも思ってんのか、と言ってやりたい。言えないけど……
「………」
………
クッキーから無言のオーラを感じる俺はもう既にどうかしている。そろそろ、病院行った方がいんじゃねーの?
などとクッキーを見つめながら考えていたせいか、キルアが不思議がってチョンチョンと腕を突いてきた。可愛い奴め。
ーーパクッ
意を決して、食べたクッキーは……まぁ、はい。とても美味しかったですよ。毒が入ってるのが嘘みたいに美味しいですね。作り方を教えて欲しい。
「おいしい?」
「えっ? あぁ、うん。おいしい」
取りあえず、素直に感想を言ってみるとキルアは嬉しそうに笑って、頭を撫でてくる。やめい、俺は年上だ。でも、今は年下ぽいから何も言えない。生意気な年下は嫌われる。嫌われたらゾルディック家が攻めて来る。おい、俺の選択肢少なすぎじゃないか?
「よく、できました」
「ありが、と」
よくできました。ってことは毒入りのクッキーをよく食べれました、ってことでいいのかな? キルアに褒められるとか、どんだけ俺の身分は高いんだ。普通なら、切り捨てられて終わりだろーに……?
「…っ!」
突然、奔る痛み。
なるほど、毒は効いてるようです。焼けるように痛いんですけど、これ、大丈夫ですかー? 下手したら、死ぬんですけど…つか、死なない方がおかしんですけど。
「…大丈夫、ほら、深呼吸して」
「ふー、はー」
妹に対するイルミさんはとても優しい。
イルミさんの言うことをきちんと聞いて、深呼吸を始める。全てを、落ち着かせろ。と、全身に命令するような感覚で。
「よし、いい子だ」
「(あざーす)」
一時間して、やっと手の痺れや痛さが和らいできて安堵する。でも……これを毎日続けるらしい。俺は何度、死ねばいいんだ。いい加減にしろって神から言われそう。だから、俺は放置されてんのか(納得)。他の転生者が羨ましいぜ、まったく。
「エミ、取りあえずソレをどうにかしよう」
「ソ…レ?」
俺の額を指差しながらイルミさんが言ってくる。額に何があるというんだ。なんだ? 第三の目とか? 俺は何者なんだよ。開け!第三の目!!とか言ってみたい。でも、キモいから基本的にアウト。
ソレと言われた額に手を持っていき、触ろうとするとーー。
「………え?」
取りあえず、手に何かが刺さりましたーー。
いったぁ!? 何か刺さったけど!? 俺の額はどうなってんや。額がとんがっているとでも言うのだろうか? 笑えない冗談はよせよ。
「イルミ…兄さん。鏡…どこ?」
嫌な予感がして仕方がない。
「そこにある」
指差された場所を見てみると、一つの手鏡が飾ってあった。それを手に取り、自分の顔を写す。
「………」
絶句。
今、精神的ダメージを負っているので話しかけないでください。と背中に紙を貼っておきたい。
キルアと同じ銀髪に、異常な紅い目。顔だけ見たら、やっぱり『ゾルディック家』の子ども。美形だぜ、やったね☆となる。だが、何故だ。額に生えているそのツノは自分が人ではないことを物語っている。
「これ…なんのツノ?」
「鬼のツノだよ。だからこそ、エミは隔離されてたんだ」
ハイ、ソーデスカ。なんて言えるわけねぇ。
なに? なんなの? あっはい、鬼ですねーー分かります。鬼は外、福は内。だから鬼は隔離される。なんだ、答えはわかりきっている。いまなら、『泣いた赤鬼』の赤鬼の気持ちになれる希ガス。
「もう、なにこれぇ。泣けてくる」
「…おれは、えみるのツノ好きだよ?」
「あ、ありがとう」
キルアの優しさが泣けてくる。性格が違いすぎるって? まさか、キルアはもともとこうだったんや。きっと、すべてはゾルディック家のせい。許すまじ。
「そのツノはエミが産まれた時からあったからね。産まれた時、誰もが絶句したよ」
イルミさんが絶句する姿、思い浮かばねぇ。というより、この人ちゃんと感情を表情で表せられるの?キルアを見習いなさい。いっそのこと、俺のことを見習ってもいいのよ?
「そうですか。では……お…私はどうすればいいですか?」
「…敬語なんてどこで習ったの?普通に話せば?」
「いえ、イルミ兄さん。目上の人にはこういう話し方をしろと本で見たので」
「そう?その本はどれ?」
「ソレです」
適当に指差した本。それをイルミさんは持ち上げてクルクルと手で弄ぶ。クルクルークルクル、目が回るぅ。
「じゃあ、この本はなかった。そしてエミは読んでないってことにしよう」
「え?」
謎の一言を言い放ち、イルミさんはその本を硬そうな表紙から破く。なるほど、やはりゾルディック家は規格外ですね。普通は燃やすとかページ一枚一枚を破くとかなのに、1000ページぐらいある本を表紙から破くなんて。驚きすぎて声も出ない。正直に言ってヤヴァイ。
「いいね?」
「あっ、はい」
「い い ね?」
「う、うん」
イルミさんには勝てない。
これ常識。頭に入れておいたほうが身のため。
「うん。じゃあ、
「やったぁ!!」
「……(恐怖)」
あっ、みなさん。では逝ってきますね。
ゾルディック家の遊びは遊びじゃない。殺しと書いて遊びと読む奴らに普通の遊びは通用しない。これも常識。
本編が遠い。
気長にいきましょ。
次回は休日ぐらいに出します。
期末考査…死すべき。