Pとアイドルの奇妙な冒険(仮):更新停止 作:妖怪1足りない
作者の遅筆&文才の無さのせいですが。ストックが貯まらない・・・
何とか1話完成させたので投稿。
~♪~♪
「ん・・・」
目覚まし時計の音で目を覚ます。
究極生命体だから寝なくてもいいのだが、
ずっと起きていると、余計なことを考えて精神的によろしくない。
だから、普通に寝ている。
自室のベッドから身体を起こすと、部屋の机の上に段ボール箱と、
亀の入った水槽が置いてあった。何だこれは?
水槽の中の亀を見てみると、甲羅に鍵がはまっている。
もしかしてこれは、原作5部に出てきた亀の『ココ・ジャンボ』か?
そして、段ボール箱の上に封筒が置いてあった。
差出人は・・・神!?
俺は急いで封筒を開け、中の手紙に目を通す。
『ハロハロ~☆ 神様だよ。元気してる~?
突然だけどそっちに『ココ・ジャンボ』と、
ジョジョの奇妙な冒険に出てきた道具で役立ちそうな物送ったよ。
道具の入った段ボール箱は、机の上に置いてあるのだけじゃなくて、、
『ココ・ジャンボ』のスタンドの部屋の中にも入れてあるよ。
中身を確認して、これから先の事に生かしてね。』
駄神の手紙にはこう書かれていた。
しかし、『ココ・ジャンボ』はありがたいな。
駄神もたまにはいい仕事するじゃないか。
俺は段ボール箱の中身を確かめる。
鉄球・・・これはジャイロのだな。これは予備用にとっておくか。
こっちはウェカピポが使ってた壊れゆく鉄球か。
これはジョセフが使ってたクラッカーか。
リサリサのマフラーもあるな。それでこの箱は・・・。
別の箱を開けてみて固まる。ジョセフの使ったトンプソン・マシンガン、
手りゅう弾、ボーガン、ミスタの拳銃・・・・・・。
俺は思わず箱を閉じた。これはダメだ。
「『エニグマ』」
人型のスタンドが姿を現す。
こいつの能力は、物質を紙の中に閉じ込める。紙の中には時間感覚が無く、
閉じ込めた物質をそのままの状態で保存できる。
人間も紙の中に閉じ込めることが可能だが、その場合はある条件が必要だ。
とりあえず危険な物は『エニグマ』で紙にして、封印しとこう。
俺は別の箱を開ける。そして、すぐに箱のふたを閉めた。
・・・・・・今、とんでもない代物が見えた気がする。
意を決して箱を再び開ける。
『石仮面』、『弓と矢』、『エイジャの赤石』が入っていた。
トンプソン・マシンガンや手りゅう弾が、
おもちゃに見えるレベルの危険物じゃないか。
これはあれか。ただ単に面倒くさいから全部放り込んで送っちゃえなのか?
それとも、ごみを捨てるかのように不用品をこっちに押し付けたのか?
とにかくこいつ等は厳重に封印して保管しよう。
そして危険な物は片っ端から『エニグマ』で紙にして片づけていく。
その後、ある程度片付いたので、一階の台所に向かった。
「おはよ~、定ちゃん」
「おはよう。お袋、定ちゃんはやめてくれ。もう小さい子供じゃないんだから」
「定ちゃんは定ちゃんなんだから、いいじゃない~」
台所に着くと、朝食の準備をしている女性に朝の挨拶をする。
のんびした口調に、ぽわぽわした感じのこの女性が
俺のこの世界でのお袋だ。
いつも笑顔を絶やさない人で、名前の通り聖女のようにみんなに優しい。
俺は挨拶もそこそこに朝ご飯を食べる。
さっきの片づけに時間を取られたから、あまり時間に余裕はない。
急いで朝ご飯を食べ終わり、お袋に「いってくる」と言い、家を出た。
出勤後俺は自分用に与えられた個室に入る。
拓海が利益の担当アイドルになってから一週間、
そろそろ俺も焦りが出始めた。未だスカウトに成功していない為だ。
もちろん俺も何もしていないわけではない。
だが、職質という名のハードルが思った以上だった。
あれに捕まると時間を大幅に喰う。それに女の子に声を掛けても逃げられる。
この泣きそうな繰り返しが一週間だ。
根本的に何か方法を考えないとな。
もちろん、手段を選ばなければ手はある。
『ペイズリーパーク』で見つけ、問答無用で『ヘブンズドアー』を使い、書き込む。
こうすればスカウト自体は成功するだろう。
だが、それは人としてアウトだろう。
俺は黄金の精神なんてものは持ち合わせていない小市民だが、
ジョジョのラスボス達のような、吐き気を催す邪悪にはなりたくない。
そのような思いを巡らせていると、コンコンと控えめにノックされた。
「どうぞ」
「失礼します、美城さん」
ドアを開けて入ってきたのは、事務員の千川ちひろさんだ。
社内での評価ははっきりと分かれている人だ。
ある人は天使と呼び、ある人は悪魔と呼ぶ。
またある人は女神と呼び、ある人は鬼と呼ぶ。
この違いは千川さんとのお金に関する部分での差だ。
誤解の無いように言っておくが、千川さんが厳しいのは、
経費で何でも落とそうとする人であったり、
千川さんからお金を借りて返さない人に対してだ。
鬼、悪魔と陰で呼ぶ輩はこの手の人だ。
「美城さん? どうしましたか?」
俺が何も言わないので、千川さんが心配そうに尋ねてきた。
っといかん。思考の海に沈んでいたな。
「すいません千川さん。少し考え事をしていたもので。
それで何の御用でしょうか?」
「武内さんから美城さんに頼みたいことがありまして。
今、新しいプロジェクトを企画しているんですが、
その為の資料を探し出してほしいとのことです」
そう言って千川さんは、本のタイトルの書かれたメモを俺に渡した。
俺もスカウトしなければならないのだが・・・。
いや、気分を変えるのにはいいかもしれないな。
「わかりました。探しておきます」
「お願いしますね。美城さんなら何でも見つけてくれると評判ですから」
「何でもではありませんよ。買い被り過ぎです」
まあ、『ペイズリーパーク』や『ハーミットパープル』とかで探してるからな。
見つからないことはそんなにはない。
「それでは失礼します。スカウトの方も頑張ってくださいね」
そう言って千川さんは部屋を出ていった。
「さて、探すか。『ペイズリーパーク』、案内してくれ」
『ペイズリーパーク』を呼び出し、俺は部屋を出た。
『ペイズリーパーク』が案内したのは、一軒の古書店だった。
店の中に入ると、レジに女性が座っていた。
前髪で表情はよくわからないが、パッと見た感じ女子大生だろうか。
店主ではなく、アルバイトの子かなと思いつつ、その女性に尋ねる。
「少しお尋ねしたいのですが、このリストにある本はありますか?」
女性は俺の顔を見て、一瞬身体をビクッとさせたが、すぐに普通に戻った。
「こちらですか。・・・・・・それでしたら取ってきますので少々お待ち下さい」
そう言ってレジを出ると脚立に上り、本を探し始めた。
ちょうどこちらが女性を見上げる形になったので、前髪に隠れた女性の表情が見えた。
その女性の顔を見て、俺は765プロの高木社長が『ティン!』ときたというのが、
言葉ではなく心で理解した。
そうか。『ティン!』ときたというのはこういうことなのか。
そのように考えている間に、女性は本を見つけたのか脚立を降り、
こちらに本を差し出した。
「こちらになります」
「あ、ありがとうございます。ところでアイドルに興味はありませんか?」
「アイドル・・・・・・ですか?」
「申し遅れました。私はこういうものです」
そう言って俺は名刺を女性に差し出す。
そういえばスカウトで女性に名刺を渡すのは初めてだったな。
渡す前に逃げられるか、職質かの二択だったからな。
落ち着け。冷静に対処しろ。
「アイドルのプロデューサー・・・・・・ですか」
「そうです。あなたをアイドルとしてスカウトしたいのですが、どうでしょうか?」
「すみません・・・・・・。今一つ・・・・・・お話がよく呑み込めません」
「すいません。お話が急すぎましたね。今すぐにとは言いません。
良く考えてからお返事を聞かせてください。ご連絡お待ちしていますから。
それでは失礼します」
そう言って俺は店を出ることにした。
よし。返事はわからないが、やっとスカウトらしいことができたな。
そう思っていると・・・。
「あの・・・・・本の方はどうしましょう?」
店を出ようとして、女性に声を掛けられて止められた。
・・・・・・そういえば本買うの忘れてた。
少々恥ずかしい思いをしつつ本を買い、今度こそ店を出た。
「~♪~♪」
鼻歌を歌いながら会社からの帰り道を歩く。
今日は現時点では結果はわからないが、
スカウトが成功したかもしれないという事に気分がいい。
この調子でいいことが続けばいいな。
気分もいいし少し遠回りになるが、公園の中を通っていくか。
ここの遊歩道は春になると桜が咲き誇って綺麗なんだよな。
今はその時期ではないけど。
そう思いつつ遊歩道を歩いていると、遠くから女性がこちらに走ってくるのが見えた。
普通ならこの距離で夜間なので見えないが、究極生命体の俺の眼なら夜間も問題ない。
あれは今日スカウトを掛けた書店の女性だ。何かから逃げている?
俺は女性の後方に視線を集中する。
女性の後ろから追ってくるのは男だ。だが、顔の一部が崩れていた。
そして、このどぶ川のような腐った臭い。
まさかあれは・・・・・・
「
『石仮面』によって人間をやめた姿が吸血鬼。
その吸血鬼が吸血鬼の持つエキスを生物や死者に注入すると、屍生人にすることができる。
なぜ? どうして屍生人が? いや、今はそんな場合じゃない。
原因を突き止めるのは後だ。女性を助けなくては。
俺は駆け出しつつ、鉄球を投げる準備をする。
鉄球の最大射程距離20メートルに近いが、屍生人の足止めの為に投げる。
鉄球は屍生人の足に命中。一時的に屍生人の足が止まる。
これで屍生人を倒せないのは百も承知だ。
その間に女性に近づくことができた。
「大丈夫か!?」
「あなたは・・・・・・」
「俺の後ろに隠れろ!」
女性は俺の言う通りに、俺の背後に隠れる。
その間に屍生人は立ち直り、俺達の方に向かってきた。
「やるしかないか」
俺は『波紋』を練り込み、屍生人に向かって突進する。
屍生人は突進してきた俺に向かって攻撃してきたが、
俺はそれをかわす。そして、拳を屍生人に叩き込み、
「
拳から波紋を流し込む。
屍生人は耳障りな断末魔を残しつつ、塵となって消滅した。
・・・ふぅ~。まさか、屍生人と闘うなんて思ってもみなかった。
しかし、これはどういうことだ?
屍生人がいるということは、吸血鬼も存在するということか?
そう思いつつ背後の女性を見ると、地面に倒れ込むところだった。
俺は地面に倒れ込む寸前に女性を抱き止めた。
気を失ったか・・・。まあ、あんなところを見れば当然か。
まずは彼女を家に送らないと・・・しまった。
彼女の家がわからないな。そもそもスカウトの時に名前を聞いていなかった。
しかたない。俺の家に連れて行くか。
お袋に説明するのが面倒だが。
俺は彼女を背中に背負い、家に急いで帰った。
この後、俺が家に初めて女性を連れてきたことに、
お袋がはしゃいで、説明に小一時間掛かった。
・・・・・・つ、疲れた。