魔法少女リリカルなのは~祝福の風の精霊と時の旅人の物語~ 作:nakazero
今回は後半のお話です
ではどうぞ
『あ~、えぇ気持ちやぁ~~~』
「はやて・・・・・・セリフがおっさんくさいですよ。」
どうも、はやての家族のリインフォースだ。
今、私達は家に帰宅し、私とはやてはお風呂に入っている。
カイトは、夕飯の準備している。
なんでも本人曰く
『誰かの助けになるって良いことだよね♪』
と女の子ような発言をしたので、私とはやてが若干ひいていたのが記憶に新しいところだ。
しかし、今はそれよりも
「はやて、さっきからワキワキさせているその手は何ですか?」
そう、今私が気になっているのは、はやてが先程から私を見ながら、手をワキワキさせている事だ。
『あぁこれな、それはリインフォースにあんなことやこんな事をしようとな・・・』
「は、はやて?目から光が消えているんですけど!?」
『はてさて、何のことやらなぁ?』
気付けばはやての目から光が消えていて、尚且つ少しずつ私に近づいてくる。
まずい!色んな意味でまずい!
私から何かが失われそうで
「あの、私は先に上がりますので、はやてはゆっくり浸かってて下さい。」
とにかく、この状況から脱出しようと決め、私は上がろうとしたのだが。
『そんな・・・リインフォース。動けへんうちを置いて先に上がるんか?』
「うっ・・・」
涙目と上目遣いの必殺コンボの前に私は戸惑う。
勿論断る事も出来るが、現にはやては足が不自由故に動く事が難しい。
そう思ったら断るのも断りきれず
尚且つ、そんな事を言われたら、私とすれば放っておくわけにもいかず。
結局は
「わかりました。」
と頷くしか出来なかった。
『よし!じゃあさっそくリインフォースの体を!』
そう言って、はやてが私に急接近してくる。
私は後ずさりするが、風呂場が狭い為か、直ぐに壁にぶつかり、逃げ場がなくなる。
出口ははやての後ろにあり、退路はない。
「はやて!お願いですからやめてください!」
『そんな事、ええやないか!ええやないかってな!』
「どこの越後屋ですかあなたは!?」
私が言うが、はやてが止まる事はない。
動かない足を器用に動かしながら迫るはやて
その姿はどこかで見た軟体動物に見えた。
と
ゴチン!
『ふにゃっ!』
はやての頭に何かが落ちた。
見ると、はやての頭に僅かにたんこぶが出来ている。
「カイト?」
たんこぶを見ながら私は呟いた。
目には見えなかったが、私には僅かではあるが感じたのだ。
ほんの、ほんの僅かではあったが感じた風の感覚を・・・・
まぁ、今回はカイトに感謝すべきだろう。
私の色んな意味での危機を救ってくれたのだから。
「まったく、どうしてあいつはこうも・・・」
其処まで言って私は言葉を止める。
待て、よく考えてみろ
何故、カイトははやてにあんな事をしたのか?
私がピンチだったのは、確かに事実ではある。
しかし、カイトはそれを知らない筈だ。
現に今風呂場に居るのは、私とはやてだけ。
じゃあなんで・・・・
因みに、今の私達は風呂に入っている故に全裸だ。
という事は・・・・・・
「そういう事か・・・・・・フフ、フフフフフフフフフフ」
『リ、リインフォース?!』
私の隣ではやてがもの凄くひいていたが、そんな事はどうでもいい。
今は、カイトにちょっとお話をしないといけない。
よし!そうとなれば・・・・
「はやて、そろそろ上がりましょうか。」
『はっ!はいぃ?!』
とはやては怯えた様な返事をした。
えらくていい子ですねはやては。
さて・・・・・
OHANASHIの時間ですよ?カイト
「やれやれ、何やってんだか・・・」
と当のカイトは、そう言いながら、夕飯の支度を終え、リビングでテレビを見ていた。
支度を終えても、なかなか出てこない2人にちょっと気になったので、風を使って風呂場を調べたら、はやてがリインに迫っていたので、お仕置きがてら、風の拳骨をかましたのだ。
元々、リインフォースの力は俺の持つ力の一部だから、俺にも問題なく使うことができる。
と
ガチャン!
「やっと出てきたか。」
そう言いながら、俺は後ろを振り返った。
「遅かっ・・・・・・たな・・・」
だが、後ろを見た俺は後悔した。
その時すぐに逃げれば良かったと
何故ならそこには・・・・
『フフ!カイト。少しOHANASHIしましょうか?』
目からハイライトが消え、魔王オーラを放つリインフォースさんがいらっしゃいました。
『・・・・・・(ガタガタ、ブルブル)』
リインフォースの腕には、完全に怯えきったはやてちゃんが抱きかかえておられます。
「なぁリインフォースさん?何で、そんなオーラを出しているのか理由をお聞きしたいのですが?」
俺は全身から冷や汗をかきながら、リインフォースに聞いてみた。
『カイト。私は何度も言った筈ですよ。自分で察しろと。』
「いやまぁ、確かにそうだけどさ。いまいち、理由がピンとこないんだが?」
『カイトさん!お願いやから早く察してく『はやては静かにしましょうか。』・・・・はい』
はやてちゃんが何か言おうとしたが、リインの言葉に再び黙り込んだ。
というか俺はリインに何をしたのだろうか?
さっぱりわからん。
『カイト。』
「はい、何でしょうかリインフォースさん。」
『とりあえずですね。少し頭冷やしましょうか?あっ!はやてもですよ。』
『ごめん!リインフォース!ほんまにごめんやから!』
はやてちゃんが必死に弁解するが・・・・
『問答無用です♪』
『いっ!いややぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
この後、俺とはやてちゃんはリインにこってりしぼられた。
因みにこの時はやてちゃんは
『もう、リインフォースは怒らせないようにしよう。』
と言っていた。
まぁはやてちゃんのは自業自得だが、俺の場合はどうなんだろうか。
その事をリインに聞いたら
『じ、自分で察して下さい!』
と顔を紅くしながら言っていた。
何で紅くなるんだ?
『罪な人やね。カイトさんは・・・』
「・・・・意味がわからん。」
はやてちゃんにそんな事を言われたので、俺はそう返した。
その後、夕飯を食べてから、少しして
「よし!じゃあ始めるか。」
カイトは庭に出て、体を動かしながら言った。
とそこに
『ふぅ。やっぱ歩くのは久しぶりやな。』
家の中から、はやてちゃんがぎこちない足取りで庭に出てきた。
まだ、歩くのは慣れていないのか、時々ふらついたりするが、倒れることなく庭を歩く。
「まだ、歩くだけで精一杯かな。」
必死に歩くはやてちゃんを見ながら、俺は呟いた。
何故はやてが歩けるのか?
その答えは此処にある。
『(はやて。慌てずにゆっくりと歩いて。)』
『うん。ありがとうなリインフォース。』
はやてちゃんの中から、リインフォースの声が聞こえてくる。
そうリインは今、はやてちゃんとシンクロしている。
ここでシンクロについて説明しよう。
何故リインがはやてちゃんにシンクロしているのか?
それは元々リインがはやてちゃんの夜天の書の統制人格である事とリインが精霊となった事にある。
祝福の風の精霊であるリインは、万物を司る故にあらゆるなものに干渉することができる。
それが、人であろうが、動物であろうが無機物や有機物であろうが関係なく干渉出来る。
それを俺はシンクロと呼んでいるが、普通は簡単にシンクロする事は難しい。
干渉することには、いろいろなプロセスが必要になる。
まず、干渉するものに対し、同調する必要がある。
人間一人一人には、それぞれ同調する為の波長があり、それが個人で異なる。
その為、まずは波長に合わせなければならないのだが、この波長に合わせる事自体が容易ではないのだ。
例えば、運動会などの競技でよくある二人三脚などは、2人で息を合わせなければ走る事は出来ない。これと考えてもらえばわかっていただけるだろうか。
そう普通は容易ではない。
だが、ここではやてちゃんの夜天の書の統制人格だった事が大きな役目を担う。
リインは祝福の風の精霊であると同時にはやてちゃんの元融合騎である。
融合騎は主とユニゾンする事で、主の魔力量の増大や、普段使えない魔法も使用可能にする存在である。
リインは元ではあるが、はやてちゃんの融合騎である為、はやてちゃんの波長に合わせるのは容易で、ユニゾンに似たシンクロにも問題なく行える。
そのお陰で、はやてちゃんとのシンクロが比較的簡単にできる。
後はリインがはやてちゃんの体に干渉して、闇の書の呪いから、一時的ではあるが主導権を奪い、足を動かす事が可能となった。
とはいえ、長時間これを行うのは、はやてちゃんにもリインにもかなりの負担になるため、1日大体二時間が限度となっている。
最初は歩く事も出来なかったのだが、はやてちゃんはめげる事なく毎日欠かさずしてきた事で、一週間でここまで上達するまでになった。
「はやてちゃん、まずは歩く感覚を取り戻さないといけないからゆっくりでいいよ。」
とはやてちゃんの歩く速さが少し速くなっていたので、俺はそう言った。
しかし、はやてちゃんは速度落とすことはなく歩いていく。
『ありがとうなカイトさん。でもうち、また歩けるようになったのがすっごい嬉しいねん。だから、はやく歩けるようになりたいから、少しでも前に進みたいねん!』
そう笑顔で言われたら、俺としては本人の意志を尊重したいので、結局はやてちゃんの意志通りにさせている。
後ははやてちゃん次第なのだから。
「さて、まずは1ヶ月かな。」
俺ははやてちゃんを見ながらそう呟いた。
これからの事を考えれば、これはまだ序章に過ぎない。
だが、はやてちゃんには、これからもっと頑張ってもらわないといけない。
来たるべき時の為に
「まぁ、救うのは俺の旅の役目だろうしな。6人は大変だろうけど・・・・」
カイトの言葉の意味は如何なる意味を成すのか。
その答えは、これから1ヶ月後に明らかになる。
あとがき
ナカゼロ「皆さんよ!私は帰ってきたぁーーーー!」
リインフォース「いきなりだなナカゼロよ。」
カイト「そりゃあ、実に3週間ぶりの更新だしな。」
なのは「今回のお話は、はやてちゃん達の夜のお話でした!」
はやて「うん・・・リインフォースのあれは凄かったな・・・・」
カイト「まぁ、流石にあれはやばいだろ。」
リインフォース「はやて?カイト?何か言いましたか?」
カイト&はやて「「何でもありません!」」
リインフォース「素直でよろしい。」
ナカゼロ「完全にお母さん肌だな。あれは。」
なのは「いいんじゃないかな?」
リインフォース「さて、今回はここまでだな!」
ナカゼロ「次回はいよいよカイト達の、本格的な闇の書対策に動き出す話だ。」
ナカゼロ「では次回も!」
全員「「「「「『お楽しみに!!』」」」」」