ポケットモンスター in another life   作:プチシュー

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14話 悩み

「これはここで…ここはこれで…うん?」

 

ふと研究室の時計を見ると間も無く午後の5時を回ろうとしていた。

 

「そろそろ、夕食の用意をしないと…」

 

俺はエプロンを着て、キッチンへ移動。

冷蔵庫を見て、パスタの麺とトマトケチャップ、肉の実ベーコンが目に留まった。

今日はナポリタンにするか…

 

俺は料理をしながらふと初めてポケモンバトルをした日を思い返していた。

 

あれなら2年という月日が立ち、この2年間の間に様々な事を学んだ。俺が知らないポケモンの技や特性、各地方の特徴、そしてポケモンバトルの事。

 

一番大きい経験はポケモンバトルだろう。

やはり瞬時に判断をして、ポケモンに指示をする。言葉にするのは簡単だが、それがとても難しい。

この2年、博士の助手としての仕事が終わってからは博士や草原エリア、砂場エリアのポケモン達とココと共に戦ってきた。

そのおかげで今では、博士のエースポケモンであるプテラともタイプの相性はあるが互角に近いバトルが可能になってきた。

でも、それでもまだまだだ、もっと工夫できることは沢山あるはず…

 

ピピピピピピ

 

キッチンに無機質なタイマー電子音が鳴り響いた。集中し過ぎて、意識が飛んでいたようだ。やはり俺は博士が言うように研究者向きなのかもしれない。

 

俺は素早くナポリタンを盛り、博士がいる第一研究室へ向かった。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

「博士〜!」

 

「お!ユウどうした?もう夕飯の時間かな?」

 

「そうですよ!早くドームに来て下さい」

 

「分かった、分かった、すぐ行くよ!」

 

「お願いしますよ!」

 

俺はそう言うと、第一研究室を後にした。

 

俺はキッチンからナポリタンをドームのテーブルに置くと、匂いに誘われてから草原エリアのポケモン達が集まってきた。

ここに住み始めてから2年間、食事は草原エリアのポケモン達と共にしていた。

ちなみにポケモン達は各々自分が食べる好みの木の実を持参済みだ。

 

「おぉ、みんな来たね!博士が来るまでもう少し待ってて!」

 

するとすぐに第一研究室から博士が出てきた。

 

「みんなお待たせー!お!今日はナポリタンか!美味しそうだ!」

 

「博士、ポケモン達が待ってますよ!」

 

「おぉ、すまない!じゃあ早く食べようか!せーの、」

 

「「いただきます!」」

 

その掛け声と共にポケモン達は一斉に木のみを食べ始めた。それと同時に博士もご飯にかぶりついた。

 

「博士、もう少し落ち着いてたべましょう。」

 

「あぁ、すまない。でも最近はもうユウのご飯を食べるのが楽しみなんだ〜!もうカナと同じくらいの腕前じゃないか?本当に飲み込みが早いな〜!」

 

「いやいや、僕なんてまだまだですよ。」

 

まさかここで前世の自炊スキルが活きてくるなんて….まぁもう博士は怪しんでないからいいか….

 

「そういえばユウ、一ついいかな?」

 

「はい、何ですか博士?」

 

「最近、何か悩んでいないかい?」

 

ギクッ⁉︎

博士は変な所で鋭い…

 

「何で…ですか?」

 

「いや、最近バトルしてる時、的確な指示、冷静な対応、7歳にして大人顔負けのバトルセンス…文句なし!、、、何だけど、初めてバトルした時から有った熱さが最近感じられなくてね。何か悩みでもあるのかなと思ってね。まぁ、反応からして当たりかな?話していい事なら、このポケモン博士のロジックに話してごらんなさい。」

 

バレていたか…まぁ、確かに最近悩みが大きくなっているのが事実。

相談するタイミングなら今が丁度良いかもしれない。

 

「実は…壁を感じてるんです。」

 

「壁?」

 

博士は不思議そうな顔をしていたが、俺は続けた。

 

「僕はココの力をもっと引き出せるはずなのに、引き出しきれていないというか、上手く言えないんですけど。、、」

 

上手く言えないというのは、嘘だ。

本当の事を言えば、前世の記憶がある分、ポケモンの力を十分に引き出せるはずの知識があるはずなのに、それを生かしきれていない気がした。

2年前は初めてのバトルでまだ特徴を掴めていなかったが、2年の歳月の中でこの世界で通用するポケモンの知識、特にココの事は一番知っていると言っても過言ではない。

 

俺の発言に少し博士が手を口に当てて、考えこんでいる。それもそのはずだ。博士からしたら、俺はまだ、ただ物覚えが良いだけの7歳の少年。

こんな事を相談されても、困るのは明確だった。

 

「うーん、ユウはココの力を十分に引き出せているよ、それは私が保証しよう。おそらく、ユウは今、壁にぶつかっているじゃなくて、ココのバトルスタイルが確立しつつあるんじゃないのかな?」

 

「バトルスタイルの確立?」

 

「ユウはこのドームの中にいる様々なポケモン達とバトルをした。草原や砂漠や色々な地形で。そういった経験からすぐ正しい判断が出せるようになったんだと思う。だが、それが原因でバトルの中から吸収出来るものが減って、壁にぶつかってると思うんじゃないかな?」

 

「なるほど。」

 

確かに、その考えは盲点だった。

得るものがなくなったから、言わばこのドームの中でのバトルに慣れてしまっているのかもしれない。

 

「だがなユウ、ポケモンバトルはまだまだ奥が深いぞ。確かにこのドームはあらゆる地形を再現されているが世界には、ユウが驚くような地形や独特のバトルをするポケモン達がいる。そうだ!ユウはもう7歳だし、ポケモンバトルの実力も申し分ない。そろそろココ以外のポケモンを仲間にしてみたらどうだ?それも新しい刺激になるだろう。」

 

新しい仲間か、確かにそれもいいかもしれない。

何より、ポケモンバトルの戦略の幅も広がる。

 

「でも、新しい仲間ってどこで捕まえてくれば出会えるんですか?」

 

「あぁ、そういえばユウはほとんどこのドームから出たことがないもんな、このドームの裏に安らぎの森と言われる森があるんだ。その森は比較的大人しいポケモンが多いし、そこで新しい仲間を見つけるといいよ!空のボールは研究室から持ってていいから、明日にでも、行って来ればいいさ!さぁ、ユウの悩みを解消されたし、ご飯の続きだ!」

 

そう言って博士がまたご飯を食べ始めた。

俺もご飯を食べ始めたが、頭の中は既に明日の事でいっぱいになっていた。

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