ポケットモンスター in another life   作:プチシュー

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前回投稿して1日で100UAになったのはびっくりしました!
読んでくださってありがとうございます!


2話 家族

 

この世界にやってきてもう2週間。俺は1日の大半をベビーベットか母さんの手の中で過ごす日々を繰り返していた。意識があっても体が上手く動かないというのは不思議な感覚だった。体が動けばすぐにでもこの世界を巡る旅に行きたいがそれはまだ数年先なようだ。

 

「あらぁ〜ユウちゃん〜♬おはよう。ママより起きるの早いね。」

 

そんな事を考えている間に金髪のポニーテールを揺らしながら一人の女性がやってきた。俺の母さんだ。俺を生んだ日は少しだけ太っているって印象だったが今ではモデル顔負けのプロポーションをしている。女性はどの世界でも美を追求するものなのだろう。すると母さんは俺を抱きかかえて俺に語り始めた。

 

「ユウちゃん、今日はこの部屋の外にいるうちの家族を紹介するね〜♬」

 

チャンス到来!2週間ずっとこの部屋にいたからこの世界の情報はほぼゼロと言っても過言ではない。ここで少しでも情報が欲しいものだ。

 

母さんに抱かれながら部屋の外に出ると下に降りる階段が見えた。どうやら今まで二階にいたようだ。

 

そして母さんに抱かれながら一階に降りると玄関がすぐに見えた。そして玄関から逆方向に行くとリビングがありリビングに入るとソファやテレビ、ついたままのテレビがあった。ここらへんは前の世界に近い部分があった。

 

「ダネ…」

 

どこからか声がした。声の方向に振り向くと大きなタネを背負ったミドリのポケモンがソファに半分顔を隠しながら見ていた。確かあのポケモンは…

 

「もうフシギちゃん、ユウちゃんはママの子どもなんだからそんなに警戒しないの。」

 

フシギちゃん…そうだ、思い出した!あれはカントー地方の御三家、フシギダネだ。

 

フシギダネ(以降フシギちゃん)は母さんのその言葉を聞いて少しずつこちらに近づいてきた。そして母さんの目の前にきてつるのムチをだした。俺の頬を触れた。意外とくすぐったいんだな。俺はクスリッと笑ってしまった。

 

「良かったわねユウちゃん〜♬フシギちゃんも怖らがらないでよく頑張ったわね、偉いわよ。」

 

「ダネ!」

 

その言葉を聞いてフシギちゃんも嬉しそうな顔をして返事をした。良かった。どうやら家族として認められたようだ。

 

「ダネ〜ダネ〜♬」

 

フシギちゃんは俺に慣れたのか何回もムチで顔をツンツンしてくる。意外としつこいな。その後もずっと俺の頬をツンツンしてくる。流石の俺も疲れてきた。もう”あれ”を使うしかないな。

 

「オギャーオギャー!」

 

俺は大声を上げて泣いた。その瞬間フシギちゃんのムチはピタッと止まった。急に泣いたから驚いたのだろう。

 

「あらあら、ユウちゃんゴメンね。フシギちゃん、あんまりほっぺをツンツンし過ぎよ。」

 

それを聞いてフシギちゃんは少しオロオロし始めた。まぁ俺もフシギちゃんの立場だったらそうなる。

ちなみに涙は大声を出せば自然と出てくる。そして止めようと思えばいつでも止められる。それはこの2週間で実証済みだった。俺は適当なとこで泣くのを止めた。この体になって気づいたのは泣くのにもかなりの体力がいるということだ。

 

「よしよし泣き止んだね、ユウちゃん偉いね。あともう一匹家族を紹介するわね。」

 

そういうと母さんは俺を一旦リビングのベビーベットにおいてエプロンのポケットからモンスターボールを取り出した。

 

「出ておいで〜プーちゃん!」

 

「プー!」

 

プーちゃんって何だろ…そして間もなく母さんが俺を抱きかかえてくれて姿が見えた。顔が盾のような形をしたポケモン…そうだ、タテトプスだ!太古の昔に生息していたというポケモン。元いた世界のポケモンのゲームでは化石を使って蘇らせる事が可能だったがこの世界ではどうなのだろうか。

 

「プーちゃんはね私の兄さん、ユウちゃんからしたら叔父さんに当たるんだけど兄さんはポケモン研究をしてるポケモン博士なの。その兄さんが研究の一環で昔住んでたポケモンを化石から蘇らせる事をしていてその成果がプーちゃんなのってまだ、ユウちゃんには分からないか。」

 

なるほど。つまりこの世界でもゲーム通り化石から蘇らせる事が可能なのか。

 

「ほらプーちゃん、ママの子どものユウちゃんよ〜」

 

しかしタテトプス(以降プーちゃん)は俺の事を見ずにそっぽを向いてしまった。あんまり興味がないといった感じだった。

 

「ダネ!ダネダネダネ!」

 

フシギちゃんがプーちゃんに何か言っているようだ。しかしプーちゃんはそっぽを向いて無視している。それがフシギちゃんの癇に障ったのだろう。つるのムチでプーちゃんの顔を軽く叩いた。

 

「プー!」

 

プーちゃんも顔を叩かれたのがイラッときたのだろう。今度はプーちゃんが硬い顔を使ってフシギちゃんを小突いた。それにやり返すようにフシギちゃんはつるのムチ、そしてプーちゃんが小突くを何回も繰り返している。そしてそのうちお互いの顔をぶつけてお互いをにらみ合っている。そろそろ止めようかと思ったが今の俺には止める力はない。すると

 

「こら!フシギちゃん、プーちゃんやめなさい!やめないとご飯抜きよ!」

 

その言葉を聞いた瞬間フシギちゃんとプーちゃんは離れ母さんの方を見た。

 

「もう、プーちゃんがそっぽ向いたのも悪かったけどフシギちゃんもすぐにつるのムチで顔叩いたらダメよ。ほらプーちゃん、ユウちゃんに挨拶して!」

 

そしてプーちゃんは俺の方を見て頭を下げた。渋々ではあるが家族として認められたようだ。

それにしても母さんのあの対応。多分この二匹が喧嘩というか争うのはこれが初めてではないのだろう。対応が手慣れている。

 

「これからユウちゃんはあなた達とこのリビングで過ごす事が多くなるから仲良くしてね!」

 

「ダネ!」

「プー!」

 

二匹はほぼ同時に返事をした。それにしてもこの部屋で過ごすことになるのは俺にとってメリットが大きい。まずテレビがある。文字はまだ読めないが言葉は理解できるからこれは大きな情報源になる。それにこうして間近にポケモンを観察出来る。これなら俺の知識がどこまで使えるか多少の物差しにはなるだろう。

 

「さて、そろそろ朝ご飯にしましょう。ユウちゃんはもう少し待っててね。」

 

そういうと母さんは俺をベビーベットにおいてキッチンの方向へ向かった。そして俺は早速二匹の観察を始めた。




最初に出すポケモンはカントーの御三家の中から出すと決めていたので迷った末フシギダネにしました!
タテトプスはゲームで思い入れがあるポケモンだったので登場させました!
では次回もお楽しみに!
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