ポケットモンスター in another life 作:プチシュー
プレイしてみると海外で起こっている事故が他人事には思えなくなりますよね。
プレイする時は周りを確認して、歩きスマホはせずに、人に迷惑をかけないようにしてケガをしないように楽しみましょう!
では9話どうぞ!
「準備は万全か?」
「もちろん!ちゃんと確認もしたから大丈夫よ。それよりも兄さん、ユウちゃんの事お願いね…」
「分かってるよ。私に任せておけ!カナが旅している間、ユウは私が責任をもって育てるよ!」
ドームの入り口で博士と旅の準備をした母さんが話している。
時間は少しだけ戻る。
昨日の夕食での母さんの突然の旅に行きます発言は俺と博士に大きな波紋を生んだ。
「ちょっと待て、カナ!本気で言っているのか?」
「もちろんよ。冗談で私がこんな事言うわけないでしょ!」
俺も博士も母さんの発言をまだ上手く理解できずにいた。それもそうだろう。いきなり旅に出ますと言われて、はい!そうですかっと行くわけもない。
「何で何だ?ユウもまだ小さいのに…何で急に旅に出るなんて言うんだ?」
「それは………………………兄さん。四年前のあのバトルを覚えてる?」
「四年前?……!私のプテラとカナのアブソルがバトルした時か?もちろん覚えているさ!何せあのバトルがきっかけでカナがよくここを訪れるようになったんだからな。」
「そう。あのバトルが負けたのがきっかけで私は毎日のようにここに通ってポケモンバトルの特訓を始めたわ。その特訓のおかげで…」
そう言うと母さんはポケットからボールを出して空に放った。
「みんな出てきて!」
「ソル!」
「バナ!」
「トリデ!」
ボールから出てきたのはソルちゃんとフシギダネからフシギバナに進化したフシギちゃん、そしてタテトプスからトリデプスに進化してプーちゃんだった。
「この子たちもあの時に比べてかなり力をつけたわ。」
「それは私も知っているよ。でもそれと何で旅に出る事が繋がるんだ?」
「それは…今のままの特訓だとこれ以上の成長が難しいからよ。」
つまり母さんが旅に出る目的は強くなるためって事でいいのか?でも母さんは現役のポケモントレーナーという訳でもなく主婦だ。何でそんなに強さを求めるんだ。
そして母さんは話を続けた。
「兄さんに負けた時、私は思い知らされたわ。私もまだまだ弱いんだなって。そしてその弱さのせいでソルちゃんを傷つけてしまった。こんなに弱いままだとまたソルちゃんやフシギちゃん、プーちゃんを傷つけるかもしれない。だから私は特訓を始めたわ。少しでも強くなるために…でも四年特訓してもまだ足りないの!だから…」
「だから、ポケモン達を守る力をつけるために旅に出るって言いたいのか…」
母さんの言葉を途中で博士が遮った。博士の言葉には少しだけ力を感じた。
「だがそれはユウがもう少し大きくなってからでも遅くないんじゃないか?もしくはキョウヤ君が帰ってきた時に特訓に付き合って貰うって方法もあるだろう。」
博士の意見ももっともだ。ちなみにキョウヤとは俺の父親だ。仕事は不明だか色々な地方を渡る仕事をしていると母さんから聞いている。俺が生まれてから一度も帰ってこない、変わった父親である。
「それと同じ事は兄さんに負けた日から何回も考えたわ。だけどキョウヤさんはここ何年も帰ってこないし連絡もつかない。ユウちゃんには…確かに悪いと思うわ。だってこれは私のワガママって言われても仕方ない事だもの。でも私はいざって時にユウちゃんを守れる力がないのもイヤなの!守れる力が欲しいの!だから…」
母さんの目から涙がポロポロ流れ始めた。こんなに感情的になった母さんを見たのは初めてだ。
仕方ない。ここは俺が助け舟を出すしかないな。
「ママ、旅に行って来なよ。」
「「え‥」」
母さんと博士が一瞬言葉を失った。確かにまだ5歳の息子が急にこんな事を言ったら言葉を失うだろう。俺は言葉を続けた。
「ママが旅に出るのはママのポケモン達と僕を守るためでしょ。だったら行って来たらいいよ。」
「えっと‥‥ユウはそれでいいのかい?カ‥ママとしばらく会えなくなるんだぞ。」
「それは少し寂しいけど、多分ママはこのまま旅に出なかったら後悔すると思うから。それに僕は強くてかっこいいママが好きだから。」
「あっ‥‥うむ‥」
そう言うと博士は黙ってしまった。まぁ柄ではない事は言ったが、ここまで言えば博士もNoとは言えないな。というか今思い返しても、このセリフは恥ずかしい。この世界に来ての最初の黒歴史だな。
「ユウちゃん!」
直後、俺は母さんから強い力で抱きしめられた。
「ありがとう‥本当にありがとうユウちゃん‥‥ママ、必ず強くなって帰ってくるからね。」
「 うん‥いってらっしゃい。」
「あーその感動的な場面だけど1ついいかな?」
博士が顔を指でポリポリかきながら何か言いたげな顔をしている。
「何、兄さん?」
「いや‥カナが旅に出るって事はその間、ユウの面倒は誰が見るんだい?」
「もちろん兄さんよ!!他に誰がいるっていうの?」
「やっぱり私か!急過ぎるだろ!」
「しょうがないでしょ、今日言ったんだから!それに兄さんに預けるのをちゃんと決心したのはユウがここのポケモン達と仲良くやってるのを確認出来たからよ!」
「決心ってユウを私のところに預ける決心の事だったのか!私だけだと不安って言いたいのか?」
「そうは言わないけど、兄さんは仕事人間で1つの事に気になったらそれにしか目がいかないでしょ!だから念のためにポケモン達との関係を確認したかったの!ポケモン達の方が兄さんよりしっかりしてそうだからね!」
「何だと!そんな事言った「あのー」」
俺は話に割って入った。このままだと埒があかないのは明らか。それよりも先に聞く事があるだろう。
「その話の事もあるけどママ、いつ出発する予定なの?」
「明日!」
「「明日‼︎」」
流石にそれは俺も予想出来なかった。普通は1週間後とか余裕をもっていくだろう。
「思い立ったが吉日だから、私!」
「明日‥‥そんな急に‥何て言ってもお前は聞かないもんな…。」
博士はもう反論する気もないようだ。流石母さんの兄である。母さんの性格をよく分かっている。
「分かった。カナが旅に出る間は私がユウの面倒を責任もってみよう。そうすると明日旅に出るとしてもユウの着替えとかの日用品はどうするんだ。流石に一回家に帰らないと無理だろ。」
「うん!だから旅に出るって話しをしたら私だけ一回家に戻って荷物を取ってこようと思ったの。と言ってもユウの着替えはここにも置いてあるからそんなに量はないわ。主に私の旅の用意ね。」
「そうか…ならいいんだ。」
「じゃあ、私は今から家に戻るね!明日の朝に戻ってくるからよろしくね!フシギちゃんとプーちゃんは戻って!じゃあ、いくよソルちゃん!」
そう言うと母さんはフシギちゃんとプーちゃんをボールに戻し、ソルちゃんに乗ってドームを出て行った。
そして母さんが旅の準備を整えて帰ってきて現在に至る。
「うん!よろしくね!」
博士との話が終わって今度は俺のところに来た。
「ユウちゃん、ママはなるべく早く帰ってこれるように頑張るからその間、兄さんのゆう事をしっかり聞くのよ!」
「うん!」
「約束ね!じゃあ、兄さん、そしてユウちゃん!行って来ます!ソルちゃんまたよろしく!」
「ソル!」
そして母さんはソルちゃんに乗って旅立ってしまった。俺と博士は母さんが見えなくなるまで見送りをした。
「行ってしまったね…」
「そうですね。」
「まぁ、今更改ることはないけどこれからよろしくな!ユウ!」
「はい!よろしくお願いします!」
「そうなると早くユウの部屋を用意しないとな!」
「あ、それは今まで使ってたベットルームでいいんですけど1つお願いいいですか?」
「お願い?いいよ!何でも言ってきなさい!」
「それじゃあ…」
俺は予てから考えていた事を博士にお願いする事にして見た。予定より少し早くなってしまったがここしかないだろう。
「博士!僕を助手にして下さい!」
「え?助手?」
「はい!」
俺の言葉に博士は少し戸惑いを見せていた。
今回も読んでいただきありがとうございました!
では次回もお楽しみに!