神アイドル目指すことになりました。   作:さくなつそう

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第2話

しばらく…と言っても1、2分だけど、ゆっくりと目を開けると、そこに広がっていたのは先ほど目の前にあった機械ではなく、キラキラとした世界だった。

 

ビックリするくらい輝いて見える。

都心相応のたっかいビルに、若い子が好きそうなカフェやショップ、そして女の子。

 

“男”という概念がまるでない。

ここは女の子のためだけに作られた世界。

 

 

「何…ここ…。」

 

 

一歩一歩、地に足つけて歩く。

そして目線が痛い。

すごい見られてる気がする。

そりゃそうですよね、女の子の中にぽつんと1人男が混ざってたら気持ち悪いですよね…。

 

 

「あの女の子、可愛い…。」

 

 

それ、可愛いって言われてんぞ。

 

 

 

 

……?女の子?

 

 

 

 

いやいや、聞き間違いだ。僕が可愛いなんてそんなことあり得るわけがない。

確かに、昔から「可愛いね」とは言われてきたけどそんな女に間違えるほどではない。

 

―と信じたい。

 

 

 

なんて考えながら歩いていると、何かにつまづいてこけそうになった。

 

 

「な、何!」

 

「ヘブッ、ご、ごめんなさい!」

 

「えっ、あ、人形?」

 

 

ひょいと片腕で抱え、近くのベンチに座る。

 

「大丈夫?ごめん。」というと、ふるふる首を振った。

 

どうやら、訳ありの人形らしい。

これはさっさとどうにかしなければ。

しゃべる人形なんか聴いたことない。きみがわるい。

 

 

 

「気味が悪いってどういうことナノ。」

 

「あれ、聞こえてた…?」

 

「踏んだ人に向かって気味が悪いって、それはないナノ。」

 

「あー、ごめん。何でもするから許して。」

 

「ん?今なんでもするって言ったナノ?」

 

 

「ならちょっと来て欲しいナノ!!!」と言われ、腕を引っ張られた。

見た目からは予想もつかない力で、僕はいつの間にか立たされ、引きずられていた。

 

 

 

着いた先はここで一番でっかいと思われるビル。

プリパラTVというらしい。

そんなところに僕を連れてきて何をするんだよ…。

 

 

「ーーにお願いナノ!」

 

「はい、確認しました!それでは行ってらっしゃい!」

 

「ほーらさっさと歩くナノ!ライブが始まっちゃうナノ。」

 

「へ?ら、ライブ?ちょ、意味わかんな」

 

「おしゃべりはあとナノ!よく服はこれ!さ!曲はこれナノ!これなら歌えるでしょ!?」

 

 

なんで知ってんだよこのナノナノうるせぇ人形は。

ぐいっ、ぐいっと奥に押し込まれ、カーテンの中に放り込まれた。一体何をすればいいんだ…。

 

 

まず、僕ライブなんかしたことないし、歌は好きだけど、人前でなんか…。

 

 

「緊張してる…」

 

「誰!」

 

 

後ろから声がして勢いよく振り返ると、そこには真っ黒い髪の女の子がたっていた。

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