東京喰種 《high school student》   作:Mr Muu

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今回はほぼ捜査官しか出てきません。
:reキャラ出てきます。

あと真戸さんは入院してます。


#004 忠誠

ーーーー12月19日 アオギリ戦 前日 CCG本局ーーーー

 

会議室には各班の班長が集められていた。

 

「今日集まってもらったのは他でもない、明日のアオギリ戦のことだ」

 

今回の指揮を担当する丸手が大声で喋りだした。

 

「アオギリは手練れ揃いの連中だ。多数の死者も出るだろう。」

 

「しかし今回の作戦には死なれちゃ困る奴らが多くいる。

お前らの仕事はこいつらを守ることだ。わかったな!」

 

丸手がそう言うと誰かが

 

「有馬さんは参加しないんですか?」

 

と丸手に質問した。

 

「ああ、別件でな。まぁそう心配しなくてもいい。」

 

丸手が自信ありげに答えた。

それもそうだろう。この作戦にはかなり優秀な人材が多く参加する。

だからある程度早く片付くだろうと丸手は考えていたのだ。

 

丸手が必要事項を簡潔に話すと会議はものの30分で終わった。

 

「有馬がいれば楽なんだけどなぁ」

 

「うむ」

 

と、篠原と黒巌が話しているところに

 

「しーのーはらさーん」

 

と陽気な声が聞こえてきた。そこには什造となぜか山村の姿があった。

 

「什造!どうしてここに」

 

「いやぁ、ここに向かう途中で什造君が迷子になってたので」

 

と山村が答えた。

 

「何の会議だったのです?篠原殿」

 

「ただの注意だったよ。なあ、いわっちょ」

 

「うむ」

 

「什造、明日はくれぐれも私の側から離れるなよ」

 

と篠原が穏やかに注意すると

 

「わかったです」

 

とだけ答えた。

 

「いやはや、いいクインケの材料が手に入りそうですなぁ〜」

 

と山村が嬉しそうに話しかけると 篠原が

 

「山村、あんま似てないぞ」

 

と、言った。

 

「あ、真戸さんの真似ってわかりました?」

 

「そりゃそうだろ。俺はあの人の元パートナーなんだから」

 

そんな他愛のない会話を交わし、その日は終わった。

 

 

 

ーーーー12月20日 アオギリアジト前ーーーー

 

「攻めないんですか〜」

 

什造が退屈そうにぼやく。

 

CCGとアオギリは、かれこれ3時間程膠着状態が続いている。

 

「遠距離の羽赫、いないんですか?」

 

と山村が尋ねる。しかし誰も答えなかった。

 

そこで山村が什造に何かの鍵を渡し、グッと親指を立てた。

 

「よいしょ、よいしょ」

 

什造がバイクを運んでいるのを見て丸手は、

 

「俺の愛車にソックリだな」

 

と、言っている。しかし、それは紛れもなく丸手のバイクであった。

 

『ブオン、ブオン、ブオン』

 

バイクが荒々しいエンジン音を立てて走り出す。

 

丸手は錯乱状態に陥り、ヘラヘラと笑っている。

 

「こん・ばん・は!」

 

什造がアジト内に入ると、思いもよらぬスピードで敵を殲滅する。

 

そして、大きく手で丸を作る。

 

それを見た丸手の

 

「突撃ィ!」

 

と、いう合図で一斉に捜査官がアジトに突入した。

 

『ザシュッ!ドガッ!』

 

アジト内では捜査官達が喰種相手にクインケを振るっていた。

 

「いやぁ、什造君はすごいですな。有馬殿にも劣らぬ身体能力だ。」

 

そう言いながら、華麗な手さばきで山村が敵を殲滅している。

 

「准特等!後ろ!」

 

山村が振り向くと喰種が束になって山村に襲いかかる。

 

「どうも佐藤殿」

 

そう言いながらクインケ"炎"のギミックを作動させる。

 

「ギイやああああああああ!!」

 

あまりの激痛に喰種が悲鳴をあげる。

 

それを見た他の喰種はあまりの光景に身震いする。

 

「多いですね」

 

巨大なクインケを振りかざしながら亜門が言う。

 

「そういえば什造君がいないようですな」

 

篠原がそれを聞いてため息を漏らす。

 

ほんの数分の間に一体どこに行ったのだろう。

 

「あいつ、後で反省文書かすか。無駄だけど」

 

こんな調子で篠原達が進んでいくと分かれ道にぶち当たった。

 

「では、我々の班は右を」

 

山村がそう言うと、数人を引き連れて場を離れた。

 

「なんでしょう?死体が多いですね」

 

「私、こんなに殺っちゃいましたっけ?」

 

そこには大量の喰種の死体が転がっていた。

 

山村らが疑問に思いながら進んでいく。

 

すると、喰種が二人戦っている光景が山村の目に留まった。

 

「おや、仲間割れでしょうかね〜」

 

「准特等!これはチャンスですよ」

 

と、班員が提案する。

 

「もちろん」

 

と言い、山村班はゆっくり彼らの元に歩んでいく。

 

そして喰種の顔を確認した。

 

「おや?これはこれは、眼帯君じゃないですか!」

 

唐突に聞こえた声に二人はこちらを見る。

 

「どうされました?冷蔵庫のプリンの取り合いですかねぇ〜」

 

「ハァ?ふざけたこと言ってんじゃねぇ!」

 

羽赫の男が反論する。

 

「まあ、いいでしょう。」

 

「殲滅対象、"眼帯"及び羽赫。各自クインケを起動。陣形'O'」

 

山村が迅速に指示を出す。

 

これを聞いたカネキは'できる奴だ'と確信したのか、

 

「アヤト君、ここは協力しよう」

 

と、提案する。

 

「ハンパ野郎と手を組むのは腑に落ちないが仕方ねぇ」

 

「では、先攻行かせて貰います」

 

山村はクインケを振りかざし、二人に斬りかかっていく。

 

しかし、アヤトは持ち前のスピードを活かして回避する。

 

カネキは赫子を束ね刃を受け止める。

 

「!?この刄が届かないとは、50点かな。若者よ、油断大敵!」

 

山村はクインケを変形させ、トーカを苦しめたあの攻撃を仕掛ける。

 

「アヤト君!」

 

カネキがそう叫ぶとアヤトが背後から羽赫の攻撃を仕掛ける。

 

山村はこれを躱し、

 

「今だ!構え!」

 

と、指示を出す。

 

すると、全班員が遠距離型のクインケを起動させた。

 

山村はクインケのシールドを展開する。

 

「一斉放射!」

 

山村の一声で二人に銃弾の雨が降り注いだ。

 

カネキとアヤトは赫子で身を守るものの、全方位からの攻撃に大ダメージを受ける。

 

「君達、演習通りだ。」

 

「さぁ〜て、こいつらをどうするかね〜?」

 

「そうだ!みんなにクインケとしてプレゼントしてあげよう!」

 

「准特等。トドメを」

 

班員に勧められ、山村がトドメを刺そうとする。

 

その時、巨大な赫子が山村達を襲う。

 

巻き上がる煙の中、目を凝らすと、不気味なマスクの喰種が立っている。

 

「ノロ、助かった」

 

アヤトの一声が聴こえた時にはカネキとアヤトは姿を消していた。

 

「また逃げられちゃったね〜」

 

「それより寺内君、君の攻撃が脚を直撃したのですが。まあ、 治るけどね」

 

そう言う山村の眼は赫く染まっていた。

 

「すっすいません」

 

寺内が必死で謝罪する。

 

そんな姿を見た山村は、

 

「ん〜、まぁ、仕方ないよね」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「ではこうしよう、寺内一等は戦闘の際に喰種に致命傷を受け……死亡」

 

そう言うと山村はクインケで寺内の腹を貫く。

 

その後、山村らは何も無かったかのようにここを離れた。

 

 

 

 

 

数分後、山村達は何事も無かったかのように篠原の元に戻った。

 

「篠原殿、」

 

「おお、山村か。ん?一人いないみたいだが」

 

「私の力不足です、寺内君はとても良い人でした。」

 

「悲しいが今は殲滅が優先だ」

 

その時、彼らの前に一体の喰種が現れた。

 

篠原と黒巌は、その喰種の後ろ姿を見て悟った。SSSレート"梟"だと。

 

「マル、梟が現れた。どうする」

 

篠原が作戦本部の丸手に報告する。

 

その無線を聴き、丸手は

 

「死んでもいい優秀な奴だけ残せ」

 

と、篠原に指示する。

 

指示を受けた篠原は次々と捜査官を抜粋していく。

 

「亜門、お前は7棟に行け」

 

「何故ですか!?俺も残ります!」

 

「亜門君、君は失われては困る人材です。指示を聞きなさい。」

 

「山村さん、しかし!」

 

『バシッ!』

 

その時、篠原の拳が亜門にヒットした。

 

「特等ナメんな、山村の言う通りお前に死なれたら困る」

 

「はよ行け」

 

「……はい」

 

「山村は残れ、お前のクインケも必要だ」

 

「えぇ、死ぬ覚悟で就職したんでね」

 

「ところで特等、クインケは?」

 

平子がそうたずねると、

 

「もう着てる」

 

と、クインケを展開する。

 

《装着式鎧型クインケ"アラタproto"》

 

アラタを起動させた二人は梟に向かっていく。

 

それを梟は羽赫の攻撃で迎え撃つ。

 

しかし、

 

『ガガガガガガガガ』

 

アラタの装甲がこれを全て防いだ。

 

「ほお、これがアラタ、生で見るのは初めてですねぇ」

 

と、山村がその性能に感嘆の声を上げる。

 

『ドゴッ、グォッ、ドガッ』

 

特等二人の猛攻が梟を襲う。

 

しかし、梟にダメージは与えられていないようだった。

 

息切れ気味の篠原が

 

「プロトタイプってどこまでやっていいんだっけ?」

 

「無茶する気か」

 

「しましょう」

 

「乗った」

 

二人は目を合わせコクリと頷く。

 

「喰いな、アラタ」

 

そう言って二人はアラタの首元のスイッチを押した。

 

その途端、アラタがさらに二人の身体を覆う。

 

「さあ、こちらもうかうかしてられませんね」

 

と、山村もクインケを起動させる。

 

「特等方!退がって!」

 

山村が梟に単身で連撃を仕掛ける。

 

「すごいな、確かアイツも有馬と同じとこ出身だったけ」

 

「うむ」

 

斬って、

避けて、

しゃがんで、 斬って、

 

 

防いで、 斬って、

 

山村の手捌きは有馬に似たようなものだった。

 

(そろそろキツイなぁ、切り札出すか)

 

ボソッ

 

「いや〜、やっと見つけましたよ功善殿。これで"組織"からの信頼も上がる」

 

その時、梟の一撃が腹を直撃する。

 

「ちょっ、そこまだ傷が」

 

山村はそのまま吹っ飛んでいった。

 

「時間だ」

 

そう言って梟は飛び立った。

 

「特等方、」

 

平子が篠原達を救護する。

 

「旧多君、見てないで助けてください」

 

「ああ、すいません准特等。余りにもあっさりやられたもので」

 

「これは、斬ってくださいということですかな」

 

「嫌ですねぇ、冗談です。そう言えば瓶兄弟、やられちゃいましたよ」

 

「誰に?」

 

「あのでかい人です」

 

「狙ってたんですけどね〜」

 

 

 

 

ーーーーーー同日、0時ーーーーーー

 

佳未は救出部隊からはぐれ一人途方に暮れていた。

 

「はぁ、また役立たずだ」

 

佳未がそうため息を吐いていると

 

「ん、お前どっかで見たことあるなぁ」

 

「そうだ!俺の自慢の赫子をメチャクチャやってくれた奴だったけ?」

 

佳未がふと顔を上げるとそこには、あの夜帰り道で襲ってきた喰種が立っていた。

 

「俺は、武田。白鳩からは"heartブレイカー"と呼ばれてるなぁ」

 

「まあ、ここで死ぬから覚える必要ゼロだけど」

 

そう言って武田が佳未に襲いかかっていく。

 

『ベキンッ!』

 

鈍い金属音が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘描写が苦手なので温かい目で見てください。
旧多君は、キジマ班に配属される前です。
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