東京喰種 《high school student》 作:Mr Muu
CCG大忘年会と山村准特等の1日の豪華二本立てでやらせて頂きます!!
ーーーーー12月25日 CCG忘年会会場ーーーーー
丸手がマイクを持ち前に立っている。
その表情はとても真剣だ。
「え〜、テストテスト、只今マイクのテスト中。
てめえら、アオギリ戦では良くやってくれた!難しい話は抜きにして飲みまくれ!
カンッパーイ!」
『カンパーイ!!」
丸手の挨拶に続き捜査官たちは一斉にビールを喉に流し込む。
「今年も始まりましたねぇ〜
「この日だけは我々も羽を伸ばせるのです。かといってハメを外されると困りますが」
そういう法寺の視線の先には若手捜査官を投げ飛ばす篠原の姿があった。
「せーどーだけずるいです、お酒飲めて」
「お前まだ未成年だろ」
「でもせーどーと階級同じですよ〜」
什蔵は目を細めて言う。
滝澤は痛い所をつかれたらしく目をそらす。
「まあまあ二人共、今日は宴会の場だ、喧嘩はよそう」
亜門が仲介に入るも言い合いは続く。
「亜門君、少しは部下を持つ上司の気持ちは分かったかね」
そこにはつい最近退院した真戸の姿があった。
「真戸さん!お久しぶりです」
亜門が腰を90度に曲げる。
「おや、真戸さんも来てたんですか、お体の方は」
篠原が背負い投げの手を止め真戸の元に駆け寄る。
「至って健康だよ 最初は箸を持つのにも苦労したがもう十分、クインケを操作できる」
そう言い右腕を上げる。そこに右手はなかった。
「おやおや、私の元パートナーが全員同じ部署とは
そしてこっちの二人は新人か何かかね」
真戸が滝澤と什蔵を見て尋ねる。
「鈴屋什蔵 二等捜査官です」
什蔵は慣れない様子でお辞儀をする。
「そしてこっちは、」
亜門が紹介しようとするが
「はい!滝じゃわ二等捜査官なのであります!アカデミー次席です
ちなみに主席はあなたの娘さんなのであります!」
ビール一杯ですっかり出来上がってしまっていた。
「暁から話は聞いている、よろしく頼むよ
それより亜門君、私にも何か飲み物をくれないかね。」
「ああ、すいません。すぐお持ちします。」
「真戸さんはここへ座ってください、
本日は忘年会ですが我々からすればあなたの退院パーティーですので」
法寺は真戸を案内し、いわゆるお誕生日席に座らせた。
亜門がビールを両手に帰ってくると篠原が
「真戸さんの退院を祝って、乾杯!」
と、ジョッキを掲げる。それに続き『カラン』とジョッキを鳴らす。
什蔵は完全に酔い潰れ床で寝ている滝澤にちょっかいをかけている。
そんな中、
「すいません、遅くなりましたねぇ〜」
と山村がアタッシュケース片手に席にやってきた。
「いやぁ、こんな時にも有馬班は仕事ですよ〜」
「それはそれは、大変ですな」
「いえいえ、真戸殿こそ 退院おめでとうございます」
そう言い山村は真戸に頭をさげる。
その後、篠原が
「よし!山村、ちょっとこっちに来い」
と山村を呼ぶ。そして勢いよく山村を投げ飛ばそうとする。
しかし、山村はそれを難なくかわし、
「篠原殿に氷水を、少々頭を冷やして貰います」
そして山村がグラスを受け取ると篠原に躊躇なく氷水をかける。
亜門はその光景を見て目を丸くし、
什蔵は、
「僕も混ぜて下さ〜い」
と、山村からグラスを受け取る。
「懐かしいですね、篠原さんが暴走するとああやって水をかけたものです」
法寺と真戸はそれを肴に日本酒を嗜んでいる。
「真戸さんもあまり飲みすぎないでくださいね」
と忠告するも遅かったようで、
「おや、こんな所にクインケが。どれ、少し試してみよう」
真戸は据わった目つきで"炎"を起動し破壊活動を行っている。
亜門がいつも冷静な上司たちの奇行にあたふたとしていると
『トンッ!』
と白い死神が上司たちの首をチョップしていく。
漫画などでこの描写があるが有馬はただ単に強い衝撃を与えてるだけのようだ。
「え……」
亜門が口をポカンと開けているとどこからともなく現れた宇井が
「うちが一般の宴会場に出禁になる理由です。
我々の上司は揃いも揃って全員阿保ですよ」
と言いながらタバコをふかしている。
「こういう時は問題になる前に帰るべき」
そう言い山村は宴会場を出ようとする。
その足元にはおびただしい量の氷が転がっていた。
亜門は頭を抱え、宴会場を後にした。
その後、近所から騒音がすると通報をされた特等たちが警官に補導されたことを
亜門は知る由もない。
*
ーーーーー12月26日 CCG20区支部ーーーーー
「滝澤君は二日酔い、篠原さんは無断欠席です…か」
朝会を行う法寺の顔は明らかに怒っている。
それもそうだろう。部下と上司が昨日散々散らかした挙句、仕事場に来ないのだから。
「今日は私と鈴屋君、亜門君は山村さんと組んでもらいます。」
「了解致しました。法寺殿、亜門君早速出発しよう」
そう言い、そそくさと山村はコートを羽織る。
「山村さんは何を担当してるんですか?」
「そうだねぇ〜、今は"
「フアン?」
亜門が聞きなれない言葉に復唱する。
「そう、
焔とは法寺が主将の首を取った中国系組織の長である。
しかし亜門はその傘下にこんな組織があるなんて知らなかった。
「山村さん heartというとあの偏食で有名なheartブレイカーですよね」
「ご名答、女性の心臓だけを喰う変態クズ野郎だよ ソイツが最近捕食を止めていたんだが」
「捕食を止めていた?」
山村に亜門は聞き返す。
「そう、ちょうどアオギリ戦の前くらいからかなぁ
そのことから私は奴はアオギリの一員だと思うけどねぇ〜」
「そしてまた、捕食を再開したと」
「それも大量にね 亜門君そろそろ目的地だ」
山村がそう言うとそこにはビニールシートに囲まれた空間があった。
それをくぐるとそこには全身が無残に食い散らかされた死体があった。
「山村さん、これが奴の仕業なんですか?それにしては情報と違う気が」
それもそのはずだ。本来、心臓だけを持ち去りそれ以外は傷一つ付けない
heartがこんなにも食い散らかしているのだから。
「そうだろう、しかし赫子の分泌液から同一の喰種だと結果が出ている」
そう言いながら亜門に記録書を渡す。
「なぜでしょうか」
「恐らくは、前の戦いで深手を負いこれを回復するための粗食だと思うが」
山村は鑑識から現場写真を数枚貰うと
「さぁ、昼食にしよう」
と、現場を後にした。
*
ーーーーー同日 20区 某レストランーーーーー
亜門と山村は昼食を取るために20区で少し有名なレストランに来ていた。
「山村さん、ここは」
亜門の表情は引きつっている。
「激辛料理専門店"salamander"だけども
もしや辛いのは苦手かな」
「いや、少し…」
「そうかい、まぁ、辛くないのもあるから入ろう」
そう言い山村は亜門を強引に店内に引き入れた。
「うわぁ…」
亜門は他の客の料理を見て絶句している。
「すいません、私はいつものアレを、この人にはマイルドな物を」
そう注文すると数分後には注文したものが運ばれてきた。
「さあ、亜門君食べなさい、普通のシチューだから」
そう言い山村は真っ赤な何かを口に運ぶ。
「山村さん、この料理は?」
「この店の看板メニュー、ジョロキア炒飯だが」
これを聞いた亜門は
(ジョロキアってあの世界一辛い唐辛子じゃないのか
これを平然と食べるなんてありえん!)
そう思いながらシチューを口に運ぶ。
その瞬間、まるで羽赫のクインケで頭を撃ち抜かれたような衝撃が走った。
「水、水っ!」
亜門は慌てて水を口に含む。
「どうされた 亜門君。マイルドなはずですが
その"ホワイト唐辛子シチュー"」
亜門は真っ赤な顔である出来事を思い出した。
まだ局に入りたての頃、真戸が甘口と言い張り辛口カレーを食べさせたことを。
(なぜ俺とタッグを組む人は辛いもの好きなんだ)
「さぁ、そろそろ時間だ、帰りにドーナツでも買って局に戻ろうか」
山村がそう言うと亜門の表情は一気に緩んだ。
*
ーーーーー同日 CCG 20区支部ーーーーー
「ただいま帰りました」
亜門がそう言うと什蔵が、
「亜門さん、何持ってるですか」
と聞いてきた。
「これですか、帰り道にドーナツが売っていたので買ってきましたよ
皆さん休憩にしましょう」
「やったです」
什蔵は嬉しそうにドーナツを頬張る。
「美味しいですね、これ」
法寺も仕事をする手を止めてドーナツを食べる。
その光景を見て、亜門は
(こんな平和な日が続けばな、いつになるかはわからんが
全員が喰種に怯えることのない世界を作れれば)
と思いながら限定ドーナツに手を伸ばした。
「私は別件があるので」
山村はそう言い局を後にした。
*
ーーーーー同日 某所ーーーーー
そこには黒服の男たちが集まっていた。
「功善の件だが…」
リーダー格の男が話し始める。
「彼は20区であんていくという喫茶店を営んでいますねぇ」
「しかし連れ戻すのは困難だろうな」
「一層の事、殺っちゃいます?」
「いいねぇ〜 うちで討伐作戦の案 出しましょうか」
「いや、焦ることはない。我々に背いたことを後悔させてやろう」
「全てはこの世界の均衡を保つため」
リーダー格がそう言うと議会は解散された。
そこにはアタッシュケースを持った集団も参加していた。
「さあ、支部に戻りますか」
そう言い彼らは歩き出した。
篠原さん→酔ったら手がつけられないタイプ
真戸さん→暁よろしく酒に弱く、飲んだ記憶が残らない
法寺さん→さんざんやらかされた後の後始末をしてくれる幹事タイプ
山村さん→悪ふざけが過ぎるタイプ
有馬さん→いくら飲んでも酔わない、無敵
丸手さん→飲むとめちゃくちゃ愚痴るタイプ、面倒くさい