ハイスクールD×D その身に背負う物  一時停止   作:ケツアゴ

7 / 8
鬼ヶ島、バーサーカーじゃないから300万きつい あと2000万は稼ぎたいのに


第六話

「ぐふふふふ。これで夢にまた一歩近付いたぜ」

 

 レラジュ様のお供でやって来たフェニックス家の屋敷。そこで俺は三男のライザー・フェニックス様から有意義な話を聞かせてもらった。この人は一見するとチョイ悪ホストで、中身も大体そんな感じなんだけど、何と眷属全員が女の子で、一人を除いてハーレムの一員なんだ!

 

「ん? お前もハーレム目指してんの? なら色々教えてやるよ」

 

 エミヤさん曰く、一度認められれば親しくなれる人らしく、俺が妹の婚約者の眷属だって事で少し話をさせて貰ったら同属って事で意気投合。ハーレムに必要な事を色々と教わりました。

 

 まず細かい記念日を一人毎に把握し、細かい表情の変化に気を付ける事。知らない内に溜まっていた不満が侮れないらしい。その他にも抜け駆けしようとする子への対応や、メンバー間の力関係の把握。喧嘩をした時の仲裁など、コミュニュケーション能力の他にもリーダーシップ等の組織を纏めるに必要な能力を身に付ける必要があるらしい。要はハーレムを形成する事よりも維持する事の方が大変だって事だな。

 

 

 ……あと、師匠の弟子だって言ったら、お前マゾなの? って真顔で訊かれました。どうも師匠をナンパしてひどい目にあったらしくって怖さを知っているらしいです。なお、俺自身も時々思います! 師匠のシゴキって半端じゃないもん。拷問のレベルだもん。俺、何度も死にかけてるからね。修行で死にかけた数だけ実戦で死ぬ確率が下がるって言われたけど、早く強くならないと修行で死にます!

 

『甘いな。強くなったら其の分ハードルが上がるだけだ』

 

 ですよね~。

 

 

 

 

 

「えっと、ノックの回数は……」

 

 ライザー様との話が終わった俺はレラジュ様の客室の前で立ち止まった。礼儀作法ができていないと主が恥をかくと言われ厳しく教えられている。でも、まだ覚えきれなくって怒られる事が多いので頑張らなきゃな。

 

「どうぞお入りになって」

 

 聞こえてきたのはレラジュ様じゃなく少女の声、レイヴェル様の声だ。部屋の中からはゴソゴソと動く音が聞こえ、ドアを開けると数名のメイドさんの姿もあった。

 

「あっ! やっと来てくれた。待ってたんだ」

 

 部屋の中には色取り取りの様々な衣装。レラジュ様の服装が来た時と変わっている事や、女性陣が喜々として服を選んでいる事から何をしているのか予想できた。

 

「……えっと、俺は退散した方が良いっすかね?」

 

 多分着せ替え人形にされてるんだろう。エミヤさんが、レイヴェル様は上に男兄弟を三人持つ末っ子だからレラジュ様を弟の様に猫可愛がりしている、って言ってたし。……邪魔しない方が良いよな。邪魔したら怖そうだし。

 

 

「いやいやいや、僕に用があって来たんでしょ!?」

 

「あっ! まだ着せたい服がありますわよ」

 

 止めようとするレイヴェル様の手を躱したレラジュ様は俺の背中を押して部屋から出ていった。

 

 

 

 

 

 

「も〜、レイヴェルさんには困ったものだよ。この屋敷に来る度にアレだもん」

 

 そう言いながらもレラジュ様は本気で嫌がっていないのは見え見えだ。だって顔が嬉しそうだもん。少なくてもレラジュ様はレイヴェル様の事を女の子として好きなんだろうなぁ。

 

「それで、僕に何の用?」

 

「あっ、そうそう。エミヤさんが例の試合があるから観戦しに行こうって」

 

「ああ、ブラボーのか。良いね、観に行こう」

 

 この日、俺は世界の広さを知る事となる。

 

 

 

 

「でけぇ!」

 

 フェニックス家に着いて少ししか経っていないのにどうして直ぐに出かけるんだろうかと思いつつ、俺は連れられるがままに巨大な円形闘技場まで連れてこられた。

 

「レーティングゲームって貴族と眷属しか出場出来ないでしょ? 此処はそんな事への不満のガス抜きと新しい観光施設として作られたんだ。賞金も出るし、決勝トーナメントは賭けの対象にもなるから盛り上がるんだよ」

 

 話によると眷属として駒を入れられていないって事が出場条件のと、誰かの眷属でも出場可能なのに分かれてて、新しい眷属候補の発掘や、ゲームに興味はないけれど眷属を自慢したいって思っている人が眷属を出したりして貴族にも結構人気があるらしい。特に眷属でも出場可能な方は優勝者にチャンピオンへの挑戦権が与えられるんだってよ。

 

「今日は私の元同僚……私達の中で最強だった者がチャンピオンをやっているのだが、彼のエキシビジョンとして魔境で捕えた魔獣との戦いがあってね……其処であるお偉いさんを急遽接待する事になったのだ」

 

 そのお偉いさんは俺に宿っている物の事を知って、ついでに会いたいと言って来たらしい。緊張するな。下手したらお偉いさんの怒りを買うんだからさ。

 

 

 VIP用の観覧室へ向かう途中、俺は緊張で胃が痛むのを感じていた。一緒に来ているのは女王(クィーン)である師匠とエミヤさん。エミヤさんは気難しい相手ではないと言うけど、俺は普通の高校生だったからこういうのに慣れていない。そういう風に緊張が収まらない中、俺は最後に観覧室に入る。

 

「やあ、よく来てくれたね。其処の彼が今回の赤龍帝か。私はアジュカ・ベルゼブブ。魔王の一人だ」

 

 ま、魔王ぅぅぅぅぅぅっ!? 待っていたのは超絶偉い人でした……。

 

 

 

 

 

 

「ああ、確かに君からはドライグの気配がするよ、兵藤君。ドライグはもう目覚めているんだろう?」

 

「は、はい。師匠のシゴキのお陰で何とか……」

 

 アジュカ様は魔王って立場からは考えられない程に気さくな人だった。どうもレラィエ家は四大魔王の中でベルゼブブを特に支持する派閥に所属している上に、レラジュ様のお母さんの実家とアジュカ様の実家が近い関係にあったらしい。だから小さい頃から何度も会ってるらしい。

 

「……さて、要件を聞かせて貰おうか。私達も今度のゲームの支度があるのでな」

 

 師匠はとても魔王に対する態度じゃないけれどアジュカ様には気にした様子はない。後ろに控えている女王(クィーン)さんとレラジュ様は何か言いたそうにしてるけれどアジュカ様が手で制していた。

 

「あっ、そうだね。でも、今から始まるしそれからにしよう」

 

 その言葉と共に爆音の様な歓声が聞こえてくる。今からチャンピオンのエキシビジョンが始まるんだ。

 

 

「兵藤君。彼は最強の戦車(ルーク)と呼ばれる男だ。冥界最強の一角の力、しかと見ておきなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 エキシビジョンはレーティングゲーム同様に世界と世界の間を利用して作られる特殊な空間で行われる。今回のバトルフィールドは岩だらけの荒野。チャンピオンと戦うのは……十メートルを遥かに超えるゴリラっぽい魔獣だ。ただし、肉食獣の様な牙が有って額からは捻じ曲がった角が生えている。あっ! 空中に映像が現れた。アレはあのゴリラと……ドラゴン! 十五メートルはある巨大なドラゴンだ。

 

『グォォォオオオオオオオオオオッ!!!』

 

 大地を震わせる咆哮と共にドラゴンが迫り……魔獣が腕を薙ぎ払っただけで首がへし折れたっ!?

 

「……あのドラゴンは並みの上級悪魔では容易に倒せない程の力を持つ。あの魔獣の力は最上級悪魔クラスに届く可能性があるね」

 

 俺、そんなのが生息する場所で修行しているんですけれど。

 

「安心しろ。ま(・)だ(・)敵対的なあのクラスが居る場所には行かん」

 

 つまり、その内行くんですね。

 

 

 

 

 

「こういう時は名を名乗るべきなのだろうが、訳あって名乗れん。故に別の名を名乗ろう」

 

 

 魔獣の強さに歓声が上がる中、一人の男……と思う。銀色のコートと帽子で全身を包んだ男は臆することなく魔獣の方を向いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の名前はキャプテンブラボー! 名前は秘密。何故なら……その方が格好良いからっ!!」




戦車は一票差でナーベラルにになりました


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