ダンまちにネオボンが転生するのは間違っているだろうか 作:rebo
「お母さん!朝だから起きなよ!」
「んー。あと五分寝かせて欲しいわ」
「駄目だってばってうわ!」
「相変わらず可愛いなぁ。ツナも一緒に二度寝せん?」
ロキがツナヨシを拾ってから数年、ツナヨシも冒険者となり偶にダンジョンに潜っている。
最近では世界最年少のLv.2として有名になり二つ名は≪炎の使者≫となった。
未だ六歳でありながら世界最速記録の持ち主でもあるせいで神に娯楽の対象として狙われているせいでファミリアでは過保護にする者もいる。
その筆頭がロキで今でもよく一緒に寝ている。
「ほぉ。来ないと思っていたら二人とも何をしている?」
ツナヨシがベッドに連れ込まれて抱きしめられて身動きできなくされている間にリヴェリアがロキの部屋に入ってくる。
二人してベッドの中にいるせいで少し怒っているようだ。
「さっさと朝食をとってこい!」
「「はい!!」」
リヴェリアの怒り越えに二人そろって返事をして朝食を食べに食堂に向かう。
食堂ではファミリアの仲間が思い思いに集まって食べている。
その中に一人、不機嫌な表情で食べている者がいた。
周りもその表情を見て食べると折角の朝飯がおいしくなると思うが理由が分かっているために何も言えない。
「あんたさー、いい加減にしてよ。そんな如何にも不機嫌ですって表情されちゃ折角の朝食が不味くなるじゃない。」
「んだと」
「皆が集まる場所で不機嫌な表情をするなって言ってんのよ。普段ならまだ良いけどご飯食べる時ぐらいは止めなさい」
が一人いた。
不機嫌な表情な狼人族の少年にこちらも苛立ちながらアマゾネスの少女が注意する。
少女が苛立っているのは狼人族の少年に対してもそうだが何よりも自分より年下の男の子に対して思い出して怒りが湧くからだ。
「なんやなんや!空気が悪いで!折角の朝なんやから元気よくいかんと!!」
「おはようございます」
そんな二人から空気が悪くなっていったがロキの言葉で霧散し、一緒に入ってきたツナヨシの挨拶で二人の空気がまた悪くなる。
ツナヨシが悪いわけでは無く史上最年少のLv.2であるせいで嫉妬の視線が殆どが原因だ。
二人が苛立っているのも嫉妬が原因だ。
救いなのは嫉妬はしているが同じファミリアの人間の殆どはむしろ頑張ろと発起しているのが殆どだと言うことだ。
二人も発起しているがそれよりもツナヨシに対する苛立ちの方が強い。
二人とも言い方は悪いがツナヨシを見下していたのだ。
それなのに自分たちは何も出来ずに見下していた存在に護られ当時Lv.1だったツナヨシがLv.2の冒険者を打倒したのを見ていることしかできなかった。
ツナヨシの実力を見抜けなかったことに対する羞恥と何で教えてくれなったんだという八つ当たりで苛立ちを覚えている。
また八つ当たりだと自覚もしているが、どうしても苛立ちを止められないことがまた腹立たしくなっている。
「てめぇ…!」
「……っ」
そんな二人は助けてもらったと分かっていてもやはり怒りの感情をツナヨシに向ける。
「あっ、ツナ!」
それらを無視して一人のアマゾネスの少女がツナヨシに駆け寄る。
怒りの感情を向けてしまうアマゾネスの少女と変わらない年齢とあまりにも似ているため双子なのだろう少女は掛けた勢いのまま抱き着く。
「うぇぇ!?」
「助けてくれてありがとう!」
抱き着いたままお礼を言う少女にツナヨシは顔を真っ赤にして何も言えなくなる。
ロキはそんなツナヨシを見てニヤニヤしている。
「ねぇねぇ。どうしたら、あんなに強くなれるの。スキルもあったんだろうけど、それでもLvが上の人を倒すのは普通じゃないよね」
離れて楽しそうに話してくる少女にツナヨシは困惑する。
少なくともLvが上がる前まではたまに本の話をするぐらいでここまで親しくは無かった。
困惑しているツナヨシの話しかけている少女は胸の動悸を誤魔化す勢いで喋っていた。
アマゾネスであるため強い男に惹かれやすく、更に命の危機を助けてもらったお陰で更に好意的になったせいだ。
「今度一緒に訓練しようよ」
その言葉に困惑した様子を見せるツナヨシ。
彼女も見下すとは言わないがツナヨシを自分より弱いと認識していたはずなのに直ぐに自分より強いと素直に受け入れる姿は大人の冒険者に感心をさせる。
見下していた自分より弱いと認識していた相手が自分より上と認識し直すのは大人でも難しい。
それを直ぐに修正出来た少女に注目してしまう。
普通は双子のアマゾネスの少女や狼人族の少年のように苛立ちを感じてしまうものだ。
「いいけど。おれよりお姉さんとかの方が良いんじゃ?」
「同じLvより上のLvの人と一緒の方が訓練に身が入るじゃん。それとおも私と一緒はイヤ?」
「そんなことはないけど」
「それじゃ決まり!」
そういって少女はツナヨシの手を引いて食堂から出ようとする。
既に少女は朝食を食べ終わっていたようだ。
「待って。俺、まだご飯食べてない!」
手を引かれながらのツナヨシの言葉に立ち止まって朝食を食べ終わるまで少女は待っていた。